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第112話 超☆変人(形)合体! ノールブルインサイトアガートラームカイザー! そして放たれる必殺の……



ハルがハティの救援に向かった。


本来ならば囮役を救うというのは本末転倒。


しかし、その行為は窮地に陥ったハティだけではなく、コレットも救う。


そう、意識せずにハティの弱点を敵将に教えてしまった彼女を。


コレットは自責の念で胸がつぶれそうだった。


いくらハルがフォローをしてもだ。


(私は、また……なんていうことを)


そう思っていた矢先だ。


「コレット」


ハティの声がする。


「っ!?」


ハティが目の前にいた。


「あ、私……」


言いかけた時、ハティが膝をつく。


目の高さまで下がり、彼女の目を見詰める。


「僕を――――『助けて』くれ」


真剣な顔で言う。


コレットは口を閉じた。


「君が必要だ。君の助けがいる」


そして、そっと手を差し伸べる。


「僕を助けて。僕の力になってくれないか?」





チャチャチャ~、チャチャチャ~


軽快なBGMが鳴る。


とんでもなく爽やか?なのか?


『僕たちィははん~~』


暑苦しい?のか?わからない歌が聞こえる。


『分かり合えぬぅ~

       孤独ぅぅぅのなかでェェ』



「いくゼ!」


「はいっ!」


ハティさんとコレットの声。


『今こそ、家族のキズナが試されるときっ!』


いや、血縁ないでしょ、あなた達。


『ちょ~~~う』


なに?この溜め。


『へんっっじん』


「変人」って言ったぁぁぁあっ!?

 自分でェェェェ。


コレットが背筋を伸ばし、両腕を水平に伸ばす。

まるでそれは「十字架クロス」のようだ。


ハティさんが彼女の腰に手を添える。

アイススケーターのように美しい所作。


それから掲げるように彼女の体を持ち上げる。


『【合体!ノーブル・インサイト・アガートラーム・カイザー】ぁぁぁっ!』


ふたりの声。


ギュピイイイイイイイン!


光り輝く。


あ、ああっ、ああああっ!?


なんてっ、なんてことだっ!


「幼女」を「変人」が肩車してるうううぅ!?


やべぇ、なんか、やべぇぇ予感がするよぉぉぉ!


コレットぉ、なんで、なんでずっと手を広げ続けているの?


それじゃあまるで「金色の野で青き衣まとった人」だよっ!




「お兄ちゃんっ!10時の方向より、敵ロックオンを確認」


「了解」


ハティは言うとともに急旋回する。


「やられる前に、やる。【霊槍投擲エーテルジャベリン】!」


右腕が光る。


発射ファイヤー!」


4本の魔力で編まれた槍が飛ぶ。


(……っ!?)


ランドルフが「隠蔽」スキルを維持したまま跳ぶ。


過たずに元いた場所へと槍が突き立つ。


爆発と粉塵。


大きく逃れなければ、ダメージを受けていただろう。


(なんだ!?俺の位置がわかるのか?)


「8時の方向に回り込んでます!」


「了解っ!」


ハティが右の拳を構える。


「避けられるか?」


にやりと笑う。


「今の僕は『最狂』なんだぜ?」


一歩踏み込む。


「【音響破壊ハウリングブラスト】!」


風魔術の応用。

空気の振動を圧縮し放つ。


建物が崩壊する。



ううわぁ、メチャクチャ。


破壊の権化。


共和政府のみなさん、ほんっとごめんなさい。


あのランドルフですら「重力の矢」封印してまで被害最小限にとどめてるってのに。

こっちはやりたい放題。


どっちが悪者だよ。


というかさ、手を広げて遠くを見ているコレットって大丈夫なの?


メチャクチャ動き回ってるけど、振り落とされてないよね。


『――――説明しよう。』


は?


『ハティはコレットの周囲に「風の精霊」でバリアを張っていたのだ。』


いや、誰よ?


『ハティのバリアが彼女へかかる風圧、衝撃、諸々を緩和して、平地にいるのとかわ――――』


んなご都合主義の無茶苦茶な原理!納得できるかよ。


って、今気づいたわ。

誰かの声に似てると思ったら「クロエ」!

