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魔皇の魔法とハツミリア ~名のない帝国の花々~  作者: 道草 遊者
魔界観光編

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74/413

第73階 魔獣の国の大貴族

私は龍髭率いる海賊団を

全滅させる事に成功した


そこに亜人達の王である

マサムネさんにゼムさんと

他の大地の歪種達が駆け寄って来た


大地の歪種はゼムさん合わせて

4匹でいつも行動する事が多いらしい


ゼムさんに乗っていた

亜人達の王である

魔人王マサムネさんが降りて来る


「この度は...」


「王様いいかしら?」

私は一国の王の言葉を遮り

言葉を挟んだ

失礼極まり無いけれども


「うむ...良いぞ?」


私はニコッと微笑んだ


「先程の戦いを見たものは

全て秘匿とする事、国家機密にね

それと今回貴女の奥様と

娘さん達を助けたのはゼムさん率いる

魔獣軍の精鋭という事で良いかしら?」


「心得た、それでは光の精霊様

勇者ゼムリャトリャセェーニエを

導いて頂いて感謝致します

この度は我が国家の技術の粋を用いて

貴女様に何か粗品を献上させて

頂きたい!!どうであろうか?」


「おい、それは我等

魔獣達からも願う」

ゼムさんが軽く吠える


「えぇ...分かったわ

貴方達でも作れるか

分からないけれども」


「「「!!!!!」」」

ゼムさん、ネクさん、

マサムネ王は驚いた


「勇者キレ・ルイデに相応しい

剣を与えて欲しい

魔王グリモワール様経由で

問題ないわ」

その名が出るとはと

ゼムさんは驚いていた


「承知した」

マサムネ王が頷く


「オリハルコンやアダマンタイトでは

勇者キレの力に耐え切れず

振れても2度全力で技を放ったら

砕けるわ、いい?心して頼むわ」

私は更に自身の次元を高めるには

父と闘う以外に最早無いと

確信してしまった

母を救う為に8人の

過去の最終未来に一度は座した

未来人達を打ち滅ぼした

事実上の"世界最強"

試合では勝ったけれども

父には現状自身の余りの力の強大さに

耐え切れる武具が存在しない


「おいおい、そんなの

大丈夫かよ?」

ゼムさんが軽く吠える


「魔獣軍には鉱石集めに

駆けずり回って貰う」

ネクさんが"必死"という

ページを開く


「ガハハハハハハ!!!

そりゃ良い!魔獣の誇りにかけて

見つけてやるよ!」


「えぇ、頼むわ」

この件はすぐには片付かないだろう

気長に待つしか無いわ


「それとアオナさんよぉ?」

ゼムさんが他の大地の歪種達と

共に寄って来る

彼等はフォアローゼズを

運んでくれた種でもある


「何?」


「良かったらさぁ、

魔物の国の観光が終わったら

我が国にも寄ってくれよ!

他の精霊さん達も共々歓迎するからよ」


「えぇ、そうね

そうさせて貰うわ」

ゼムさん達は軽く

なんだか嬉しそうに吠えた


マサムネ王も歩み寄って来た

「妻と娘が回復次第、再度貴女様の

元へ感謝に向かおうとは思っている

いつになるかは正直なところ

検討もつかないが

場をもうけさせてくれると

ありがたい」


「今、我等魔物の国で療養中ではあるが

そんなに簡単な事じゃ無い」

ネクさんが重く漏らす


「ちぃっ!!やるせねぇぜ

皆んな楽しみにしてたのにヨォ」

ゼムさんが唸る様に悲しく吠える


「とりあえず、魔物の国に行こうか?

出来るだけ手はうってみるから」

心の傷....受けた暴力が

アザとなり血が滲んでいたそうだった

それに強大な力を持っていた

龍髭海賊団の圧倒的な暴力の前に

亜人軍は瞬く間に壊滅したという

龍髭海賊団は魔界全土の支配を

望んでいた為に魔界の技術の命である

亜人達の国を抑えられ

亜人達の命は愚か

魔界全土を背負わせられて

しまっていたのだった


マサムネ王が今こうして

普通に会話が出来るのが

不思議なぐらいだった

不屈の精神の持ち主とも

いうべきだった


私は不老不死にした龍髭海賊団から

全てをむしり取ってやろうと

決意を固めていた


「魔物の国が見えたぞ!!」

ゼムさんの脚力は凄まじい

瞬く間にばっちゃの宮殿が見える


「お前達?」

ゼムさんが速度を緩めた


「おう、最悪夢!」


「最期之円卓(キャメロット・オブ・フィナーレ)の大王象(テュポーン)卿!」

そこには鼻が永遠とも言える程に

長く先端が蛇の様になっており

逞しく太く筋肉隆々な四肢が

威厳を放つ異形の獣が立っていた


キャメロット・オブ・フィナーレは

魔獣国の貴族達の総称なんだとか

ネクさんが念話で教えてくれた


「今回は魔獣国の歴史上でも

類を見ない事件だな!

グワハハハハハ!!!」


「そうだな、全くだ!!」

ゼムさんは強く吠えた


「皇帝蛇(ネロ)大公様直下の四天王たる

"大地之歪(フェンリル)"の頭脳ともいえる

最悪夢(ゼムリャトリャセェーニエ)と"魔物の国の魔王候補"

ネクロノミコン王子とは

この手際の良さも頷ける」

テュポーン卿はふむふむと頷いていた


「いえいえ、魔獣国の大貴族の

お一人である大王象(テュポーン)卿に

拝謁出来る日が来ようとは!」


「グワハハハハハ!!!

最悪夢の戦友にして親友は

あざといな

流石は魔王グリモワールが

認める男よのぉ!!」


「うむ、その通りだ!!!」

ゼムさんは軽く吠えた


「はっきり言いなさいよ

私の顔を見に来たのでしょう?」

テュポーン卿の目がギラリと輝く


「....戦うのは

至極やめておいた方が良い

シャレにならん、見たのだろう?

龍髭を一方的に屠る強さを

魔王が7人揃ったところで

不可能だ」

ネクさんが無謀の文字を開く


「貴族達はあの手この手で

自分の領域に入れようとするぞ?」

テュポーン卿は

妙に落ち着いた声で私に語りかける


「それは忠告かしら?

この旅の終わりに

それは浅はかで無知だと痛感するわ!」


「グワハハハハハ!!!!

まぁいい、他のキャメロットにも

伝えてやろう

魔王グリモワール様を

飼い慣らせるかと?

この質問に黄金王以外は

はっきしNOと断る」


「ガハハハハハハ!そりゃいい!!

魔王グリモワール様を飼い慣らせるか?

そんなの不可能だ!!!」

ゼムさんは笑いこけている


「...戦うならいつでも受けて立つわ

魔獣の国に行った時にでも」

私は笑みを彼等に向けた

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