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設定(ネタバレ注意)update.2017.8/28

生温かい目で見てくださいタイトルは多分変更します

2016,6/7 設定追加 マリア・メルギタナス、プレイヤ・デス、バスティア・バートランス

2016,8/24 設定追加 指揮官、ギルバート・G・マクシミリアン

2016,12/2 設定追加 旧き支配者 スレイ フィオレティシア・アイルーン

2016,12/30 設定追加 吹雪く華、氷魔法、ブリジット・B・B・バリアリス

2017,3/15 設定追加 アレム

2017,4/6 旧あらすじ追加

2017,7/11 設定追加 もう一人のファントムロード

2017,8/28 設定追加 円卓の竜騎士王アルジアス・P・ファイローン

旧あらすじ

 制作陣の趣味に走った結果、制作会社倒産の憂き目に遭った乙女ゲーム『幻影の君ファントムロードに愛の祝福を』

 ダンジョン近くに設置された学園で、今日も学園生たちは切磋琢磨しながらダンジョン攻略に勤しむ。その先々でダンジョンの主、ファントムロードに翻弄されながら愛の障害を乗り越えていく乙女ゲーRPG。

 基本的に一本道で途中で攻略対象ルートへと分岐して最後にグランドEDへ……という構成。つまり、次々に攻略対象を振っていかなければならず、またこのゲームの特性として振った攻略対象はサブヒロインとくっつき、それをまざまざと見せつけられるスタイル。そして最後にようやくファントムロードの物語へ移行するが、慈悲いちゃいちゃはなくその最後にタイトルのファントムロードが死ぬため『おい愛の祝福どうした』というタイトル詐欺っぷりである。完全にプレイヤー置いてけぼりの超展開+あーこれ続編作る気満々だよねーという制作陣の思惑も丸見えなのであった。

 全く売れなかったわけでは無いが採算度外視の女性陣のキャラデザ、スチル、CV並びにRPG部分にもリソースを割きすぎたため、資金を回収できず会社は倒産。ファントムロードとは何だったのか、何もかもをぶん投げたまま闇に葬られることとなった……

 しかし、この世界にファントムロードとして転生する者が現れた時、世界の歯車は再び動き始める。果たして、彼はファントムロードの運命デッドエンドを覆すことが出来るのか。再び誰得の物語は幕を開ける。一体どこへ向かうのか。それは誰にも分からない。


舞台説明

幻影の迷宮

 ファントムロードがダンジョンマスターを務めるダンジョン。形状は地下を掘り進めた形の地下迷宮。生息する魔物は様々で節操がない。

 ダンジョンとしては珍しく解放され、傍らに冒険者たちへの学園が運営されている。なお、この学園の設立にはところどころファントムロードが関与していた形跡がある。


ダンジョンとは

 そもそもで言えば魔族が籠り、力を蓄える為の砦。

 細かな成り立ちは不明だがそれぞれかなり規格外の魔族が治めておりその形状は塔であったり洞穴であったりさまざま。見かけどおりの広さであることはまずなく、今現在として空間を捻じ曲げて肥大化していると思われる。

 放っておくとダンジョン内から魔物が出てくることもあり、定期的な駆除が必要。これはダンジョンは定期的にダンジョン外から生命を呼び込み、精気を吸い取らなければならないためそれが痺れを切らした形となる。なお、ならばダンジョンに一切かかわらず放置すればいいかというと、膨大な年月を経ねば無力化まで至らないため現実的ではない。

とはいえ幻影の迷宮の様に開かれ、あまつさえ都市まで築いているというのは極めて稀であり、その背後にはダンジョンマスターの思惑がある、というのは公然の秘密である。


迷宮都市ディハルマ

 幻影の迷宮の下に建設された都市であり、現在はアイルーン王国の保護下にある。


王立ディハルマ学園

 幻影の迷宮の下に築かれた学園。冒険者を育成することを目的として、王族平民奴隷問わずあらゆる者が集まる学園。カリキュラムとしては座学と実際にパーティを組みダンジョンに潜る実技と併せて行われる。学園では怪人ファントムロードの噂が度々残されている。

