215話 あっちの工房とこっちの工房
凄い、ハイペース更新してるきがします……き、奇跡かな?
※2022,12,2 一部加筆
12.4 一部加筆を更に修正。
分かりにくいとの事だったので変えました。
凄く、変な空気だった。
彼は紅茶を飲んで久しぶりに飲んだなとしみじみ呟いているんだけど、ディルは無言で私の背後に立っていて、落ち着かない。凄く。
さっきまでエルやイオを引きずる勢いだったから余計。
「いいか。民間では女性の手の甲に唇を触れさせるような挨拶はしない」
威圧感たっぷりの低い声が上から降ってくる。
背後に立っているディルが不機嫌な声だったので思わず振り返って彼を見上げそうになったんだけど、正面にいる元貴族騎士が勢いよく立ち上がったことで意識が逸れた。
立ち上がった元貴族騎士だった青年は恍惚として―――…なんというか、関わっちゃいけない感じの表情を浮かべている。
「ああ、そういえばそうだった。アドバイスをありがとう! 実は、彼女に食事を初めて食べさせてもらった時に当然の礼としてしたんだが、白く滑らかな頬を赤く染めて恥じらっていたな。今思い出しても惚れ惚れするほど愛らしかったよ。今では恥じらいつつ『恥ずかしいので人前でそういった行動は控えて下さい』って可愛らしく囀るようになったんだが、それがまた悪くない。貴族だった時にああいう行動や言動をして私をたしなめる子女はいなかった。そこがまたたまらないんだ。ついうっかり、貴族だった頃の癖が出てしまって……これはいけないね! もっとこう、気安くならない程度に親しく距離を詰められればと思うんだが、何かいい方法はないだろうか」
「………お前、大丈夫か?」
色んな意味で、と気の毒そうな声が聞こえてきて無意識に私も頷いた。
ベルやリアンも頷いてるばかりか、完全に顔から貴族令嬢と優等生の仮面が剥がれてる。
呆然としているとイオがニッコリと彼の背後に立って容赦なく頭を掴む。
固まる空気と『あちゃー』みたいな仕草をするエル。
イオが掴んでいる頭からはギリギリギリと音が聞こえてきて、先ほどまで頬を赤らめ身振り手振りを交えていた元貴族騎士が動きを止めた。
「ここに来る前に注意した事、忘れたみたいだね?」
「っす、すまない! つい」
「つい? 貴族籍を持たない僕らと組むことを了承してくれる錬金術師と召喚師がこの人たち以外にいるとでも思っているんですか? 愛だか恋だか知りませんが、これは将来に関わることです。浮かれた気持ちで第二区間に行って勝手に死ぬのは構いませんが、エルの時と同じような失敗を繰り返すおつもりで?」
「ぐ……ッ! わ、分かった。すまない、とりあえず今日は彼女のことを考えるのはやめにする。よく考えるとこれ以上彼女の魅力に気付く男が増えると大変だからな」
「……イオ、もうその辺にしてやれよ。残念な頭なのは死んでアンデッドになっても変わらねーだろうし」
「そうですね」
雑に溜息を吐いて席に戻ったイオと暇そうに頬杖をついて二人のやり取りを見ていたエルを、ぽかんと口を開けたまま眺める。
展開についていけていない私たちを放って、今まで喋り倒していた元貴族騎士が綺麗に礼をした。
流石、というか貴族だったということもあってとても綺麗な礼だ。
「ライム様、先ほどは失礼いたしました。他の皆様にもご無礼を―――……また、遅ればせながら、自己紹介をさせていただきます。私はレイボス。以前はレイボス・ボレーズ・ロウクスという名がありましたが未熟さと傲慢さ故に失いました。武器は剣から盾へ持ち替え、伸び悩んでいた評価がひっくり返りました。剣を極めろというのが家の方針だったので、それらのしがらみがなくなり才能のある武器を選べたのは……皮肉といえば皮肉ではありますね」
呼び名はレイで宜しくお願いします、と笑った姿は先ほどまで危ない表情で滔々と語っていたとは思えない程。
思わず別人かと目をこする羽目になった。
「ライム、これ擬態中な」
