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エピローグ:幻影の君は幻影を求める

 結婚式を終えて、再び迷宮に戻る。


「さてイリューシオン様、これから如何いたしましょうか」


 クロードが尋ねる。


 迷宮及び都市の安定に努めるというのは模範解答だろう。


 しかし、クロードはそんな答えを望んでいるわけじゃない。


 クロードだけじゃない。共「に運命を乗り越えた仲間たちと……もう一人のファントムロードの為に。そして、幻影の君で在るために。


 俺は示さなくてはならない。永遠と追い求める幻影ゆめを。


 そして、その答えはもう俺の中にある。


「俺は、もう一人のファントムロードを救う」


 皆の動揺が伝わってくる。


「どうやって?」


 リオンが尋ねてくる。


「さあな」


 けど、うん。それくらいがちょうどいい。


 それが果ての無い幻影であったとしても、それを追い求めるのは幻影の君の生き方としてはこの上なく正しいというものだろう。


 とりあえずは、そうだな。もう一人のファントムロードがやっていたみたいに、世界中に散らばる旧き支配者ダンジョンマスターたちに会いに行くとしよう。


「ではまずは北方の学園都市に行きましょうか」


「そういうことならちょうどいいわね。おっちゃん実は密かに行きたいとこあったんだけど一人じゃちょいと不安だったのよ」


「剣闘都市にも行くのか?」


「そっか……シオンが来てくれるんならあの方も喜んでくれるかな。アルトレイアにとっても会って損はないと思うし」


「私に……?」


「いやちょっと待てもうちょい落ち着け」


「「「さあシオン、どこに向かうんだ」」」


 何故ここで迫られるのか。


 そうだな。まずは……


※※※


「……くっ……アハハハハ!」


 思わず玉座で笑い転げてしまう。


「どうかなさいましたか」


 幻影の君の忠実なるしもべ、クロードが怪訝そうに尋ねてくる。


「いや……そうだね。遠い遠い、幻影ゆめを見ていたんだ」


「左様で」


「うん、それでね。遠い幻影が、私をいつか救いにやってくるかもしれない」


「それは……よろしゅうございました」


 うん、そうだね。


「ふん、いきなり笑い転げたかと思えば、全く」


「心配しているのならば素直に言えばいいのに」


「ワハハハハ! 未熟者め」


「ハッ」


「なぁ!? お前たち」


「ハハハハハ」


 うん。私も待つとしようか。


 私の仲間たちと共に。


これにて本編は終了となります

後はまあおまけのキャラ紹介なんかを後日(間に合わなかった…)

これは多分完全に蛇足となると思うので本当によかったら程度で

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