始まり
タイトルが決まるまでは、(仮)を付けさせてもらいます。
誰しも一度は思ったのではないだろうか?
こことは違う別の世界に行きたい。
絶世の美女と友人や恋人になりたい。
魔法や超能力といった非科学的な力を身に付けたい。
人は皆、手に入ることがない物を手に入れたいと望み、そして叶えようとする。
しかし、それはただの夢で終わるもので、人はいつかそれを理解し、夢を見るのを辞める。
しかし、2020年のある日、夢は現実となった。
世界中のありとあらゆる場所に、異世界と通じる門が現れたのだ。なんの前触れも無く突如として現れた門は多くの科学者に興味を持たせた。
そして門が現れて一週間が経った頃、門の向こう側から人がやって来た。その者はおとぎ話に出てくるような西洋の服を着ていて、青色の目をしていた。
これが、『世界』と『異世界』の出会いである。
門は『世界』と『異世界』を繋ぎ、『世界』の者は『異世界』に、『異世界』の者は『世界』へと来れるようになった。
そこからは『異世界』の者達と交流を深めていき、『世界』の技術や人が大量に『異世界』と渡っていった。
『異世界』のある国にはビルが建ち、『異世界』の者達の服装は徐々に『世界』の物へと変わっていった。
しかし、『世界』と『異世界』の友好関係は大きなもので、一方的な『異世界』開拓は無かった。それどころか、お互いを対等な存在と見るようになる。
中には『世界』の者と『異世界』の者の間に子供も産まれ、魔力を持つ子供まで現れ、後に『第2世代』と呼ばれる。
『異世界』の資源は今まで張り出されていなかった物ばかりで、多くの資産家達の欲を大きくしていった。しかし、『異世界』にはある大きな問題があった。
『異世界』には魔物が存在した。力強く、賢く、多く、魔物という存在は、人々に夢を与えると共に、恐怖をもたらした。
だが、『第2世代』の者達が成長し、『世界』の技術と『異世界』の魔法などが合わさることで、人々は魔物に無限と言っても良い程多くの魔物に対抗する力を手に入れた。
この物語は、魔物達に対抗する力を手に入れ、『異世界』で魔物を倒すために派遣される部隊『異界調査団』の元0番隊隊長、『寺田 達也』を中心とした、門が現れてから百年後、2120年のお話である。