表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔皇の魔法とハツミリア  作者: 道草 遊者
神界攻略編
21/262

第20階 決戦メイユール・ウェ・ミール

星一族の王地で夜を越え

私は翌朝5人とアルテンさん

そして全天さんに

1日だけ待って欲しいとお願いしたら

もう1日飲むそうだ

魔皇軍は揃いも揃って

酒が強い人々ばかりらしい


酒気を帯びた状態で

来て欲しく無い事だけ

殺意を持って伝えておいたら

苦笑していた


私が1日貰って行きたかった場所は

2つある

まずは私が生まれ

アカナ・エカルラートの

妹になった和泉国


メイユールには表舞台に立たずに

和泉国を支えて欲しいとお願いしていた


だが既に和泉国にはおらず

私は手紙を渡された

メイユールから


「許せ...ハツミリアよ

我が愛おしい部下の1人である

ケサラコロスより

我が地の危機を知らされた

我が身を気遣って

自分達だけで対処すると

私に心配をかけたくないと

記載があった

私の処罰は幾らでも

我が身で受けよう

願わくばそなたの

怒りの矛先が我が親愛なる

我が仲間に向かわん事を」

と綴られていた

私はいえ、魔皇は

手紙をぎりぎりと握り潰し

感情を噛み潰していた

私は、私達は

メイユールの地へと向かった


空は思いの外澄み切っていた

あまりにも静かで

あまりにも静寂で

あまりにも穏やかだった


その地はメイユールしか

訪れる事が出来ない様に

細工は施して置いた


そこには憎悪と悲しみに燃やす

メイユール・ウェ・ミールがいた


私はこの地を襲った神の1人である

ルーとその配下を潰す前に

木の棒に突き刺さっていた6名の

メイユールの仲間達の首は降ろして

花々を生やして安置して置いた

その首だけになったメイユールの

仲間達は静かに安らかに澄み切った

表情をしていた


「.......なぜ....これ程の......辱めを受けた.......死してなお.....首に、刃物で突き刺さった後まで......」

私も魔皇も分かっていた


こんな現実は当事者に認められる

訳がない事を....

言ってしまえばメイユールは

私の姉アカナ・エカルラートを

死に追いやるきっかけを

作り出した元凶でもあった


ただ...私は何もする事はしなかった

メイユールに

暖かい言葉をかけてあげるつもりも

励ましてやるつもりも

気持ちを汲んであげるつもりも


ゴトッ......


私は首を1つ置いた

身体は別次元で拷問中だけど

「この地を滅ぼした元凶

神ルーの首は狩った

今も苦しませている

簡単に滅ぼす気はない」

私は淡々と事実を述べた


「きょ...あ?....べりょ」

神ルーから発する言葉は

最早意味をなさない

壊れた者の言葉だからだった

神ルーの目は明らかに死んでいた


メイユールは一時的な配下..

私の利害と一致したため

神ルーを壊した

メイユールの地に存在していた

力を持たない者達への神々の対応に

全世界の危機を感じたからだった


「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

メイユールは咆哮を上げた


そして姿が変わっていく

力が集まり結合し統合されていく


そこには黒い漆黒の西洋竜が

君臨していた


もしメイユールが

この地に残っていれば

きっと助けられた命もあった

それを感じさせる程の力の集約だった


(....ハツミ?任せてくれ

僕はこいつを止める!!!

僕の最初で最後の弟子よ!!!)


魔皇としての仮面と

黒いローブをみにまとい


強くなったなと

魔皇ミラース・ラーバ・ラーサは

呟いた


「魔.....皇.........」


(あぁ、そうだメイユール

僕だ...お前に免許皆伝を

与えていなかったな)


「うぐおおおおおおおお!!!!!!」


私は1つだけ魔法を与えた

この地を傷付けない様な


(ハツミ!感謝する!)

そう魔皇が言った瞬間


「「神の如き者..

抜かれた剣の..

東の火を...」」

「「ミカエスト!!!!」」


2人の詠唱が一致する


「ぐおおおおおおお!!!」

炎と炎がぶつかり合い

激しく空間をせめぎ合い

時を蹂躙する


魔皇に詠唱はいらない

しかし、メイユールに

彼は魔皇は合わせて叫んでいた

仮面に涙が刻まれ溢れていた


(嬉しいねぇ

僕が最初に教えた魔法は炎だった

神々と同等の次元じゃないか!)


「がああああああ!!!!」

生きる意味を無くし

絶望の中で身を焦がす

メイユールは全ての力で

惜しみなく抗った

無意味で無慈悲な現実に

総てをかなぐり棄てて

魔皇にぶつけてくる


「「神の敵対者!!

憤怒の!

黒き闇を!!」」

「「サタエスト!!!!」」


両者から漆黒の闇が溢れ出る

総てを飲み込もうと

そしてぶつかり合う


(へぇ...やるじゃないか

メイユール...)


「光をもたらすもの

明けの明星の

輝く光を」

「ルシエスト!!!!!」

光が魔皇を包み込む

それは全てを飲み込む光となった


「神の如き者..

抜かれた剣の..

知性の火を」

光に包まれながら

魔皇は詠唱を

言葉をただ綴っていた

「ミカティメット」


「ぐああああああああああ!!!」

メイユールは絶叫を上げていた

先ほどのぶつかり合った炎よりも

明らかに強い


(これで互いに食らったな

メイユール!!!)


「...はぁはぁ魔皇よ

我が最大の秘技をお忘れでは

ないでしょうか?」

メイユールの表情がニヤッと安堵し

空間が揺れた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