第117階 黄金と白銀
私達は新しい同行者も加えて
魔界の天皇様の星闇宮に遂に向かう
「昨日のレモネードに
朝のお食事美味しかったなぁ」
ターキッシュちゃんが
朝の支度をしながら
目を輝かせている
「朝食はマテも協力したっぽいよ?」
マスカリアも髪を整えている
「え!!?師匠ハンパない」
私は本日は快適な
朝を迎えて起きていた
遂に星闇宮へ
星闇宮へはマラク山の皇の塔を登る
そしたら入り口に着く
「行くよ!ハツミ」
マユナの声が聞こえる
私達は大神殿の頂上に来てと
朝食後、黄金王様より伝えられた
...
....
.....
「皆集まったね?」
アルテンさんの優しい声が
風の囁きの様に響く
白銀の東洋龍と
黄金の西洋竜が
そこにいた
「....龍化....」
ネクさんが唖然としている
「魔王候補が
真面目過ぎやしないか?」
黄金竜こと全天さんが唸る
「だから、新しいという事だよ」
白銀龍ことアルテンさんが
人懐っこい笑みで答える
「まぁ、そうだな!
それはいいとして
準備は出来たのか?」
「...えぇ良いみたいよ!」
シンガちゃんがキラキラと
目を輝かせて
ターキッシュちゃんが驚愕していた
...正しくは人化なんだ...
そう確かに全天さんは
私に小さく語りかけて
ニコッと無邪気に笑った
「えぇ、私はどちらでも
受け入れるわ」
そう言って全天さんに乗った
私とシンガちゃん
ターキッシュちゃんと
闇星ちゃん、そしてイムが
全天さんに
マスカリアにマテハ、
マユナに命君にネクさんが
アルテンさんに乗った
「帰って来たら、
色々聞かせるのじゃぞ」
スソリフおばちゃんは
見送りに来ていた
「それでは結界を解くぞ?」
「あぁ、そうしてくれ
後は別時空を使い
目立たぬ様にする」
全天さんの翼が広がっていく
「それが良かろうて」
「黄金王様、お世話になりました」
「あぁそうじゃな
龍王よ、我が城で働かぬか?」
「また、ご馳走しますよ」
2人は笑みを交しあった
「スソリフおばちゃん!
行ってくる!」
「...すぐに戻れとは言わぬ
だがいつでも待つぞ」
「ありがとう!!!」
「「では行くぞ!!!」」
黄金の光と白銀の光が
混ざり合い時を破り
大神殿が小さくなっていく
「マラク山は通常の手段では
皇の塔に近づけぬ...」
「それは時空の気流を
わざと乱しているからね?」
「御名答、次元の狭間に蜃気楼、
そういった概念を使ってある
故に魔界の者では近づけぬ」
「だから、伝説の聖域として
魔王達は目指さなかった?」
「そうだな、ターキッシュ、
元々は時の技や全能の技を利用する
神々が侵攻出来ぬ様に作ってある
我等星一族が魔皇様の為に
一心不乱になって創った
魔皇軍の最初の共同作業なのだ
神界に伝えられてある世界を滅ぼす魔法でも
一切傷が付かない仕様になってある
それだけ密度が濃いのだ」
「時流が凄い、どの世界に
飛ばされるか分かったものじゃないよ」
ターキッシュちゃんが
恐る恐る外を見つめている
「あ!師匠」
マスカリアにマユナが手を振っている
右方でマスカリア達を乗せた
アルテンさんが飛んでいる
時が無限の流星群となって流れて行く
イムとシンガちゃんに闇星ちゃんは
手を合わせてお祈りしていた
「フハハハハハハッ!!
アルテンに乗っているマテハが
あの小さな子とお祈りしてやがる
この量なら全部叶うな!!」
あ、マスカリアにマユナも加わった
「そろそろね、マラク山の頂上」
「その通りだ、アオナ」
時空が切れ、流星が消えて行く
上方に星の瞬きが広がる星闇宮の丁度真下に
私達は現れた
「あれが皇の塔!」
ターキッシュちゃんが指を指し
イムにシンガちゃんが見やり
闇星ちゃんが少し遅れる
全天さんとアルテンさんは
コクっと頷き下降を始めた