 卒業はその年ごとに決められた階層まで潜り、帰還することで認定される。どの階層までかは例年替わるが大体300階層程度。一年あたり100階層辺りを目途に攻略していくペースである。なお、ワープなどとそんな便利なものはない。自力で潜り、帰還しなければならない(その辺りが乙女ゲーでも不評だった原因の一つ)。

そこで都市に残りダンジョン攻略に挑むか、あるいは他の場所に行き自らの力を活かすかを選択することになる。その為、飛び級も可である。なお、毎年少なくない数が『行方不明』扱いとなり、その後、ダンジョンでその姿を見かけることがある、という噂がある。



固有名詞

旧き支配者―ダンジョンマスター

 その始まりは一切不明。人よりも早く人を統べた絶対者であり、この世界においてもっとも貴い血族。しかしその姿を人の歴史の表舞台から消し去り、自らの拵えた迷宮ダンジョンにこもる。ダンジョンマスターという呼称は、現在、迷宮に籠っているから呼ばれているに過ぎず、古くは大王、皇帝、神など様々な呼び方をされていた。

 この世界の王族と呼ばれる者達はほぼ例外なく旧き支配者の代行者であり、冒険者の始まりはこの辺りの因縁に起因する。旧き支配者から支配者の権限を簒奪しようとする者や、はたまた旧き支配者を信奉し再び玉座に就けようとする者も存在する。

 いずれにせよ、ダンジョンマスターという存在は強大な力を持つ人々の脅威であり、深く因縁を持つ相手であり、そのために人々が一致団結する名目となり、この世界における『悪役』としての役割を担っている。



ファントムロード

 幻影の迷宮を統べるダンジョンマスターの名称。代々継承の儀によりその立場が受け継がれる。

 ファントムロードの血統はその特殊能力として幻影魔法を扱うことが出来るが、逆に幻影の迷宮を掌握したところで幻影魔法を扱うことは出来ない。


王冠の道化-クラウンクラウン

 道化の迷宮のダンジョンマスターの名称。

 本来の意味は『道化の王冠-クラウンクラウン』であり、王冠―つまり文字通りお飾りであることを意味している。

それだけであればまだよかったのだが本来の語順を逆にし、『王冠の道化-クラウンクラウン』、という意味が分からないというレベルにまでダンジョンマスターの権威というものを引き下げる。これにはさすがに他のダンジョンマスターも抗議したが、道化師たちはどこ吹く風である。


New! 吹雪く華‐ブリザードフラワー

 氷華の迷宮のダンジョンマスターの名称。その所在地は一部異次元化しており、人間には見つかっていない。辿り着くためには、蒼眼の魔女の協力が必要不可欠となっている。

 迷宮を踏破した先に待つは世界を滅ぼしかねない知識の宝庫。禁断の果実の成長を留め、吹雪く華として迷宮に君臨する。故に花開く前の少女の姿であり、後継者もその条件で探している。

 迷宮内は氷魔法に支配されており、氷魔法以外の魔法がほぼ使えない。それに加えて待ち構えるのは暇を持て余したダンジョンマスターが手塩にかけた屈強な魔導生物たちであり、難易度はかなり高いというか理不尽。


二つ名ミドルネーム

 この世界におけるミドルネームは称号の一種であり、家督を継ぐ、ないし偉大な功績を認められた人間に送られる二つ名である。この二つ名は取得した時に自動的にステータスに刻印される。

 なお余談であるが数多くの伝説を残すことにより名前が長くなることになる。伝説では永久に死ぬことはないと言われた不死身の人物ジュゲムジュゲムゴコウノ……ryなど。葬式に出ても笑ってはいけない(戒め)

 

職業クラス

 特定の魔法を習得する、などの条件を基に取得し、冒険者としての礎とするもの。これが無ければ冒険者となれず、学園にも入学できない。

 一定の条件をクリアすることで上位職への転職が可能で、そこに至ることにより二つ名を得ることも出来る。

魔法職、前衛職、支援職など様々な分類が存在し、それぞれ伸ばしやすいステータス、覚えやすいスキルが存在する。複数のクラスを所持する場合、状況に応じて適応させることが出来るが、クラス別にレベルが存在するため器用貧乏となる。

 クラスの中には『剣聖』『大賢者』『国王』など、他者に引き継がせるクラスも存在し、覚えたスキルやステータスを引き継がせることも出来る。ファントムロードもこのクラスの一つであり、主人公はこれによりファントムロードのクラスを反映させている間は破格の力を得ることが出来る。


