表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔皇の魔法とハツミリア  作者: 道草 遊者
天還路編
215/262

第214階 天還路の頂点捕食者

「すごいわ...あんな芸当、とても真似できない...」


 ナカリタさんに微笑みながら私は7発目を処理する。


「速いだけの銃弾とは違う...あの光弾を斬るってこと自体、次元が違う様に見受けられる...」


「ナカリタが驚いていたので...ちょっと表面的に調べてみたんですけど、あの光弾ってそもそも斬れる様には出来ていないです...」


「「「!!!」」」


「ラズは普通に斬っているのだけど...」


「アリル!それってどういう!?」


キキョウにラングくんが驚きを口にしている。


 その間に8発目。


「あわわ...」


「あの光弾って空気の様なものだからね。空間を遮断しないと分けることはできないわ」


「それって...どういう...」


「分かってはおられるけど、それは逸脱し過ぎていて信憑性が感じられないってことかしら」


「だって、そうよ!真理を捻じ曲げているって事でしょう!?」


「そうね、正解よ」


 お答えして、9発目を処理した。


「それに多数の光弾をさっき防げ切れたのも奇跡に近いです...」


 アリルちゃんが聡くて話しがややこしくなる!とか思いながら10発目も彼方へ飛ばして処理していた。



「ギギギギギギギ!!!!!」


 突如出現した異様な光景は私以外に驚きをもたらした。


「周囲を旋回しながら近づいているのは分かっていたわよ、鉄屑」


 目の前の異質なガトリングガン、“オデッセイ・オメガ・オブリヴィオン”はところどころ削れていて誰が見ても修復が必要な状態だった。


「ラズちゃん、まさかあなたは軌道を逸らして光弾を当てていたのです?」


「まったく、アリルちゃんは本当に物分かりが良過ぎね。私以外ならどんな相手でもあの光弾は真っ直ぐ進むもの」


 私は牽制する為に漆黒の刃先をオデッセイに向けていた。


「たとえ、世界を救う相手でも世界を滅すような相手でも世界最強でも等しく」


 至近距離から放たれる殺戮の光。


「対処方法は躱すか防ぐかの二択、私以外のすべては」


 私は瞬時に光弾の下に回り込み切り上げた。


「軌道を変えるのに距離が必要だと思ったのかしら、嗤える」


 キキョウの上方に移動したオデッセイに光弾が直撃する。


「私が授かった魔法ってとても便利でね、詠唱破棄な上に私を構成するすべてのどこかに触れていれば発動できるのよ」


 恐怖も痛みも知らない大運刃と呼ばれる超刃達の頂点の一角は殺戮の手を緩める事を知らない。

 緩めないからこその抜刀した白亜による光弾への突き刺し。

予定通りオデッセイの光弾を放つ部位が粉々に弾けた。


「光弾の生成に時間は必要ありません...」


 正常な時の中でアリルちゃんが呟く、諦めだったのだろうね。

だって私達はオデッセイが作り出す死地にいたはずだもの。


「ギギギギギギギ!!!!!ギギギギギギギ!!!!!」

 

「あなたは私に絡め取られて鉄屑になっていくだけよ」

 

 本当に強くなったわ、天還路に堕ちた数多の人に忌み嫌われたモノ達を吸収し、研究し尽くして。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