「ぎたい」
「擬態じゃない! 社交時は常にこんな感じだった。ある意味標準装備で戦闘態勢みたいなものだっ! 女性の社交に目がいきがちになるが、男の社交も大変なんだよッ! 好きでもないいけ好かない自分より圧倒的に格下の人間に対して『家柄』を考慮しこびへつらわなければならないんだ。全く、思い出すだけで腹立たしい……その点でいえば、今の方が身軽でいい。周囲の人間が護る規則を守り、害がないと分かれば攻撃してくるような奴はいないからな。大概、コチラをあざ笑うのは懐が狭く、他人を見下すことでしか自分を保てないクズばかりだ」
ベルの社交用の姿を思い出して納得。
知っている貴族が少ないから何とも言えないけど、貴族って割と切り替えが激しい。
同じ庶民のリアンも「ああ、ベルと同じやつか」という顔でカップを傾けている。
「確か、ボレーズ家は上流貴族寄りの中流貴族でしたわね。歴史もある程度あり、王にも信頼されていた筈。領地経営も安定していて、近衛騎士も数名輩出していますわ。剣で功績を立てたこともあり、剣の才能を持つものが当主に選ばれることが多いと聞いたことがあります」
ベルの言葉に彼は表情を引き締めて頷く。
エルとイオはギョッと目を見開いてベルを見ている。
ちょっと前に知ったんだけど、ベルは家の教育で全ての貴族を暗記したらしい。
「男性の社交も面倒だというのは初めて知りましたわ。まぁ、庶民の生活を楽しんでいるようで私も安心しました―――……それから、私は今後一切貴方を『貴族』として見ないけれど構わないわね」
「勿論です。実際、貴族ではありませんし、家族もいない身。家のものも私の行方を気にかけてはいないのでしょう……兄は、中々潔癖で見切りをつけたらそのまま切り捨て、ひたすら前進していくタイプですから」
「アンタも苦労したのね。それなりに」
「貴族ならばほとんどの人間が経験することです。あの時は分からなかった。分かろうともしなかった―――ですが、貴族という身分を失ってから改めて考えると本当に自分がいかに恵まれていて、怠惰で傲慢だったのか思い知りました。飢えを知らず、寒さを知らず、孤独を知らず、恐怖を知らずに生きていた。人の嫌な所は浴びる程、浸かるほど見るのに良い所が見えない所為で性根が腐っていく」
なかったことにはできないけれど、と困ったように笑った。
その顔を見て私はベルの腕を引く。
ベルも私を見て小さく頷き、腕を組んで笑う。
「上等ね。私も見習わなくっちゃ。アンタみたいに『変わった』人間を生まれて初めて見たわ。普通の貴族はね……籍を抜かれても、そのまま堕ちていくの。傲慢なまま、自身の行いを省みることもなく、自分を助けてくれないと周囲を恨んで」
犯罪奴隷には色々いるそうだ。
ベルもリアンも、そして騎士見習いだったエルやイオは全員一度犯罪奴隷をその眼で見て『なぜこうなったのか』を教えられたらしい。
奴隷になる所から、奴隷として命を終える瞬間まで一日をかけて見せられたと言っていた。
「そういえば、一度元貴族だったという奴隷に貴族籍を抜かれた直後に絡まれたことがありますね。相手は檻の中からでしたし、相手は既に奴隷堕ちしていたので今頃死んでいると思いますが」
「貴族籍を抜かれたら大体が窃盗なんかで犯罪奴隷に落ちる。その貴族だったっていう奴隷はアンタみたいに変わらなかったのね。それと、その薄気味悪い話し方止めて頂戴」
「私も普通に話してくれた方が気が楽。ディル、ほら、席について。話し合いしなきゃ」
「………レイといったか。ライムに手を出したら首も、魂も飛ぶぞ」
どこに。とは聞けなかった。
ディルの声は本気のトーンで、レイの左右に座るエルとイオが引いていた。
まぁ、言われた本人はキョトンとしていたけれどパッと笑って「愛する人を手に入れる前に死ぬわけにはいかない」ときっぱり。
リアンとイオがその回答を聞いて頭を抱えていたのが妙に印象に残った。
