我(蛾)が羽ばたく
羽ばたきに耐えれず
私は小さく
身を縮めた
大きく屈んだ
窓の光束が
頬を掠め
跳ねてまた窓の外へ
集まる影が
ぽつりと垂らしたインクのシミみたい
指で揉んで擦れば
それだけで私の身体に染み込んで
堕天を名乗らせそう
描写している
神に髪があるなら
それを紙に付け足して
長い夢を見たと嘘を刷る
気球でいいと思う
地球が遠い国のよう
もう見間違ったらいい
見惚れたのは
実は色恋自体であると
羽ばたきに耐えれず
私は小さく
身を縮めた
大きく屈んだ
窓の光束が
頬を掠め
跳ねてまた窓の外へ