指揮官コマンダー

 元々は冒険者と敵対する立場にすらあった軍部が、迷宮を攻略するため冒険者と歩み寄ったことによりつくられた職業。その目的は敵味方の情報分析、そして味方への指示などである。

 指示、というのはたとえばあまり知能を持たない魔物を相手にする場合は余り問題にされないが言葉を解する魔物を相手にする場合、目の前で指示を飛ばすのは作戦をそのまま知らせることになるので意味が無い。

 そのため光魔法を用いた、言葉に頼らないテレパシーなどの通信手段を用いる。指揮官になるための必須の魔法が光属性であるのはこのため。

 指揮官、と言ってもその役割は様々であり、パーティ内でのリーダーと指揮官は必ずしも一致していなくてもいい。あくまで通信手段を司る連絡係として徹し、リーダーの指示を届ける指揮官もいる。また、一度もダンジョンに潜らず使い魔などを通して状況を分析し、指示を届けるなどと言った変わり種の指揮官も存在する。



魔法

 知識を習得し、体内の魔力を魔法それぞれのイメージで巡らせ、発動させる。

 実際に見た、というだけでなく知識とイメージが必要なため正しい勉強が必要となる。また、魔法を覚えると習得特典としてスキルを得ることが出来、職業の取得の条件となっていることが多い。なお、循環のイメージを複数持つということ自体が難しいため複数の属性の魔法を使いこなすにはそれなりの才能が要る。

 また、特定の血統などが無い限り習得できない魔法も存在する。


炎魔法:もっともスタンダードな魔法。魔力を燃やすだけなので習得しやすくまた威力も高い。

習得特典:燃え盛る肉体バーニングブラッド…体内の気を活性化させる。要はバフ。

必須職業:魔法剣士、他物理攻撃型前衛職。


風魔法:魔法で攻撃するだけでなく移動、スピードの補助に役立つ魔法。

習得特典:逃亡の心得…名前の通りパーティの逃走確率を上げる。レベルが上がると逃走できない者(ボスなど)に対しても確率が発生する。

必須職業:吟遊詩人


光魔法:状況を分析し、相手の正体を見破る魔法。またレベルが上がると相手の耐性を無効化できるようになる。

習得特典:戦況分析アナライズ…相手のステータスなどを見破る。その他、相手の補助魔法を打ち消す。

必須職業:指揮官


水魔法:流れる水により淀みを打ち払う魔法。魔力が少なくても使いこなせるが、魔力譲渡が可能な魔法であるため魔力量が多い者が好まれる。

習得特典:魔力譲渡…仲間にMPを分け与える。

必須職業:特になし


重力魔法:攻撃能力はかなり鍛えなければ難しいものの、相手の攻撃を引き寄せる、自らの重量をコントロールするだけならばそれほどの技能を必要とせず、主に前衛職に好まれる魔法。

習得特典:重力解放グラビティ・ゼロ…STRを必要とする装備の補正を0にする。

必須職業:重戦士などの壁型前衛職。狂戦士


氷魔法:水魔法をマスターすることで習得への道が開かれるという上位魔法。しかしその性質は真逆であり、魔力の流れを断ち切ることにある。

Update! なお『水魔法をマスターry』については間違い。実際は幻影魔法と同様、ダンジョンマスター専用魔法の一つ。

習得特典:絶対氷結アブソリュート・フリーズ…一定レベル以下の魔法の発動を無効にする。

必須職業:蒼眼の魔女


聖魔法:他者の傷を癒す魔法。また神に祈りをささげることにより、様々な恩恵をランダムで得ることが出来る。

習得特典:幸運の導き手…パーティ内のLUCが上昇する。

必須職業:僧侶、賭け師


闇魔法:他者の力を奪い取る魔法。それには相手の持ち物なども含まれる。強力だが、何らかの形で魔族の恩恵を受けとらなければ習得できない。

習得特典:エナジードレイン…攻撃した相手のダメージに応じて体力、魔力を吸収する。

必須職業:盗賊、魔剣士


空間魔法:異空間にアイテムを収納する魔法。ダンジョン攻略に置いての作戦継続能力に直結するため、パーティ内にほぼ必須の能力である。

習得特典:アイテムボックス…アイテムを無尽蔵に異空間に詰め込める。

必須職業:アイテムユーザー


歌魔法:特殊な歌により様々な効果を発揮する魔法。王族しか扱えない、というより扱えるからこそ王族として機能するのである。

習得特典:豊穣の御霊…HP、MPを増加させる。

必須職業:歌姫


幻影魔法:幻影魔法は相手の五感を支配し、幻影魔法を使っていることすら認識できなくさせるが、幻影魔法自体は攻撃手段にならない為、使用者は他の武装なり魔法なりを習得する必要がある。

