レオのダンジョン
3階層。
プレイヤーが玉座に座ってる。
横にはフレイムホースやヒートモス(火の粉を撒き散らすデカイ蛾のモンスター)がずらりと並ぶ。
「よお。今度はお前が来たか」
相手はウチのダンジョンに来たレオだ。
今の所5戦中4勝1敗で勝ち越してる。唯一の敗北はコイツが魔法を覚えたのと、モンスターの召喚をしまくった物量攻撃にやられた。
「今度は勝つ」
「やってみろ」
剣形態のワダツミとレオのハルバードが構えられる。
瞬きの間。
互いに踏み込んで武器を叩きつける。
こうなると剣と斧っていう特性上、斧が有利になる。
ワダツミを素早く双剣に変形させて、斧を受け流しながら斬りつける。
肩を浅く斬ったレオが突進してくる。
「『横薙ぎ』」
スキルによる攻撃を躱す。態勢を低く。狙うは膝。
ワダツミは鋏へ。今更だがこの鋏形態、分類は鎌だった。改めて説明文を読んで判明した。見た目だけじゃいけないね。
ワダツミによる薙ぎ払いで両足にダメージ。
「『加速』」
逆にこちらはスピードアップ。
「『ファイアーウェポン』」
「『ウォーターウェポン』」
互いに属性付加をかけて武器を叩きつける。
が、さっきと違うのは斧が下からの振り上げであること。
これで斧の有利が消える。
双剣のワダツミで抑え、斬る。右に。左に。上に。下に。十字を斬ってからの突き。オリジナルの5連撃技、『アクアクロス』。
「『ウォーターボール』」
「『・・・ファイアーボール』」
「『ウォーターアロー』」
「ぐぅ・・・・まだ」
「終わりだよ」
斬、と背中を斬りつけ勝負がついた。
結局フレイムホースとヒートモスの出番はなかったな。