お前かぁっ!


「てへっ、だニ」


くっそぉぉっ!



【アナウンス】


「ここから、読者の皆様はお好きな挿入歌を

 脳内で再生してお楽しみください」


一応、ノれるように作者の方で「痛々しい」挿入歌をご用意いたしました。



(※激しい爆音と共にエレキギターの咆哮)


爆炎を切り裂いて現れる「N・I・A カイザー」。

略称「にゃっかいざー(厄介さー)」!


でも、それは、ただ幼女を肩車しただけの変人!



『過去に縛られたぁ僕らを

       あの日の影が笑うぅぅぅ』



(私はっ、私は過去の「恨み」を打ち砕くの)


コレットの頬から一筋の涙がこぼれ落ちる。



『凍えたぁ眼差しぃ

     明日の地図を塗りつぶすぅぅぅ』



(ニンニン……いつまでこのキャラやろうかな?)


ハティがちょっと集中を欠き始めていた。



『――僕らは本質的にわかりあえない。

       孤独を抱えた生き物なのさ』



(なんなんだ、あの合体は?コレットを標的に?いや、いかん)


ランドルフが混乱し始める。



『空を貫けェェ

   アガートラーム・カイザーぁぁぁ!』



(ああ、もう僕ほっぽって好き放題やってるよ、あの人たち)


ランドルフの矢を防いで粘っていたハルが呆れる。



『 叫べ!

     打ち砕け!

        己を縛る鎖をぉぉぉっ 』



(私は変わる!「この新しい家族」と共に)


コレットはきゅっと唇を引き結ぶ。



(今まで私を縛ってきたしがらみを「ぶっ壊して」やるんだからっ!)





「「これで決着ファイナル!」」



ハティさんとコレットの声。


もう、どうにでもして……

僕は思った。



「「私たちの家族のキズナが、敵を打ち砕く」」



でも、君たち血縁ないからね。



「「ウチはウチ!ヨソはヨソ!」」



ああ、よく聞くやつね。



「「家族の結束が、『よそ様の法則ルール』を打ち砕く」」



いや、ダメだよ。社会性育てないと……



「「さあ、今こそ示すとき!」」



銀の右腕の変人が……

ようやく幼女を降ろした。



え?何?なになに?その構え?



コレットさん?なんで両方のこめかみに指をあてて胸逸らすの?



「「ファイナル――――」」



はぁっ!?



「ハウジング・デモリッションバスタァァァァーーーーー!」



おおおい、「解体工事」じゃねぇかぁぁぁっ!

だめだろぉ、勝手にお家壊しちゃあああ!


しかも、魔人さん!いつもの【神王の光剣クラウ・ソラス】!

ええ!?なんで、コレット目からビーム出してるのっ!?


いまいち統一感がねぇえよぉ!


確執のこってんでろっ!アンタらさぁっ。



「な、なななななんだとぅ!?この力はぁぁぁぁぁ」


あ……ランドルフさん、巻き込まれて吹っ飛んでった。



どおおおおおおおおおおおん!



爆炎が上がり、ふたりはくるりと背を向けた。


「さような、私の黒歴史」

コレットが寂しそうに呟く。



………

……


まあ、ねぇ。

辛い境遇の中で耐え続けるよりもさぁ。

苦しみから解放されるためにもね。

新しい環境や関係を構築するのも一つだよね。

古いものを「ぶっ壊す」ってのも選択肢のひとつなのかもな。


それもまた「自己の救済」の形なのかなぁ。


でもさ、コレット。

今のこれこそが「黒歴史」だよ?



ジャガイモ仲間のみなさんへ


今日も1日お疲れ様でした。

新ヒーローの合体変形ロボ(合体変人ボロボロ)


「ノーブルインサイトアガートラームカイザー」

(NIAカイザー)


で、1日のストレスを爆散させてください。


嫌な奴もコレットちゃんの目からビームで薙ぎ払いましょう!


叫べ!


ハウジングデモリッションバスター!




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