習得特典:幻影隠匿…その正体、ステータスが看破されなくなる。

必須職業:ファントムロード


キャラクター

ファントムロード―イリューシオン・H(ヒストリアス・ハイディアルケンド)・イディム

 魔法剣士。炎属性。(幻影属性)。黒髪赤眼。

ファントムロードの正体にしてヒロインの義弟。男組のリーダー。

ヒストリアスはファントムロードを継承した証の二つ名。ハイディアルケンドは本来の姓名。ヒロインの家に引き取られた後、姓名を隠し、シオン・イディムと名乗る。

転生者でありこの世界の運命を断片的にだが知っている。性格はヒロインの性格が伝染したのか世話焼き。目的の為と言っても親しくなった人間を切り捨てることは出来ない。

 愛称のシオンは本名を隠す意味合いがあるかと思いきや『いりゅ……何? めんどくさいからシオンでいいでしょシオンで』というヒロインのごり押し。


ヒロイン―リリエット・イディム

 アイテムユーザー。空間属性。青髪碧眼。

この世界において空間魔法を使えるアイテムユーザーはダンジョン攻略には必須能力であり、半強制的に入学することになる。戦闘に置いてはアイテムによる回復のほか、アイテムを敵に投げつける、などの行為が使われる。

性格はオカン属性。世話焼き。図太い。そして優しく包容力がある。


吟遊王子(笑)-リオン・アルフィレド。

 吟遊詩人。風属性。金髪碧眼。

 弓と風属性の魔法と吟遊詩人特有のスキルでもって援助する支援型。ソロには全く向かず強さを実感しにくいクラスではあるがいると厄介。

 軽い性格の亡国の王子。飄々としていながらも周りをよく観察している。何だかんだで善人。王子カッコ笑付けを周りに推奨するくらいに地位や名誉に対して興味が無いというより忌避している。今は亡き故郷の音楽を奏で、故郷の花を育てる道楽に明け暮れる優雅な日々。


指揮官-アルトレイア・マクシミリアン(女)

 コマンダー。光属性。黒髪に藍色の瞳。

 指揮官コマンダーとしての多彩なスキルによってパーティ全体の能力を底上げする支援型。基本的に後衛型だが格闘術を習得し前衛もこなせるバランスメーカー。

リオンの婚約者。絵にかいたような政略結婚。女組のリーダー。

 性格は生真面目で姉御肌。だが少々天然。実利主義的な面があり、ロマンを解さないためリオン含め男性陣と相性が悪い。

 婚約に関しては何故リオンは拒否するのだろう? と疑問を抱いているが逆に言えばそれだけである。


凶戦士-スレイ

 狂戦士。重力属性。奴隷身分であるため姓はなし。黒い髪に黒い瞳。

 性格はいろいろ苦労していたためスレている。しかし何だかんだで頼りがいのあるナイスガイ。

 漆黒の鎧に兜に身を包んだ大剣士。重力魔法はそれそのもので相手にダメージを与えることは出来ないが、相手を引き寄せる壁役として活躍する。

 なお、凶戦士と言われるのは誤字ではなく、彼の不幸体質に由来する。この凶は凶悪の凶じゃなくて凶運の凶なんだからね!

