161話 『宝石の街』スールス
遅くなりました。
馬車の旅は一度終わり。
次は……また移動、ですね。
あくまで中継地点なのに、ここまで来るのにすごい、話数……(苦笑
馬車での移動も六日目になった。
御者さんの予想通りに雨は降ったんだけど、降り始めだということもあって路面状態も悪くなく、予想外の事態も起こらなかったのは幸運だった。
私たちにとって一番の幸運は天候じゃなくて、乗り合わせた人たちの人柄の良さだったと思うけどね。
御者さんが休憩中に話してくれたんだけど、乗客同士の喧嘩や小競り合いが全くないのは珍しいそうだ。
高ランクの冒険者や権力も実力もある騎士でも上手くいかなかったり、ずっと緊張状態だったりすることも多いんだって。
(あと数時間で到着するって言ってたけど……本当にずーっと雨が降ってるなぁ)
ふわぁ、と欠伸を噛み殺してぼんやり馬車の外を眺める。
雨が降ってから外に出ることは少なくなった。
外に出るのは小休憩と夜営の準備をする時くらい。
ちなみに準備っていうのは、雨が当たらない部分を作る作業のことだ。
馬車の後方部分と木や岩などに杭を打ち込み、防水仕様の布を屋根のように張る。
これで布を張った部分には雨が当たらない。
この布の下で焚火を炊いて飲み物を温めたり、体を温めるのだ。
作業自体は御者さんが全てしてくれるんだけど、暇を持て余していたことや今後の為になるからと冒険者の人達に教えてもらって作業を手伝った。
雨が降り始めた日に申し出た時、御者の二人はとても驚いていて何度も確認されたけどね。
どうやら普通のお客さんは手伝ったりしないみたい。
最初こそ貴族のベルやディルに緊張していた御者さん達だったけど、飲み物を差し入れたり他愛のない会話をしているうちに色々話してくれるようになった。
基本的に馬と馬車に気を配らなきゃいけないから、御者さんとは休憩中に少し話すくらいだったけどね。
(でも、御者って仕事をしてる人じゃなきゃ分からない『いい御者』と『注意すべき御者』の見分け方とかコッソリ教えてくれたのは嬉しかったな)
他にも今まで見た困った客や珍しい客の話は楽しかった。
ガタゴトと揺れる馬車の旅を名残惜しく思っていると仲良くなった『レッドクローバー』のフローレンスさんがそうだわ、と手を打った。
片付けも済んでいるので退屈していた私たちは彼女の方へ視線を向ける。
「ここ最近の話なんだけど、『北』の方で新しい宝石になりそうな石が産出されたことは知っているかしら」
彼女の言う宝石には心当たりがあった。
モルダス発の乗合馬車で冒険者の人達が見せてくれた石の事だろう。
たしか綺麗な青みの強いの石だった。
加工されていないから輝きはなかったけど、色は深く澄んでいたっけ。
結構な大きさがあったのに宝石の値段にしては安かったことは覚えている。
「その新しい宝石には気を付けて」
「え? 気を付ける、ですか。見つけたら直ぐに買った方がいいじゃなくて?」
思わずそう聞いていた私に宝石に詳しくない男性冒険者も首を傾げている。
リアンは彼女の意図に気付いたようだったけど、フォリア先輩やベルも首を傾げていた。
それを見て少し意外そうな顔をしつつどこからか二つの石を取り出す。
「これを見て頂ける? 違いが分かるかしら」
違い、と言われて首を傾げたのは私だけじゃないみたいだった。
パッと見ると違いが全く分からない。
二つとも冒険者に見せてもらった青みの強い緑の宝石にとても良く似ている。
どちらも加工されていて、直ぐに指輪やペンダントに出来るくらいだ。
ラクサが真剣な顔で「加工した細工師はかなり腕利きッスね」と唸っている。
「向かって左が宝石、右がイミテーション―――……偽物ですね。素材は魔石硝子。色の調整がとても上手い」
「よくわかりましたね、正解です。新しい宝石が出ると必ず出回るから気を付けて。しかも、本物と混ぜて売っているので、携帯できる精密拡大鏡を持っておくといいでしょう」
