002 目が覚めた先は
「ぐぉおおおおお!!」
「ど、どうしたの?」
くそっ、痛ってぇえええええええ!!
なんだよ、この痛み。邪神め。これがやり返しってわけか?ちっ、絶対許さない。許さないがきちんと美少女に出会えるなら許してやろう。
それにしても、ここはどこだ?
「大丈夫……?」
「あん?誰……、おほっ、美少女じゃねぇか。」
ほほう。根暗な幼馴染といったところか。無駄に大きなメガネに、目を覆い隠すほどの紫色の髪。あまり自分の見た目には頓着してなさそうな野暮ったい村人の服。その不気味な雰囲気は魔女にでも見えるものだ。
しかし、そんな風に髪で顔を隠しているものの、その顔立ちの良さは隠せていない。というか、俺の美少女センサーがビンビン反応しているぜ。
くくく、神よ。きちんと美少女は用意しているようだな。今の痛みは許してやろう。
「び、美少女って……もうっ、いつも言ってるでしょ。美少女はイリアちゃんの方だって。」
「ははは、何の冗談だよ。誰が美少女だって?」
「ぇ?イリアちゃんだよ。ほら、こんなに美少女。」
どわっ、鏡に映るこの美少女は誰だ!!
前世でも見たことがないほどの美少女っぷりだ。まさに絶世の美少女。いや、天使。いや、傾国の乙女か。口説かずにはいられないぜ。
腰まである金色の髪に、宝石のような青色の瞳。あまりにも整ったその顔立ちは神が手ずから作ったようで……神が作ったよう?
「ってぇえええええええ!?これが俺?」
「もうっ、自分の顔も忘れちゃったの?口調も変だし。」
ば、馬鹿な。この俺が美少女に?
嘘だろ。自分が美少女になっちまったら、あんなことやこんなこと出来ねぇじゃないか。
まさか、これが邪神の仕業か。精々楽しむようにとはこのことか?くそっ、やりやがった。あんの、くそ邪神がぁあああああ!!
「だ、大丈夫?目から血が出てるよ。」
「大丈夫。……大丈夫。大丈夫じゃねぇええええ!!」
「きゃっ。」
ごめんよ。名も知らぬ美少女ちゃん。
でも、でもな。こんなの落ち着いていられるかぁあああああ!!邪神、邪神めぇえええええ!!絶対に許さないぞ。許してなるものか。
……くっ、くくく。こうなったら意地でもこの世界の美少女を食らいつくしてやる!!
ちっ、あいつに会いに行くのが急務になったな。あいつなら性別を変更する魔法なんてものも、知ってるだろう。
「イリアちゃん?」
「あ、ああ。大丈夫。え~と……。」
「……?」
俺と仲が良さそうだけど、美少女ちゃんの名前知らないんだよなぁ。不思議そうに首を傾げてるのも可愛いけど、名前はとか聞いたら悲しんじまうよな。
そう言えば鑑定なんてものもあったな。とりあえず、名前だけでも知れたら御の字か。
鑑定!!
CN:アリス=クライツLv5/100 Rank:1
Race:悪魔族Lv4/30 Job:村人Lv5/30
HP 381/381 MP 437/437 SP 419/419
STR 21 VIT 26
INT 35 RES 30
AGI 30 DEX 28
Skill
水属性魔法,闇属性魔法
魔力操作,魔力感知
錬金術
ほう。この子はアリスちゃんと言うのか。って、悪魔族?それって人類の敵側では……?魔族の中でも魔法に優れていて、魔王との戦いでは中々苦労させてもらった。
う、うん。なぜ悪魔族がここに居るかは置いておいて、とりあえず名前は分かったからいいだろう。
「アリスちゃん。」
「なぁに?」
ぐはっ、可愛い。美少女に種族も何も関係ないか。俺は美少女すべての味方さ。
くくく、このアリスちゃんを攻略することから始まる、俺の華麗なる二回目の人生。神よ、お前の思い通りにはさせないぞ!!絶対にな。
「何でもない。呼んだだけ。」
「んふふ。何それ?変なの。」
きぇえええええええ!!この子可愛すぎんか?
んふふって、んふふって!!やばい。感情が爆発しすぎて意味わからん。とりあえず、落ち着くためにも自分に鑑定だ。
CN: イリア=ローズベルLv1/100 Rank:1
Race:天使族Lv1/30 Job:村人Lv1/30
HP 207/207 MP 205/235 SP 221/221
STR 15 VIT 15
INT 18 RES 20
AGI 18 DEX 18
Skill
英雄賛歌,交神(限定)
光属性魔法,無属性魔法
鑑定
え?俺のステータス低すぎでは?