 その昔、王女に掛けられた呪いを押し付けられ、放逐された。それ故に当初はものを喋ることが出来なかった。その他、ものを食べることも出来ないため、呪われていると知っていても吸精装備を使わざるを得なかった。それが原因で魔族……ひいては幻影の君と誤解される。

 呪いとは関係なしに面倒事に巻き込まれる運命というか性分だが、例えばフィオレティシアに対して憎しみの感情などはない。世界には自分より不幸な人間など数えきれないほどいるしその中では恵まれている方だろう、と割り切って生きている。


歌姫―フィオレティシア・アイルーン

 歌姫。水属性。プラチナブロンドにパールピンクの瞳。

 歌魔法と呼ばれる特別な呪歌によりパーティを支援する。王子(笑)と色々被ってるとか言ってはいけない。ダンジョンが存在するアイルーン王国の第一王女である。

 純粋培養のお姫様。裏表なく、心優しく、そして天然である。

 スレイに押し付けられた呪いは彼女のものであり、それを全く知らずに生きてきた。とはいえ、これは周りの環境のせいでもある。歌魔法は使い手のメンタルも深く作用するため、あえて知らせなかったためであり非はない。


蒼眼の魔女ブルーアイス―アイリシア・B(ブルーアイス)・ココレット

 氷属性。魔法使い。透き通るような青白い髪に蒼い瞳。

 数千年に一人と言われる天才魔女。属性全てを高ランクに使いこなせるが一番得意なのが氷魔法である。また、魔法改造のスキルを持ち合わせ、新しい魔法の作成だけでなく既存の魔法の威力を高めたり効率を上げたりと既に歴史に名を残すことが確定し、将来を期待される魔法使いである。

 性格は蒼眼の魔女ブルーアイスの二つ名の通り冷徹……のため社交性が無い。故にエドヴァルドの教官判断で無理矢理学園生活を送らされることになり、双子の兄、アスタと再会することとなる。


微笑みの神官―アスタ・ココレット

 聖属性。僧侶。茶髪に朱い瞳。

 蒼眼の魔女の片割れ……双子の兄でありそのことを知る者は少ない。

 能力は平凡であるがその生来の心根の優しい性格が何か神の琴線に触れるのかそれなりに頭角はあらわしている。

 性格は何事にも一生懸命で努力家。外見も合わせて可愛がられるのをそれなりに気にしている。その努力の背景には、子供の頃、才能を理由に引き離されたアイリシアの存在があった。


盗賊―ミスティ・サイファー

 闇属性。盗賊。黒い髪に紅い瞳。

 盗賊は闇属性魔法の使い手……魔族ないし魔に堕ちた人間しか習得できないため忌避されているクラスであるが同時に重宝されている。

 性格は割としっかりしており、何事も一通り一人でこなすことが出来るが、実は根は寂しがり屋。両親については不明。義理の父が学園にいる。


換装武芸師ウェポンマスター―エドヴァルド・W(ウェポンマスター)・サイファー

 空間属性。アイテムユーザーの上位職ウェポンマスター。ボサボサの灰色の髪に金色の瞳。

 あらゆる武具、防具を戦闘中であろうと換装し、あらゆる状況に対応できる学園の教官。

 実力は世界中でも指折りであり、なぜ一介のダンジョンの学園教官などにくすぶっているのか分からないという程でアイリシアもとりあえず指示に従う。

 飲んだくれのだらしのないおっさんにしか見えない。ミスティとは義理の親娘関係にある。


悪魔執事―クロード・ヴァンダレイム

 執事。闇属性。魔族。黒髪紅眼。

 あくまで執事。突っ込んではいけない。流行ものを追いかけた結果である。

 契約を遂行する悪魔であり、その昔、呼び出されたらしいがファントムロードにすっかりと絆され、忠誠を誓うようになったらしい。彼の一族は契約を重んじ、契約によって力を得る悪魔である。契約は多ければ多いほど力が増すらしく、契約の一つとしてダンジョンに対し攻撃できない。

またダンジョンの外に出ると弱体化しマスコット羊化する。もこもこ。その特性を利用し女子寮の管理人となる。もこもこ。大事なことなので二度言いますもこもこ。

 性格は冷静沈着。また、主の役に立つために上記の様な自分にとって不利な誓約も受け入れる程の忠義者。身内には厳しくも優しいが敵と認識したものに対しては冷酷。


天使メイド―マリア・メルギタナス

 メイド。聖属性。天使。金髪碧眼。

 メイド。マジ天使。ダンジョンの監視のために天界から送り込まれ、そして返り討ちにされ、メイドにされる。クロードに徹底的に教育されたためお墨付き。男子寮の管理人。


王冠の道化-プレイヤ・デス

 道化師。道化属性。魔族。濃紫髪黒瞳。

 『幻影の君に愛の祝福を』に設定は存在するものの登場しなかった、ファントムロード以外のダンジョンマスターの一人。(次回作の構想として世界各地のダンジョンを渡る予定があった)

