海神の試練2 その10
海神の試練2は終了です
failureの文字が赤く光る暗闇。感覚としては水の中にゆっくりと落ちていくのが近い。
あぁ、初めて負けたんだなぁ、と今更ながらに思った。
それくらい最後の一撃は全くの予想外だった。
人の急所として設定されているのは頭・首・胸だ。
そこを大きく破損させられると敗北または失敗となる。
同時に人型モンスターの急所も同じなわけだけど。
なんやかんや、このゲームで初めて負けてしまった。この後はどうすればいいのだろう。光魔法とかなら蘇生とかもできそうだが。
お、新たにwaitの指示が出た。一応クエスト中だったし、救済措置があるのか。もしくはグレンあたりが蘇生アイテムでも持っていたのか。
体が浮上する感覚。向かう先には光。
「やっと起きたか」
「グレン?どうなった?」
「海神の使者は倒した。あの後も少し暴れたけど、最後はルリが弓スキルで撃破」
「おいしいとこ持ってかれたか」
「で、海神の加護によりお前が蘇生された訳だ」
「その通りだ人の子よ。まさか我が使者を倒すとは思わなんだ。お前たちは2度目故に武具は選べぬが、代わりに装身具をやろう」
そうして青い宝石のついた腕輪が贈られてきた。
「ほー、水属性25%か。なかなかでかいな」
「そこの魔法使いには我が杖を授けよう。これで4つの杖が揃ったのか?もし望むならばその4本の杖を全て合成してみよ」
「水の杖・シオツチ…」
かくしてシンは水の杖を入手。4属性が集まったことになる。
オレは初めてのゲームオーバーを体験した。もうならないように気をつけよう。
「ところで、杖の4本合成ってどこでやればいいの?」
ルリは最後に爆弾を投下した…。