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魔皇の魔法とハツミリア  作者: 道草 遊者
魔界観光編
114/263

第113階 神族とエルエル

私は突如現れた神族の女性と

2人きりで話した

彼女はエンシェントルーラエルフ達が

神々に滅ぼされたのは

彼女自身がきっかけと言い

どうしようも無い現実に

自責と後悔に支配されていた

私は彼女に彼女の出来る事で

償って欲しいと伝える



「あ〜もう、お腹空いた

食べる?先生?」


「うん...良いの?」

私は口におにぎりを

むぐっと押し込んだ


「んん!!」


「貴女はこれからに期待するわ

私が上から目線なのもあれだけど

他のエルエル達もきっと

貴女を恨んではいないわ」


「うん....ごめん、ごめんなさい

私はもっと一緒にいたかったよ...」

エンシェントルーラエルフ達の為に

こんなに泣いてくれる、

思っていたのにすれ違う

なんだかなぁ....

もぐ...もぐと...おにぎりは

少しずつ、少しずつ.....

ルテミスさんを元気にさせていった


「マテハ、美味しいよ!

これ!!」


「喜んで貰えて嬉しいわ

ハツミ!」

私は満面の笑みでマテハに応えた

エンシェントルーラエルフ達は

確かに死んだ

けれど、その強さ、気高さは

フォアローゼズ達の心の中で

生き続けている、意思は

永遠を時に、もたらす

命を燃やし輝いた生ある者達は

灯りとなって他の生ある者達を

導き照らす役割を担う為に光となって

私は私のこの世界に来た意味を

残酷なまでに彩るだけ

汚名は功績、絶望は報酬


「ねぇ、ルテミスさんは

魔界の天皇になった

ミラース・ラーバ・ラーサの

先生なのよね?」

皆が聞かずとも確信している


「はい...彼がこの地に来た時に

基本的な詠唱魔法に

生活の知恵などを施しました

ちょうど、兄が死んだ

直後でしたので」


「もう一つの

この不死の地の神の力ね?」


「はい、既にお墓ですけれど

結界は強固にしています

兄は私の元で息を引き取りましたから

私はエルエル達の死に、

自責を繰り返し絶望を彷徨っていました

その時に兄は変わらず

元気付けてくれました

私が気掛かりだったのでしょう

けれど死にました

その直後です、兄と入れ替わるかの様に

ミラ君が現れました

私はエルエル達に教えて貰った

虹魔法の第4詠唱を

私は修得出来ませんでしたが

彼はエルエルの女王達だけが

行使出来て...七大神王達さえ

辿り着けない境地に至りました」


「そも第4詠唱って伝説の?」

ターキッシュちゃんが興味津々だった


「えぇ、神々達は消し去りました

神界にて天才と謳われる者でも

第3詠唱に至れた者達が

ごくわずかでしたからね」


「虹魔法はクリアで自然と調和する、

実に神秘的な奇跡の魔法だった。

既存の犠牲的で消費的な魔術を

過去にする、まるで第七世界の

歌の様に命を灯した」


「師匠!?知っているの?」

ターキッシュちゃんが驚く


「....消費があるという事は

失われる力がある既存の魔法より

ほぼ永続的に行使出来る

虹魔法は活気的な攻撃手段だったって

所でしょ?」

マテハがさらっと述べる


「えぇ、そうです...軍事増強の為に

神々の威厳の為に、そうとは知らず

私はエルエルの里に送り込まれました

健全な国交の樹立と述べられて

ミラ君を頼って...

遅かれ早かれ上層部はエルエルの里を

滅ぼす気があったのでしょう

一部のエルエル達は法外な値段で闇で

売られたと聞きましたから....」


「炙り出して殺すか....

私が国を作ったら追い詰めて殺すよ

まぁ、この地で最強は私なのだから

良いよね、笑う神々を貶めても」


「果たして出来るのでしょうか?

闇を払うなど、神々は強大な力を持っています...」


「ねぇ?神々の悪行の歴史など

人の悪行の歴史の

ほんの数秒でしかないわ

闇はより大きな闇に飲まれ

闇の愚かさを知る

....でもね、不自然だと思っていた

神界にエルエル達の魔力が

こびりついているのがね

それで割り出せるわ

私を決して甘く見ない方がいい

勇者は殺しを持ってして悪を討つ

意味が分かるかしら?

最上の悪の行いである

命を奪い

英雄になるのよ

正義と悪の二刀流で人々の羨望を

その身に宿す、それが真実よ

生ある者達にとって

死をもたらす者以上の悪はないわ

この世に酷いとか残酷なんてないのよ

過程による結果があるの」


「でも!貴方は今も苦ませ

続けていると言ったわ!

それでは悪以上の悪よ!」

多分ルテミスさんは

例えば七大神王に淡い感情を

抱いていた、だから気付けなかった

気付けていたとしてもどうにも

ならないだけだろうけど


「私は悪行を積んだ者達にとっては

超極悪人よ?

それは弱者が生きる為の知恵でも

あるわ

私は強い光を持っている

同様に深い深い闇も持っている

それが、世界の法則で根底よ」


「ルテミスさん?

私はね〜、七大神王達の為に

貴方が決起しても良いと思うよ

それが神族としての生きる道ならね?

でも、私はおすすめしないな

ハツミは強い光を持っている

その光は闇の中で生きた者達の

目を焼く程に

言っている意味分かるかな?」

マスカリアがコクっと首を傾げる


「....しないわ、そんな力もないわ」


「悪人が力を持つ、世界は終わったのよ

魔皇ミラース・ラーバ・ラーサは

それだけの才を持っていたわ

私はそれを強く実感する

だから、私は無作為にエルエル達の

生命を摘み取った神々の汚れた手と

心は折る必要があるのよ

貴女は綺麗な心をまだ持っているのよ

だから、私と会話が成立するのよ?」


ざわ...と空気が震える


「さらに言うと...現状、神スウは

命乞いを始めたけれど

彼はエルエル討伐を止める事が

出来たのに止めなかった

その行動は

それは私の刃を止めないでおいて

欲しいという切なる願いの様に

聞こえるのよね、ふふふ」

ルテミスさんは私のささやきに

怒りの表情を飲み込んだ

私はスウの為に戦うなら

殺すという意思表示の為に

魔力を開放していたから


「ゴメンね、フォアローゼズに

命君、ターキッシュちゃんに

シンガちゃんにルテミスさんも

もっと楽しいお話し

しながら帰ろっか!」

私はグッと背伸びをした

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