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魔皇の魔法とハツミリア  作者: 道草 遊者
魔界観光編
113/263

第112階 魔法の先生

私達は魔皇の魔法の先生である

ルテミスさんを探す事にした

けれども一旦休憩を取る事にした

マスカリアの提案で



「もふっ」

マスカリアがおにぎりを

加える音を声に出してみた私


「んーっ!!」

マスカリアはむしゃむしゃ

しながら赤くなっている


魔皇の先生の居場所について

大体の目星がついたから

寝ていた私以外で作った

昼食を取っていた


風がざわめく

そこに立っていた

女性が木の実を入れた籠を落とした


「エンシェント....ルーラ......

エルフ......」

私の現状の種族名を口にしながら

顔面蒼白していた


風は残酷にも響く

彼女の恐れが冷気の様に流れてくる


私は食べるのをやめた


「何?エルエルは

忌み嫌われているの?神族に」


頭を横に強く振って否定を示す女性

そこには後悔と懺悔を現す様な

涙が流れていた、強く頰をつたって


「...謝りたいの......

償いたいの............でも

もう、分かんないのよ.....

何していいか....」


「お客様みたいだから

私が相手するね、みんなは続けて」


「残しておくから

ハツミの」

マユナの声がとっても優しい


もぐもぐさせながらイムが強く頷く


「ありがと、すぐ戻るね」


私はそう告げて、"彼女"と歩き出した


彼女の名はルテミスというそう

私はアオナとだけ名乗った


「貴方が何を懺悔したいのか

良く分からないわ?」


「.....私は当時の

エンシェントルーラエルフ達の

五大里と交流を持っていた

神族とエルエル達との仲介を担う為、

私は女性でもあったし

エルエル達と考え方が似ていて

非常に良く打ち解けられた.....

私はエルエル達の偉大な魔法文化を

神界にもたらすという

使命を持って尽くしてきた

でも結果は知っていると思うけど」


「神族の四武王によって攻め込まれ

里は全て奪い尽くされ蹂躙された

神界の罪人達を兵に加えて

もしも神族達が打ち負かされる程の

力を持っていたとしても

被害を小さくする為に」


「....私が全部上層部に

エルエル達の素晴らしさをプレゼンし

アピールしたのが私なのよ....」


「男、女、子供、全ての悲鳴が轟いた

女王達は嘆いた、

同胞達を生かす術は無かったのかと

七大神王にして四武王のシアは

自身も寵姫として一部の命を助け

部下達に娶らせる事によって

幾人かは助けたつもり....

そしてハーフエルエル

即ちエルフの種族が誕生した

それ以上は神界に反する行為だったから

他の者達は無残に手足はおろか

心ごと引き裂かれたそうよ」


ごぷっ!!ウエッ!!ゲフッ

ゲホッ!!

ルテミスさんは嘔吐と共に

地面に倒れこんだ

自分が生み出す事に関わった

最も考えたくない状況という現実に

自責に耐え切れず目が虚ろだった


「でもね、七大神王は愚か四武王達は

今も地獄で泣き叫びながら

悲痛と悲鳴を上げながら

エルエル達が受けた以上に

苦しませ続けてるわ!!!!!

このアオナ・エカルラートがね!!」


「!!!!!スウ...様達が死んだ?」

ルテミスさんはヨレヨレと

此方を振り返った


「えぇ、もう狂っていて

神として死に絶えてぐちゃぐちゃよ?

いかに能力が高かろうが

異性を誘う力に長けていようが

小さな事なのよ

私達は全にして個、個にして全

より活きる方を合理的に撰び取る

七大神王は小さな犠牲なのよ?

分かるかしら?大義の為の。

最終未来(ハツミリア)

頂点に座して狩りとるだけ

だから世界を変えたのよ

魔界の天皇

ミラース・ラーバ・ラーサは!!!

歴史上の幾星霜の

天才達の頂点に座する8人の王さえ

もう手が出せない程の才が

この魔界に君臨していた時代が

あったのよ」


「....私のせいで、みんな....

エルエル達も神王様達も...」


「貴女の思慮が足りないのは

明白だけれど

七大神王達に四武王達が

全ての元凶よ

そこだけは...少しだけ

荷を降ろした方がいい」

正直これだけ落ち込まれても

彼女は罪の中核ではない

もっとも罪の中核は

こんな簡単に懺悔する様では

壊し甲斐が無いというもの

悪行を絶対に正しいと

信じきっている心を砕く事に

本当の意味が生まれるのだから

まるで弱小が最強を倒す様に

爽快なんだからぁ!


「もう...どうしたら

良いか分かんないよ.....

ふぇええええええ.....」

正直どうしようも無い

誰かが何かをした所で

エルエル達は昔の輝きを

取り戻せる訳では無いから

それでも...


「貴女自身が考えてよ

貴女がエルエル達に

して上げられる事を

まだ時間はたっぷりあるでしょう?

神様なのだから」


「うん...ゴメンね....」

ルテミスさんは涙を拭い

水魔法を詠唱して口元を拭っていた

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