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魔皇の魔法とハツミリア  作者: 道草 遊者
大魔法神聖王国エテメンアンキ編
161/263

第160階 買い物をする

「流石に王族ね、使える金貨がたっぷり♪


不能魔法を使う上で私は四種類の付与と耐性を持っている。それぞれ混乱、否定、抵抗、反魔法。

その一つ魔力否定の付与を自身腕に行い、無詠唱魔法を斬ってみた。


否定の力は魔法を構成する真理法則を削り、結果として魔法としての構成物質が足らず不完全となって相手の火と水の魔法は消失していった。


けれど魔法構成の定まった形を持たない私の持つ魔法の集然には効果が薄い。

あえて言わせていただければ他の方法でも他の魔法を真っ二つに出来る。

魔力を溶かす、魔力を吸い出す、魔力を遮断する、魔力を弾く。そんな素養を自然の流れに逆らわずに練り留めぶつければ斬れる。


いうなればこの魔力否定、自然的エネルギーの正常な流れを正とする通常魔法とは逆説的な負のエネルギーを呼び出し力を借りる魔法の様。その結果腐敗する腕を浄化した始末。

よって魔法を付与する武器を一つ拵えたいって訳。

それで自室の仮装宝箱を覗いていた私。

私自身と同じで剣を扱う上で必要な素養がさっぱりなラズベリー。

私自身が父の受け売りで剣をずっと使って来た。だからそこは譲れない。

果たしてこの世界の剣は持てるでしょうか。




「うーん、パパみたいになりたいか


キレは娘の輝く眼差しに内心とても心踊っていた。

溺愛する娘が自分を尊敬している御様子なのだ。


「この剣をハツミにやろう


か細い腕でハツミは受け取った。


「うん...???


キレは様子を察し腕を伸ばす。

腕に剣の重みは無かった。


「ナティラ、すまん!


「キレっ!


キレの妻、ナティラの重力魔法で剣を支えていた。



「私は寝ていたのね


少しの間眠っていたみたい。そして遠い過去を夢見ていた。母ナティラの“魔法で剣を支える”。それを集然に応用し戦う為に必要な身体能力を補って私は沢山戦ってきた。


「剣も魔法物質で作ろうかな


この異世界は目覚ましく発展していた。

立体映像を作る装置の小型化なんて当たり前に売られていて安価で購入出来る。

必要なのはどんな場所、環境でも剣として映ればいい。

不能魔法は魔力に影響を強く持つ、それこそ発展して当たり前に魔法が使える様になるまでに進化した人々の生命と魔力は強く結び付いてしまっている。不能魔法は今の時代だからこそ発展した異世界だからこそ効果を十二分に発揮する予感がする。


早速、私は指輪型の万能立体映像装置を購入した。転移魔法の発展からか直ぐに届いた、サムライソード。所謂“東方の刀”と呼ばれる代物を映し出した。


「美しい!


思わず見惚れる刀身だったから声を上げてしまう。

早速私は付与してみた。

反魔力を付与すると黒く変色し、

抵抗を付与すると淡く灰色が纏った。

否定を付与すると濃い紫も共に纏い、

混乱を付与すると濃い青が更に周囲を包み込む様に覆っている。


それから腕輪型の万能立体映像装置も購入した。鎧様に。鎧といっても服の上に立体映像で覆う服なのだけれども。そして刀と同じ様に四つの付与を施した。


「取り敢えずは戦えるかな


私は自室の鏡に自身を映して確認していた。

スイッチ一つで普段確認出来ない死角となっている首の後ろとか背骨まで確認便利な鏡。


剣に鎧が揃ったとすれば、するべき事は一つ

“戦い”を探すのみ。


ーー町娘変換・A

他者から見た服装も容姿も立派に町娘である。鏡で確認済み。あとはベッドに膨らみの為のぬいぐるみを置く。


ーー風質変換・A

自身の身体を風に変換させて私は

王都の外れに降り立った。


とある人に会う為に。

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