風森の鈴
ソードミノタウロスから始まりメイジミノタウロス、ランサーミノタウロス。アサシンミノタウロスまで倒した。魂結晶が出たのはメイジだけなのでルリとしては少し不満らしい。
ちなみにそれぞれ、普通のミノタウロスの上位互換、魔法使い、スピード特化、毒付与の特性がある。
地味にアサシンミノタウロスが嫌だった。
だっていつの間にか現れては毒ナイフ(それでも凄まじくデカかった)で攻撃してくるんだもん。HPが保たないって。
そうこうしている間に森の社への奥。本殿へ到着した。
ここに風森の鈴があるとのことだが・・・?
「あ、あれかな?」
本殿の中、天井から風鈴のようにぶら下がるものがあった。透き通った緑が美しく、音も心地良い。
間違いなく風森の鈴である。
ちょっと高い位置にあって取りにくいが・・・
「ショウ、肩車して?」
というルリの一言で解決した。
「誰ぞ?我が鈴を狙う者は?」
現れたのは巨大な白蛇。
「簡単には終わらないみたいだね」
「こいつを倒して持ち帰るのか」
「待て待て。妾は貴様らに危害を加える気はない。鈴もそれ程惜しくはない」
「? それなら持っていっていいよね?」
「良い。ただし、この近くで暴れておるミノタウロスを倒して参れ。煩くてかなわぬ。そうさの、上位種の牙を10本、持ってこい」
「これって」
「変則的だけど、納品クエストだね」
「ミノタウロス狩って鈴が手に入るなら私には好都合」
「付き合いましょう、お嬢様」
「「ふふふ・・・・・」」
この日、短時間で多くのミノタウロスの上位種が消えたという。
ちなみに、やはり魂結晶は出ずやさぐれたルリが出来上がった。