 レベル0と呼ばれる奇怪な戦闘スタイルを持ち、それに見合った異常な性格の持ち主。

 曰く『勝負というものは勝ち、そして負けると書く。常に勝てる勝負も常に負ける勝負も意味はない。どんな強者であっても常に負けるかもしれないと精神を擦り減らし、どんな弱者であっても常に勝てるかもしれないと命を懸ける。であるからこそ、楽しい』

 命知らずの道化師であり、常に命というたった一つしかないチップを賭けて戯れているというのに未だ死ぬことが無く、それに対しても退屈だと感じている。


所持スキル

|道化師の栄光(レベル0)

 敵対する相手のレベルマイナス1のステータス、所持スキル、魔法を得る。

 このスキルを持つ者と戦う場合、どのような研鑽をつもうと互角かそれより少しマシ、程度の状態で戦わねばならない。

 加えて言うならばこのスキルの唯一の持ち主プレイヤ・デスはどのような戦闘スタイルであっても適応できる戦闘の天才であり、また他人の意表を突くことばかり常に考えている為、ステータス頼みでは足元を掬われる。

 相手依存になる為、味方側として考えても戦力の計算が難しく『敵に回すと厄介で。味方に回すと何の役にも立たない』という評価になる。

 このスキルは無効化されず、常に相手を上回る力を持つことが出来ないためどのような戦いであろうとも苦戦は必至の呪いのようなものだが、プレイヤ・デスには性に合っているようである。


戦理眼:?

 本来であれば可能性を見極め、使い手に勝利をもたらすスキルだがプレイヤ・デスの特殊性によりその性質が変化しているためランクによる測定が不可能になっている。

 勝利も敗北の可能性も一緒くたに引き寄せてしまうスキルであり、無効化できない。



鮮血の悪役令嬢-バスティア・バートランス

 ラスボス。闇属性。淫魔。紅髪紅瞳。

 乙女ゲーム『幻影の君に愛の祝福を』における真のラスボス。

 『幻影の君に愛の祝福を』は幻影の迷宮のダンジョンマスターの地位を簒奪した彼女と、ファントムロード(シオン・イディム)、そして主人公リリエット・イディムたちの三つ巴の戦いが繰り広げられていたのだが主人公リリエットの立場からは知る由もなかった。

それを利用したバスティア・バートランスの奸計によりファントムロードを徐々に追い詰めたものの、最後は相打ちに持ち込まれたのがグランドEDとなる。ちなみにこの戦果が一番マシな結果で、攻略対象ルートに進んだ場合はヒロインを逃がしたファントムロードを殺害し、幻影魔法を手に入れ、幻影の迷宮の真の主として君臨する。

性別問わず相手を魅了し、洗脳して手駒にする。闇属性の魔法が変異した形で、幻影魔法などと言った固有の属性とは違うが淫魔特有の魔力。万全な下準備の元とはいえ、ダンジョンマスターを殺めるに至るほどの力の持ち主である。

 性格は一見として令嬢らしく気品に満ち、そして残虐である。愛する者の全てを手に入れ、そして、殺しつくさねば満足できない歪んだ性癖の持ち主。紛れもない悪女でありしかし故に美しい彼女はどこか男たちの目を惹きつけて止まない。


余談

『悪役令嬢が最近流行ってるらしいっすよ』

『え? マジ? 俺そういうの大好きよ』

 という感じで出来上がったキャラクター。何かが間違っているような予感がしながらも悪ノリで進んだ。という設定。

 設定だけれど……まあ大体そんな感じ。

 


現在いまを生きる英雄―ギルバート・G(ジェネラル)・マクシミリアン

 将軍。光属性。黒髪藍眼。

 指揮官の上位職・将軍であり、アイルーン王国軍部の重鎮。アルトレイアの父であり、リオンの恩人。

 かつては舞台である王立ディハルマ学園でファントムロードを追い詰め、その正体にもっとも詰め寄った者の一人、と目される実力者。

 その気になれば国を乗っ取ることも可能なほどの人望と力の持ち主だが、本人はアイルーン王国に忠誠を誓い、また無駄な争いを好まない人格者でありその力が真に発揮される機会は少ない.