リアンを見て『目利き』がいるならいらないかもしれないけど、苦笑した。
宝石をしまい込んだフローレンスさんをみて『雪獅子の鬣』というパーティーを組んでいる大剣使いのガレーノさんが腕を組んだ。
「嫁さんに頼まれた宝石がソレじゃなくて良かったぜ……にしても、どうやって見分けるんだ? どう見ても同じ宝石にしか見えなかったんだが」
「確かに。私たちも見分けが全くつきませんでした」
若い冒険者のグループも同じように同意したことでリアンが口を開いた。
何処からか小さな筒のようなものと魔石ランプを取り出している。
フローレンスさんはそれを見て何かを察したらしく、一度収納した宝石と偽物を取り出してリアンに渡した。
「精密拡大鏡があれば判別は容易ですよ。こちらを覗いてみてください。最初に此方をランプの光に照らして……何が見えますか?」
小さな筒を受け取って小さな宝石を見ているガレーノさんは少し可愛く見える。
首を傾げる彼にもう一つの宝石を見るように伝えたリアンはガレーノさんがハッとしたように顔を精密拡大鏡から離す。
それをみて満足げに頷く。
「宝石には必ず、小さな異物が入り込んでいます。人工物の硝子にはそれがありません。なにせ、高純度にしなくては宝石のような輝きは出せませんからね。偽物として多用される硝子と宝石を見極めるのはこの方法が一番いいのです。そして、偽物を手にしたくないなら宝石は『取り扱い許可証』がある店で買うことでしょう。値段は見栄を張らずに出せる金額と欲しい宝石や種類を相談すれば要望に見合ったものを用意してくれるのでそちらをご利用ください」
フローレンスさんに許可を貰ったリアンは残りの冒険者や私達にも精密拡大鏡で内容物を確認するように伝える。
小さな筒を覗くと、確かに肉眼では見えない小さな空洞やゴミにも見える不純物が確認できた。
「安く原石を買おうとして路上販売などで買う人間もいますが、アタリを引くには相当な運が必要ですね。僕らが乗合馬車で出会った冒険者は運がいい方でしたが中には粗悪な硝子玉を高額で購入してしまう方もいらっしゃるようです」
加工の段階で断られるので『買った人間は大損、売った人間は大儲け』ですね。
そういって笑うリアンにフローレンスさんの横にいたフィニさんが感心したようにリアンを眺めている。
リアンの身につけている服や細かな装飾、装備などはどれをとっても一級品だ。
でも『着られている』感じがしないから比較的『裕福』だっていうのは分かるって調理中にコッソリ教えてくれたことを思い出した。
「随分と詳しいのねぇ……驚いちゃった。頭がいいっていうのはこれまででわかってはいたけど」
「お褒めの言葉有難うございます。商家の生まれなのでこういう基本的な知識と見極め方は父に叩き込まれました。随分、痛い目も見ましたし」
「商家出身の錬金術師……って、もしかしてウォード商会の?」
「ええ。そうですよ」
フィニさんの言葉を受けて男性陣が感心したように頷いている。
ウォード商会はかなり有名なんだなぁと改めて頷いていると、フローレンスさんが宝石を受け取りながら私たちを見回して悩まし気に息を吐いた。
「凄いパーティーですねぇ。錬金術師が三人、召喚師が一人。護衛は女性騎士と異国出身の腕利きと来ているんですもの。本当に、気をつけて下さいね。スールスの街には貴族も多いですけれど、スリなどの軽犯罪者も多いので」
「ライムには護衛をしっかりつけるから大丈夫ですわ。いざとなればディルと私、フォリアもおりますもの。それに、そういった場所にはできるだけ近づかないように気をつけますから」
口調こそ貴族子女そのものだったけれど、ベルの表情も声色も柔らかい。
冒険者の人達もベルの性格や事情を分かってくれているみたいだった。
(っていうか、いつの間にか私が一番危ないって思われてない?)