仕切り直し、ということで改めて私たちは今回の『合同演習』について話を進める。
広げられているのは、リンカの森の地図だ。
この地図は前に駐在騎士から貰った物で、くれた人にはすでにお礼済み。
でも、他の騎士たちが私たちの店を気に入ってくれているらしく、森の状況や異変を報告してくれるって話になった。でもこの話を聞いたらしい副隊長さんが「多数の騎士から手紙を送られても情報整理に手間がかかる」と話をまとめ、何故か副隊長自ら情報をまとめて手紙をくれることになった。
ちなみにこれ、あくまで『私的』な手紙だから情報漏洩にはならないとか。ギリギリで。
情報は有難いから『皆さんで食べて下さい』と一言添え、乾燥果物を大瓶に詰めたものを渡した。実は、最初に手紙が届いた時に買い物がてら直接お礼を伝えに行ったんだよね。
リアンが居合わせた人たちに「言葉だけでは申し訳ないので何かお渡ししたいのですが」と聞けば真っ先に「乾燥果物が欲しい」という返事。
更に金は払うから、と言われたけれど最初だからってことでひとまず大瓶一つを置いてきた。
副隊長さんから乾燥果物の事を聞いて食べてみたいって人が多かったみたい。
戦闘でも体力回復は比較的どうにでもなるけど、魔力となるとポーション頼みだったから助かるんだとか。才能をつかったりすると少し魔力を使うこともあってそういう場合に凄く有用だって褒められたのも覚えてる。
「まず、第二区間は此処からだな。広さは第一区間3つ分って言われてて、かなり広いぜ。ちなみにこの広さ、泉の広さとかを抜いて考えた場合だから他のパーティーとすれ違う可能性はかなり低い」
エルの声で私たちは地図を見る。
確かに、第一区間が本当に『初心者』向きだと分かる広さだった。
「ワート教授から聞いた話だと、期間は一ヶ月と聞いているけれどあくまで全体の予定であり、1パーティーが『リンカの森』に滞在するのは三泊四日。第一区間はきっちり三泊四日らしいのだけれど、第二区間は『アイテム』を見つけたらすぐに帰ってきてもいいそうよ。ただ、三泊以上は認めないそうだから、気を付けて欲しいとも言われたわ」
四日目の夜までに帰還しなかった場合、減点および捜索がされるとか。
数少ない錬金術師や召喚師を危険にさらすのは、って意見もあったらしいんだけど採取を軽く考えている人も多いとかで学園長が許可を出したそうだ。
王様も異論はないと許可を出したという。
「アイテムを見つけるのはいいけど、素材も採取しなくちゃだよね。ディルは確か、私達が作ったアイテムを買わなきゃいけないって言ってたし……どうせならディルが買った時に損しないようなアイテムを作りたいかなぁ」
「何を作るかは後で考えるとして、事前準備で必要なのは、まず何が必要なのかを考える事だろう。資金には限りがある―――装備についてだが、特に装備で必要なものはないな。サフルの武器などは今回の行事とは関係なく、揃えたばかりだ。装飾品やお守りはあってもいいだろうが、コチラもつくればいいし元々作ろうと思っていたから問題はない」
うん、とやることが一番多い錬金科で話を進めることになった。
事前アイテムなんかも私たちが用意すれば安く上がるしね。
結果として、金貨1枚を食材購入と回復アイテム(初級ポーション、アルミス軟膏、丸薬、中級魔力ポーション)に当てて、魔物除けポマンダーを作成、虫よけポマンダーも持って行くと言うことになった。
「アンデッドの類いは本当に出ないんだな?」
「ええ。第二区間では出ません。出るのは第三区間のこの辺りですね……雫時では第三区間全域に出る可能性がありますが、第二区間では魔術師がアンデッド除けの魔術陣を刻んだおかげで出ないようになっていると聞いたことがあります」
「この第二区間で出てくるのは、主にウルフ系統か?」
「はい。ウルフ、ボア、ベア系統が殆どですね。ただ、最近冒険者を騙る盗賊が出るそうです。他には昆虫系のモンスター、爬虫類系のものも出ます。ソレに、第三区間に近づくと第三区間で飛んでいる毒虫なども稀に出現するとか」