New! 吹雪くブリザードフラワー ブリジット・B・B・バリアリス

 吹雪く華。氷属性。蒼白い髪に蒼い瞳。

 蒼眼の魔女に力を与えた旧き支配者ダンジョンマスターの一人。ロリババア。

 膨大な年月に裏打ちされた知識と知性を合わせ持ち、もったいぶったような、人を食ったような古風な喋り方をする。

 ほぼ迷宮に引きこもっている上に冒険者もろくに来ることはないが、蒼眼の魔女やたまに偵察に放つ魔物などの眼を通して世界を見ている為、世相には無駄に詳しい。

実は愛情深いが、旧き支配者としての自律心も強いため自重することが多く、不器用な面も持っている。



氷華の迷宮対侵入者迎撃用アイスゴーレム アレム

 アイスゴーレム。氷属性。透き通る氷の身体。

 ブリジットが遣わしたアイスゴーレム。幻影の迷宮に設置してあった転移陣にて転移してきたがバスティア・バートランスの襲撃に遭い、帰還できなくなっている。

 その際、傷を負い、周りが敵だらけの状況で偶然通りがかったシオンに介抱され、懐くようになる。その後、アイリシアの研究室で彼女の使い魔として身を寄せることになる。一応性別は女性。性格は大人しく控えめ。精神的に未成熟であり、ゆえに少々子供っぽいように見受けられる部分もある。

 ちなみに余談だがブリジットが彼女を創造する時に、とあるダンジョンマスターの知恵を借りたのだが、実はそのダンジョンマスターはリオン・アルフィレドの故郷でアルフィレド王国建国の力添えをしていた存在である。(多分作中に登場しない)


もう一人のファントムロード リリエット・AtoZ(省略)・イディム

幻影の君(アイテムユーザー)。空間属性。黒髪赤眼。女性。

 もう一人のファントムロード。その正体はリリエット・イディムの引継ぎ特典のうちのひとつの職業クラスとして人格を間借りしていた、平行世界のリリエット。

 本来であれば引継ぎが行われる時点で元のリリエットの人格と融合する筈だったが、長い精神汚染によって本来のリリエット・イディムの人格との乖離が著しく、別人格として独立せざるを得なくなっていた。髪と瞳の色の変化もその名残。

 全ての旧き支配者を下し、世界の外側に干渉する権利を得たリリエットは乙女ゲームとして自らの世界を別の異世界(シオンの前世である現代日本)に再現して認識させ、そこからさらに設定を逆輸入して作られた平行世界がこの物語の舞台である。

 彼女の真の目的は、シオンを信じきれずにいた後悔を晴らすこと。果たして、シオン・イディム、イリューシオン・ハイディアルケンドは自分のことを、自分たちのことを本当はどう思っていたのか? その幻影こたえを追い求めることが彼女の全てだった。そしてシオンにその答えを聞き、幾ばくかの救いをもたらされた。

 『幻影の君に愛の祝福を』の期間を終えて、干渉することが不可能になったが……?


円卓の竜騎士王―アルジアス・P(ペンドラゴン)・ファイローン

竜人。無属性。男性。金髪碧眼。

 幻影の君の結婚式に招かれた旧き支配者の一人でクロード、そして幻影の君の古い知り合い。

 性格は生真面目で少々天然。

 彼が持つ旧き支配者の異能は魔法とは異なる呼吸法ブレスである。すなわち、大気をその身に取り込むことで環境に応じた力をその全身に行き渡らせる。この応用により周囲に完全に溶け込み、気配を隠すことも出来る。そして竜の肉体内で練り上げられた力を外気に送り出す必殺のブレスこそが竜騎士の必殺技である。いや竜のブレスってそういうことじゃry

 ペンドラゴン自体は気功とも呼ばれる体内魔力の操作に長ける無属性の力の持ち主で、彼以外の円卓の竜騎士は例えば火炎、嵐、砂漠、毒沼など周囲を染め上げる程の強力な属性持ち。ペンドラゴンがもっともその力を発揮するのは円卓の竜騎士を伴った多数対多数である。

 


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