和やかにこういうスリがいる、とか冒険者が騙された手口などを教えてくれている冒険者の人達。
私にもできる事は?と意気込んで聞いてみたけど、優しく微笑まれて「フードは落ちないようにしっかり被っておくのよ」とか「美味いもんに気を取られてはぐれないよう、手をつなぐとか服の一部を掴んでおけば安心だからな」とか「細い路地や薄暗い場所には絶対に近づいてはいけませんよ。犯罪を犯す人間や犯した人間は死角になるような場所を好むので」とかリーダーの三人に囲まれて色々教えられて終わった。
お守りは持ってるか?とか困った時はどうする、とかあれこれ細かく説明してくれたんだけどどう考えても対応が一人だけ変だ。
(そういえば、馬車での移動4日目くらいに戦い方を見てもらったんだけど、そこから妙に優しくなったんだっけ)
善意で教えてくれているのは分かっていたから反論せず、黙って話を聞いた。
ディルは止めてくれないし、フォリア先輩に至っては頷きながらそうだね、と相槌すら打っていたっけ。
ベルとリアンは遠くを見て、ラクサは必死に笑いをこらえていた。覚えてろよ。
◇◆◇
スールスの街は四角く切り出された石が多く使われていた。
街と外を仕切る為の防衛壁も、ちらりと見える建物も石が多い。
ただ、石材にも色々と種類があるみたいで白と赤茶色の煉瓦石が多く使われている。
家も半分が石でもう半分は木を軸に石を砕いて塗料にしたものを使用しているそうで。
(心なしかお金持ってそうな人が多い気がする)
ガタガタと進む馬車から通りを眺める。
窓際に張り付いてじーっと外を見つめている私にフォリア先輩が隣に並んで、楽しそうに口を開いた。
「ライム嬢。ここの通りは大通りだから妙な輩は少ない。宝石や装飾品になったものを扱う店はあるけど貴族御用達の宝石店が多い。それ以上に貴族が宿泊する宿、美しい装飾品を取り扱う店、食事ができる店も多い」
「だからお金持ちっぽい服装の人が多いんですね。なんか小さな馬車もいっぱいお店の前に停まってるんですけど、あれってやっぱり宿ですか?」
結構な速度で進んでいることもあって看板は確認できなかった。
一定の間隔で何台かの馬車が並んでいるので恐らくそこが宿屋なんだろう。
馬は別の所に繋がれているらしく姿は見えない。
「そうだね、正解だ。今は雫時に入ったから貴族はかなり少ない。雫時が明けたら一気に貴族が増えるから、今の時期は徐々に冒険者や騎士が多くなってくる。貴族も面倒だけど、此処に停まる冒険者や騎士は高ランクだったり役職持ちの騎士が多いから、この大通りを利用しない方がいい」
「初めての街って知らないことがいっぱいあってワクワクするけど、聞いて初めて分かることって多いですね」
流れていく街を眺めているとフォリア先輩がとある通りを指さした。
その通りは大通りよりも幅が狭く、小型の馬車がギリギリすれ違えるくらいの幅だ。
「見てごらん、あの道は中通りと呼ばれている一般市民向けの店が並ぶ場所だ。賑やかで活気もあるけど、多くの人がいて常に混雑しているから気を付けて。雫時でも人が多い。騎士や冒険者が一般人より多くなるから、ライム嬢は必ず誰かと一緒にいるように―――…リアン殿がいるから、大丈夫だとは思うけれど、路上商と呼ばれる路上で宝石の取引を持ち掛けてくる人間からは買ってはいけないよ。粗悪なモノや偽物、無価値なものを売りつけてくる人間が9割以上。掘り出し物と呼ばれるものは1割にも満たないからね」
「そ、そんなに……?」
「彼らは売れればいいんだ。だから、貴族であるディルやベルが歩いていると観察し、隙あらば寄ってくるだろう。ライム嬢やリアン殿も錬金術師と分かる服を着ているから間違いなく囲まれる」
十分に気を付けて、という言葉に何度もうなずくと苦笑してポンポンと頭を撫でられた。
フォリア先輩が護衛をしてくれていると色々なことを教えてもらえるうえに安心感が凄い。
凄いなぁ、と尊敬のまなざしを送っていると御者さんがあと数分で停留場へ着くと教えてくれた。
降りる準備は終わっているのでフォリア先輩の行き先について考える。
「シュツル地方にいくんですよね、フォリア先輩は」
「ん? ああ、そうだよ。詳しく話していなかったか……卒業も近いから、専用の武器を作ってもらおうと思ってね。鉱石自体は今まで少しずつ貯めていたから量は十分あるんだ。ただ、良さそうな魔石は自分で見つけたくてね。許可が下りるのは最終学年である程度の成績を収めた者だけだったから努力してきてよかったよ」
専用の武器は、基本的にオーダーメイド。
高価だけど一生使う物で子供や弟子に引き継がれることも多いそうだ。
中でも剣の核になる魔石は使用者が探した方が縁起がいいらしい。
「核は後で交換ができるから、引き継がれたとしても魔石だけは自分で探しに行くんだ。人によっては数種類使う人間もいるし、大きさも様々でね……相棒を自分で探し出すみたいなモノかな」
なるほど、と頷いているとベルが感心したように口を開く。
少しだけ表情が暗いのでどうかしたのかな、と思っていると声を潜めてフォリア先輩の様子を窺っているようだった。