うえぇ、と嫌そうな顔を隠しもしないベルとレイに苦笑する。
私達は虫よけポマンダーは必須だね、と話しつつ雨の日の対策もしていくことに―――って言っても、元々持っているテントなんかは完全防水仕様だしフードとかもばっちりだ。
新調するものは特にないね、と話をまとめた。
食料は多めに、それでいて色々な種類をってことで決着。
残った資金で一番装備が貧弱なレイの盾や防具を揃えることになった。
本人は自分で金を貯めて、と言っていたけれどそういう問題じゃないとリアンが口を開く。
「プライドや誇り、見栄は捨てろ。いいか。盾という役割を担う人間が負傷すると生き残る確率が下がる。回復薬を多く使用するのは勿論、コストは色々かかるが盾がいるのといないのとでは後衛の動きも安全度も、前衛の動き方も変わる。仕留める速度も違う。戦闘の安定感も変わるものだ。盾という役割はそれだけ重要なんだ―――命を守る装備を、武器を買い渋るな。死ぬぞ」
「……わかった。そういう事なら、装備に見合う働きを今後もしよう」
「当然だ。それと、ライムは完全に後衛で、主にアイテムによる支援を行う。戦えないと思ってくれて構わない。サフルは多少戦えるようになったが、ライムの護衛に専念してもらう。そこにいるボーデンヴォルフはライム専属の共存獣で、かなり賢い。手が回らない時はルヴにも戦って貰うことになるだろうな」
「リアンさん。それなら、ルヴ用の薬も買うべきですよ。まだ小さな個体ですし、長く付き合うならば後遺症などは残らないようにすべきです。犬用の回復薬は共存士ギルドで購入できますし、金貨一枚あれば足りると思うので、レイの分のお金は少し減らしませんか」
イオの提案にリアンは少し考え込んでから小さく頷く。
「そう、だな。素材持ち込みにすれば金貨一枚分減らすのは可能だろう。人間用の薬については僕らで調合出来るが、人間以外の薬となると色々と配慮もいるし素材が違うこともざらにあるからな……この短期間で一から勉強してというのは難しいから仕方がない。あと、武器に使う金属の調合だが、丁度挑戦してみたいと思っていた所だ。鉱石なども雫時に揃えたし、材料はある」
「錬金術で作った金属で私の盾や装備を……?」
「あ。お金は気にしなくていい―――ってわけにはいかないよね。技術料とかあるし。それは加工賃とか聞いてからリアンがどうにかしてくれるよ! あと、ルヴの薬は私が自分でお金出したい。私の大事な共存獣だもん。サフルは三人共同で雇ってる奴隷だけど、今回は私専属の護衛みたいなことしてくれるって言うし、薬とか小さなものは私がお金出すつもり」
ねー、と膝の上でじっと話を聞いていたらしいルヴに話しかければ応えるように短く吠えた。サフルも頑張ります、と意気込んでいる。
ルヴには装備もあればいいな、と思いつつ話を詰めていく。
一人と一匹の費用については全員納得してくれたしね。
色々な意見が出たけど、とりあえず今週の定休日にインゴットを作ってレイたちと一緒に武器屋へ行くことになった。
今日は『グミ』と『ゼリー』を作るつもりだけど、明日以降は金属の調合と補充の為の調合で忙しくなりそうだ。
「そうだ。ディル。氷たくさん作って欲しいんだけどできる?」
「何を作るんだ?」
「新しいお菓子かな。冷やした方が美味しいらしいから、冷やしておいて、それを持って行こうかなぁって。ほら、ポーチに入れれば冷たいまま持ち歩き出来るし」
「わかった。いくらでも作ろう。魔力にも余裕があるしな」
どれに作る? とノリノリで腕まくりをするディルにレイが不思議そうな顔をしてたんだけど、残しておいた雫カボチャのパイを一口食べて納得したらしい。
最後にはそっと「私の分も用意してもらえるのだろうか」とソワソワしながら聞いてきたので頷いておいた。
なんだかんだで、どうにかなりそうだと思っていると陽が落ち、夕食が終わった頃に扉がノックされた。
