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魔皇の魔法とハツミリア  作者: 道草 遊者
魔界観光編
95/262

第94階 準備

ゼムさんが残した書き置きが

きっかけでイムと2人きりで

お話しする事になった私は

その会話の中で

父と母を受け継いでいるんだって

思いを馳せてもいた


「ちょっとマス姉くすぐったい!!」


「どうすれば良いんだマユ...」


「ちょっとマテ姉

カッコよく盗み聞きしないで!」


「マユナ!私は盗み聞きしていない!

起きようと思ったら

出るに出られないだけよ!」


イムが立ち上がり扉を開く

「聞こえてる....」


私はほのかに微笑んで


「そんなみんなを愛してる」

と一言残して部屋を一旦後にし

着替えを済ませた

集然で創ったゲートをくぐるだけで

一瞬で服が変わる


「良く分かったな....」

えぇ、問題無いわと私は一言返した


「あの程度、他の子達も気付くわよ?」

尾をヘニョんとするゼムさん

あの紙には魔力で開封する念話の

メッセージが記されていたのだった

更に紙に別の魔力を注ぐ事によって

その魔力の持ち主に伝わる仕組みに

なっていた


「...それは以後気をつける、

ネロが待っている」


「あのね、でも感謝してる」

ゼムさんは面を食らう


「良い事あったのか?」


「えぇ、とっても」


取り留めの無い会話をしながら

私はネロ大公の玉座の前の扉に

辿り着いた


「一応王だから」


「それ、面白い冗談かしら!」


「いや、新しいユーモアと配慮」


「そ!ありがと」


ズズズズズズズっと扉が開く


「待っておったぞ、

アオナ・エカルラートよ

朝早くから不躾ですまぬな!」


「いえいえ、皇帝蛇(ネロ)大公を

朝から拝謁させて頂けるなんて

素晴らしい1日の始まりですわ」

ニコッと微笑んだ


「うむ、悪くないな!

して話と言うのは

聖獣の国を含む隣国への

大使の依頼だ」


「えぇ、光栄ですわ」


「待遇はと...」

ネロ大公は米赤狼(アースクウェイク)

アーさんが上質な紙を手渡す


「うむ、悪いな、

最悪夢(ゼムリャトリャセェーニエ)

違って所作が美しいな」

ゼムさんは知らんぷりだった


「...まぁ、良い

任を解くまでの全面的な

魔獣国からの全バックアップだ

細かい事は最悪夢(ゼムリャトリャセェーニエ)

全て裁量を任せる

後は魔物の王グリモワール様にも

感謝の念を伝える事、書簡を

ネクロノミコンより頂いておる」


「あれ、絶対逆らえねぇからなぁ

おぉ怖.....」

ゼムさんは小声で震えていた


「ネクロノミコンを呼べ!!」


皇帝蛇(ネロ)大公様

お連れ致しました」

独戦狼(エーアトベーベン)

エーさんに乗って現れるネクさん


「うむ、ご苦労であった

してネクロノミコンを

同行させてくれたまえ!」


「はい、仰せのままに」


「もはやグリモワのペットだな

俺等魔獣は.......首輪付きの、とほほ」

ゼムさんは玉座の前だけれど

くつろいでいた


「言いたい事は、分かるが

口に出すべきじゃ無いぞ

最悪夢(ゼムリャトリャセェーニエ)

あまり適当にしていると

魔王グリモワール攻略の

隊長として任を与えるぞ?」


ビシッとゼムさんは

4本足で立ち上がる


「ワタクシ!!!

最悪夢(ゼムリャトリャセェーニエ)は!

皇帝蛇(ネロ)大公様の手足となり

全てを捧げる覚悟で御座います!!

何卒ご勘弁を!!」


「ダルい、クソ犬め」


「クソ蛇」


「フフフ」


「フッ」


「フフフフフフハハハハ!!」


「フッフッフッハッハッハッ!!」


「...アオナ・エカルラートよ

大変お見苦しい所を見せてしまった

待遇とは別件で何かお願い事を

承る権限を約束しよう

どうか心の奥底に閉まって

置いて欲しい」


「えぇ、分かりました

お願いは後日お伝え致します」

王の器ってこういう事なのかもね


私とネクさんは深々と頭を下げて

玉座を後にした

ゼムさんはお話があるみたい


「...魔獣王のお墨付きで隣国へ

向かう事になるけれど

アオナは魔界観光してくれて構わない

他は私がするから」


「えぇ、任せるわ」


「準備が出来次第、呼んでくれ

魔力は分かる?」


「えぇ、すぐ分かるわ

ネクさんだって」


「............うん......」


私はにこやかに笑って

その場を後にした



「私も行くー!!!」


「構わないけれど....

王妃様は?」


「ママは良いって言うよ?」

にこっと無邪気に笑うシンガちゃんに

小さく笑みを灯すマテハ


「あの...その、ごめんね

シンガ....隠密技術がこんなにも

天才的だったなんて!!」

悪い事を隠す様な顔をする

ターキッシュちゃん


「ハツミにも聞いてみるね?」


「...うん」


トンッ


「あら、シンガちゃんも

一緒なのね」


「ハツミ、そういう事なんだ」


「えぇ、構わないけれど

アビシニアンさんは知っている?」


ダメ.......

そんなウルウルした瞳を向けてこないで

ターキッシュちゃんにシンガちゃん


「........」

王女護衛の任とかくれないかなぁ?

王族として知見を広める為の。

それに外に出たいって...強い心ね


「...2人共良いかしら?

これから自分達の国の外に出るのよ

危険が無いとは言わないわ

それでも行くのね?」

私は目線をシンガちゃんに

合わせ真っ直ぐに見据えた


「うん!」

彼女は...物怖じせずに

真っ直ぐに私を見据えた


「ふぅ....散歩行ってくる

それとフォアローゼズ、

ターキッシュちゃんと出掛ける準備

一応シンガちゃんも準備ね

それと、マテハ?2人は一国の王女様

言っている意味分かるわね?」


「あぁ、問題無い

抜かりなくやっておくよ」

私はニコッと笑みを

この場に落とし時空に穴を開けた

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