アヤナミの講義
その杖は見る角度によっては4色に輝いて見えた。
先端は金属のようでいて木のようでもある。上部はクルリと弧を描き水晶がぶら下がっていた。真ん中には見たこともない文字が羅列された布が巻かれている。
「出来たね出来たね。特殊錬成が!さぁこれを持つのは魔法使いの君かな?」
「えっと・・・・・・」
オレ達を見渡すシン。もちろん、全員の意見は一致している。
「皆異論はないようだよ?受け取りたまえ。四属性の杖、レーヴァテインを」
「レーヴァテイン・・・・・・」
「すごい効果だ。四属性ならば威力2割増し。消費魔力1割減。更に精錬すれば効果も高まるだろう」
「威力2割増しとはすごいな」
「消費魔力1割減も破格だな」
「これに光と闇もつくの?」
「いい質問だ、弓使いの君。光とは初期属性にも適用されているのは知っているかい?火と風が光。水と土が闇属性に分類される」
そうなのか。オレは闇属性なんだな。
「計算式の解明までは至らないが、相反する属性は少なからず光と闇の影響を受けている。火と水は言わずもがな。風と水だって光と闇として相反する属性となっているのさ」
闇属性で双剣使いのオレってまんまアサシンじゃね?とは思った。
「まぁ細かい講義はまたの機会にするが、もし光と闇の杖を手に入れたならまた合成が出来る、と私は踏んでいるよ」