ベルがドアを開けてくれたんだけど、そこに立っていたのはワート先生。
学校の職員、というより貴族っぽい服装をしている。
驚く私たちに彼は、夕食は食べたのか?という何とも微妙な質問をして、食べ終わったと答えるとガックリ肩を落とした。
「夕食をたかりに来たんですの?」
「たか……いや、そうじゃない。見学会の報酬を支払いに来た。とりあえず、これはウォードが要望していた『薬師用レシピから錬金術用レシピへの転用・展開』の全三巻だな。タイトルのままだが授業ではこれを使っている。こっちはオマケ―――というより、学園長から必要だろうから渡してくれと頼まれた。こちらの教科書では足りない部分を補い、新しい転用・展開をする際に役立つだろうとの事だ。わからないことがあれば俺に直接質問に来てくれ。手紙でも構わない」
「有難うございます」
差し出された本を受け取ったリアンは早速、という風にパラパラと本を捲って目を輝かせている。どうやら持っていなかったらしい。少し意外だ。
「で、次にハーティー。アクセサリー作成に関する講義を実技付き、といっていたな。この日程で来てくれ。少し詰め込みになるが、専門教師が指導をしてくれることになった。学院でインゴットは用意するらしいが、肝心の宝石は用意できないと言伝を貰っている。自分で好みの宝石を見繕ってくれ」
「宝石のルースなら既に持っているのでご心配には及びませんわ。ふふ、楽しみにしておりますとお伝えくださいませ」
そう一礼して招待状のような手紙を受け取り大事そうに眺めているベル。
残っているのは私なんだけど、生き物の鳴き声はしない。
生き物は駄目だから荷台にしようって話になったのかな、なんて思っていると先生がフード付きのマントはあるかと聞いてきた。
「? ありますけど」
「わかった。これから、召喚科で利用している得意先のブリーダーの所へ連れていく。本来、錬金科の生徒を連れていくところではない上に、他の工房生に見つかるとマズい。見学会の報酬、といっても勘繰る連中はいるからな」
「なるほど。じゃあ、準備を―――」
コレから新しい家族兼仲間が増えると思うと嬉しくて自室にフード付きのマントを取りに戻ろうとしたところでガッと腕を掴まれた。
驚いて振り向くと険しい顔をしたリアンとベル。
「僕らが同行します」
「いや、ライムだけでいい。夜も更けているし、生徒は一名と話しているからな」
「―――……でしたら、リアンだけでも連れて行って下さいませ。あとルヴも」
眉を寄せた先生にリアンが口を開いた。
いつの間にか近くにかけていたマントを羽織っている。
「ライムに警戒するという機能は備わっていません。ルヴとの相性もありますから、ルヴは連れて行くべきでしょうし、僕はルヴやライムとの相性を【鑑定】する意味でもついてきます。護衛の意味合いもありますが、二人より三人と一匹の方が安全です」
ライム、準備をと先生の返事を聞かずに準備をしているリアンに思わずベルを見るとニヤニヤしながら早く準備しなさい、なんて言いながら追い払うようなしぐさ。
その後、先生とリアン達が何か話してるみたいだったけど待たせるのも悪いと思って急いで部屋に戻り、フード付きのマントを被った。
念のために魔石ランプの魔力も確認。
戻った頃には、ベルは欠伸をしながら湯浴み場へ、ルヴは自分の首輪につけるリードを咥えて尻尾を振っている。
リアンはいつも通りだけど、先生はニヤニヤしながらリアンを見ていた。
ここまで読んで下さって有難うございます!
少しでも楽しんで頂ければ嬉しいです。もふもふ!もふもふ!!!
誤字脱字変換ミスがありましたら、誤字報告をしてくださると嬉しいです。また、感想や気になる所がありましたらお気軽にコメントや感想を頂けると嬉しいです。
少しずつ、というか密度が濃くなってきてますね(笑
相変わらず鈍足ですが少しでも楽しんで頂けるよう、書き続けていく所存です!