第38階 巨神竜
挨拶が大変遅れましたが
あけましておめでとうございます。
本年度もよろしくお願いします。
魔皇ミラース・ラーバ・ラーサは
"邪魔だから殺す"と
だから闇の英雄は時代の流れに
逆流して生み出された
でも私だけは信じる
貴方が"宗茂 斗羅"が
私ハツミリア・ルイデの父である
キレ・ルイデに負けた事で
恨みや憎しみをも持たなかったのは
私の母のナティラと仲睦まじい
夫婦に憧れを持っていたから
だから一度は負けた現実で
夫婦に成りたいと心底
感じたんじゃ無いかな
昔に父が言っていた
殺し合った相手と話した事がある
妻がいるのはどういう感じなんだとか
夫婦に関する事を聞いて来た
一風変わった人がいたなぁって
まぁでも俺達幸せだからなぁと
俺達が幸せで誰かが幸せなら
それ以上の事は無いなぁと語っていた
恋愛能力というか狩猟能力が低いと
思っている貴方はきっとその後の事も
考えて邪魔だと思っている筈だよね
私も今気持ちが分かる
フォアローゼズを泣かす
巨神竜にイラっときたからね
「行くよ...フォアローゼズ?
私は貴女達と生きたいから討伐する」
悪でも何でも良い
貴女達と居られるなら
私は何にでも成ろう
うん、出会えるよ
一緒に現実を生きたいと思える人に。
貴方も!
私はフォアローゼズを連れて
巨神竜の眼前で浮いていた
「あわわわわわわわ!」
イムが怯えてマテハに引っ付いている
「今回ばかりは危ないかもしれない
でもね、ハツミがいる
私がどうなろうと生きて欲しい
貴女のお姉ちゃんである
マテハを忘れないで欲しい」
マテハは笑った、イムに姉妹に
天才の思考で恐怖を塗りつぶした
流石ねと私は思うけど
「私はフォアローゼズなら
この巨神竜を討伐出来ると思っている」
「「「「!!!!」」」」
皆んなでびっくりしている
「いい?巨神竜が攻撃してこないのは
私に震え怯えているから
痛みよりも恐怖が優っていて
出方を伺っている、これが"強者"
自分の状態がどうだろうと
相手に目を向ける事が出来る
更に私は貴女達の可能性に対する
自信を養う為に勝たせる」
巨神竜は私の力を測りきれておらず
もしかしたらという慢心で
攻撃をして来ないだけでもある
最も今の私なら一撃必殺なのだけども
たかだか数千個の宇宙が重なり合って
生まれた矮小な存在
魔神や獣神を虐殺し甚振ったと
思われても大差ない程に実力差がある
転生者で無ければ底が知れている
転生者はあらゆる法則を
捻じ曲げる事が出来るから
それでも私はフォアローゼズに
出会って強化集然を秘密裏に
行使し続けていたし
更にあの皆にかけたおまじないは
その強化効果を通しやすく
円滑にする効果を更に促進させている
これが私が私の大切な者達を
全て生かすと決められる理由である
更に......
「私の天災が!!」
マスカリアが驚いている
「そうそれが転災
欠点が昇華し圧倒的な長所と成る」
これはメイユールから学んだ事だった
大切な者の為に心を燃やすと
「うん!手に馴染むなぁ!」
未知なる力に目を輝かせる
マスカリアは黄金に輝く槌が
銀色の煌めきを放っていた
込めただけ込めた力を行使出来る
"ウチデノコヅチ"と
面の部分に星が刻まれているのが
とても印象的でもある
「凄く良い」
マテハは物凄く御満悦だった
両手に大中小の刀が瞬時に
現れたり消えたりしている
"ジュウゼンジュウビ"は
天才性を持つマテハだから
使いこなせる
一刀から二刀もしくは
その逆に二刀から一刀への変換、
長から短への戦いの中での
緩急の変化を可能たらしめる
刀の錆の部分が星なのが
とても可愛らしい
「燃えちゃいそう!!!」
マユナはうっとりしていた
激しい攻撃的感情を内に秘める
マユナの"リョウゲンノヒ"は先端が
龍の爪の如く形をした魔法の鎌だった
最も鎌の様にも見える杖だったり
するけども魔武具に相応しく
爪の部分を繋げる部分が
次元に溶けているのと
杖の後方に次元の歪みと
後方の最先端の魔法の玉が
強烈なオーラを発しているのが
とても禍々しい
マテハが近距離武具で
マユナが遠距離武具に
転災化したのは実に興味深い
「.........!!!」
イムはひたすら驚いていた
まさかルヴァイ戦で見せた
白いゲイスダリゲードの力を、
次元違いの凶悪な"反世"とも
いうべき力を操作出来るなんて
その力"テンイムホウ"は
無数の目玉に彩られた強力な
龍の悪魔の様だった
「分かる?それが貴女達の
本当の力...それに背負っている
エンシェントルーラエルフの
歴代の女王達の連なる想い
エメラルド、サファイア、
ルビー、ダイヤモンドを」
マスカリアが私に微笑みかけた
目が輝いている
「私、やるよ、ハツミがついてる
背中を支えて押してくれている
だから何も恐れない!!」
目が生き生きとして槌を構えた
マスカリアは前を向けていた
勝てないと信じていた
そんな相手に
「弱気になっていた
だけど、勝てない訳が無い
ハツミ!ありがとう」
そう言ってマテハは刀を
一本握りしめて構えた
「そうだね、負ける気しないね
流石にここまで力が溢れて来ると!
ハツミを信じる!!!」
マユナも構えたマテハの横に並び立ち
「頑張ります!
お姉ちゃん達の足を
引っ張ら無い様に」
イムの目がキリッとした
あのマテハが拾って来た
男の子はアルテンさんの
王城に寝せてきている
だから、手っ取り早く終わらせたい
「ギャアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアア!!!!!!」
巨神竜の咆哮が迸る
強風が吹き荒れ強烈な
後方を刺す様に風が流れて行った
私も含めてフォアローゼズは
まるで動じる事は無かった
「「行くよ!!!」
マスカリアが声を上げ
「「「はい!!!」」」
3人が応えた
今、フォアローゼズの戦いが始まった