突然の挑戦者
この設定面白いな、と思ってしまった。遺跡街の仕事人もお願いします
ピンポーン!
:マスターのダンジョンに攻略挑戦者が現れました!
:すぐにダンジョンに戻り、撃退しましょう!
「おぉ!?」
うちにも挑戦者が!!
ダンジョンの外にいてもアナウンスしてくれるなら助かるわぁ。
と、すぐに戻らなければ!テレポートとか出来ないのかね?
急いで戻ると第一階層のウルフと戦っているところだった。
『巡回』設定だけど、感知範囲は広そうだしねぇ。
使われたのは斧だった。振り下ろしと横払いで一体につき2回の攻撃で・・・いや、3回の攻撃で2体やられた。
あのウルフ、倒すのすんごい大変だったんだけどなぁ・・・・・・・・・。
とりあえず攻撃力がやばいのはわかった。
第二階層への入り口にはゴブリン5体がいる。
ウルフみたいにまとめてやられないだろうか・・・・・・・・・。
「「「「「ぎぃ!!!」」」」」
「おらぁぁぁぁ!」
あ、振り下ろしの一撃で1体やられた。
ダンジョンマスターとしては、
①ここで参戦する。
②第二階層で待ち構える。
どちらが正しいのか。
ルリは第二階層を自分に有利に戦えるように工夫していた。
武器と、スキルを使いこなしていたなぁ。
では短剣であの斧に勝つにはどうするか。
っていうか、武器、新しくしてから初使用なんだけどね。
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・鉄のダガー
鉄製の諸刃の短剣。斬ることも突くことも出来る。
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あ、突くのがありになったか。
ちなみに鉄の短剣は片刃の彫刻刀っていうか、包丁っていうか、な形だった。
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使用可能スキル
『振り回し』
『致命の一撃』
『加速』
『受け流し』
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『加速』と『受け流し』っていうのが追加された。
『加速』はそのまんま移動する速度を上げるスキルみたい。
『受け流し』は武器と武器が衝突する瞬間に使うことで衝撃やダメージを無かったことに出来る、と。
うーん、『忍び寄り』が無くなっちゃった。
その分、移動と防御のスキルが増えたってのはいいことなのかな?
あ、そろそろゴブリンが全滅する。
直後を狙うか。
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「らぁぁぁ!」
「ぎぃぃ」
チョロチョロとするゴブリンをやっと倒し、次の階層へ行く。
俺サマの斧ならばウルフは2発で倒せる。つーか、それでもオーバーキルで振り下ろしを当ててからの横払いで2匹同時に倒せたのは気分が良かった。
このまま次の階層に行けば、もう一グループのモンスターがいるかどうか、そしてすぐにダンジョンマスターが出てくるだろう。
全武器中で最強の威力を誇る斧。
まさに俺サマにうってつけだ!
「さて、そろそろ行くか」
道中でポーションでも飲んで行こう。
そこにいつの間にかアイツはいた。
「『振り回し』!」
ギンギンギンギン!
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ポーションも飲まないまま、とはHPに余裕があるのか?
とにかく斧とは打ち合えないので先手先手で攻撃を受けないように気をつける。
「この野郎がぁぁぁ!」
ぶぉん!
と斧が振るわれた。 怖っ!
「うらぁ!」
「『振り下ろし』!」
「どわっ!?」
斧のスキル攻撃!
「『横薙』!」
ガギギギィ!
ダンジョンの壁に傷を付ける、っいうか削ってない!?一応『破壊不能オブジェクト』なんだけど!!!
武器には特性がある。
短剣には速さ。斧はパワー。
精神的にもきっついな。
「『鬼回し』!」
ずがん!
「ぐぁ・・・」
切り札、か。油断した。
一回転しての、全方向への攻撃で壁まで吹き飛ばされた。
HPは半分を切った。あと一発もらえば負けか。
「ここまでだな。『振り下ろし』!」
「『加速』!」
奴の攻撃を回避して懐へ飛び込む!
でも、多分あれがくる。
「『鬼回し』!」
「『加速』!」
更に加速して、狙うのは足下。
「なぁっ!」
あくまで斧で一回転するだけだから攻撃範囲は中段のみ。加えてスキルだから途中で止めて修正もできまい!
斧を振り回した反動で動けない状態なら、ねらい放題!
「『致命の一撃』!」
それを受けてやっと倒れた。
「『横薙』!」
倒れたままやってきやがった!
「『受け流し』」
しゃりん。
鈴みたいな音が鳴った。
「『致命の一撃』!」
:挑戦者レオンが戦闘不能になりました。
:撃退に成功しました!
「勝ったぁ~・・・」
しんどいな!