「でも、魔石を探すのはかなりの危険が伴いますわ。フォリアが向かう魔石鉱山はかなり強い魔物がうろついていると聞きますし、本当に一人で行きますの? 途中で護衛や奴隷を購入した方がいいんじゃないかしら。眠る時間を確保するのも難しいくらいモンスターで溢れている箇所もあるとか……強力な魔物やモンスターを倒せば魔石は手に入れられますけど、一人は」
「そうだね。正直どこまで行けるかわからない。無理そうなら撤退するよ。命は惜しいし」
「本当ですわね? 折角友人になれそうな方が見つかったのに死なれては困りますわ」
気を付けるよ、と頷いているフォリア先輩をみて少しだけ考えた。
チラッとリアンを見ると仕方ないというような顔で首を縦に振っている。
「あの、フォリア先輩。先に『予約』してもいいですか」
唐突にそんなことを口にした私を見て先輩が目を見開いて首を傾げた。
そんな先輩に私は袋をポーチから取り出して、彼女の手にしっかりと握らせる。
「先輩が無事に戻ってきて私達が『シュツル地方』へ行けるようになったら護衛を引き受けて欲しいんです。戻って来れたってことは、それだけ強いってことですよね? 護衛は、信用できる人じゃなきゃダメだって勉強したから私は先輩を予約させて欲しいんです。エルやイオより早くドラゴン系のモンスターを倒せるようになってるのは先輩だろうし、二人にも色々指導してもらえれば凄く助かります」
これは前払いの手付金みたいなものです、と言えば真面目な顔になって袋の中を覗き込んだ。
袋に入れたのは『万能薬』二つ『中級ポーション』三つ『氷石糖』の小さな瓶が一つ。簡易スープ二種類とオーツバー三日分だ。
多分、足りないんだろうけどあまりあげすぎても先輩は気にするだろうし、無茶をされても困る。
私なりに考えて出した結論に先輩は少しだけ考え込んで、そしてフッと破顔した。
「ライム嬢……君は中々豪胆だね。ふふ、こんな提案を持ち掛けられるとは思いもしなかったな。このまま私が死ねばこの投資は無駄になるし、持ち逃げをされる可能性だってある。それは――――…わかっているみたいだね。その上で私にこれを?」
「先輩がそういうことしないってわかってるので。あと、貴族嫌いのエルやイオが信用してる相手だから私も信用してます。馬車に乗ってる時も私が気付かない事とか色々気付いて、助けてもらっていた筈だから」
「はは、参ったなぁ。そんなに信用されてしまっては約束を破る訳にはいかないじゃないか」
そういいながらも渡したものを受け取ってくれた。
ほっと息を吐けばベルが腕に着けていた大きな宝石付きのブレスレットを先輩に差し出した。
不思議な色合いと濃い魔力が感じられるソレは普通の装飾品じゃないようだ。
「ライムとの約束だけでは破られてしまうかもしれませんし、これをお貸ししますわ。戻って来た際には私に返しに来てくださいませ。二番目のお姉さまが戯れに込めた炎系の回復魔術が1つ、強力な炎属性の付加魔術が1つ込められていますの。使い切ってもお姉さまに頼めば普通に込めてくれますから遠慮しないで派手に使い切って下さいな」
流石にフォリア先輩も受け取るのを渋ったけれど、ベルに押し切られてブレスレットを腕に装備した。
満足げな私たちにフォリア先輩は参ったよ、と言いながらも心強いお守りができたと嬉しそうに笑ってくれた。
三人で約束だ、と軽く抱き合った所で馬車が停留所へ滑り込んだ。
どうやらここでお別れらしい。
街道に一番近い場所に馬車を止めた御者さんは、私達が降りやすいように雨の中態々階段を出してくれた。
そして、最後に降りたリアンに「何かあれば、私に伝言を下されば今回のように可能な限り配慮させていただきます」と笑顔で話し、深々と頭を下げる。
かなり快適な旅だったし、予定より早く到着できたこともあり私たちも気分良く御者さんとあいさつを交わす。
宝石の街「スールスの街」で降りるのは私達だけらしいので、そのままフォリア先輩と冒険者の人達に手を振って見送った。
ガラガラと遠ざかる馬車が見えなくなってから、私たちはリアンの案内で予約しているという宿へ向かうことに。
時間はまだ、昼を過ぎた頃なので部屋に荷物と警備用結界を張ってから外で昼食を食べることにした。
雨は降っているけれど、細く静かな雨なのであまり気にならない。
雫時の天気としてはかなりいい部類に入るそうだ。
「初めての街だし、ここでしか食べられない美味しいものが食べたいな」
「いいわね、それ。ラクサ達の昼食分は私達が支払うから好きなものを食べて頂戴。ライムに毎回作ってもらうのも悪いもの」
「街で食べる朝昼晩の三回の食事は僕らが出す。間食などは自費になるが、かまわないな?」
「全然余裕ッス! いやぁ、まさか街での飯も面倒見てもらえるとは思わなかったンで、ほんと助かるッスよ」
買わなきゃいけないものが沢山あると言っていたラクサは機嫌良さそうに、ディルは少し考えた後静かに頷いた。
お腹もすいたし、どんな美味しいものがあるのか楽しみだ。
ここまで読んでくださって有難うございます!
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ここまでありがとうございました!
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