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写真のない俳句以前  作者: 葛飾シトロン
7/24

7.小満 トマト齧る少女の腕の日焼けかな


 雨あがり傘をたたみて花菖蒲


 花菖蒲飛んでいくのは夜にして


 蓮と亀ものがたりのできそうな


 チャーシュー麺食べれぬ年と成り果てぬ


 なつかしき前衛芸術家の眠りしか


 けふはまた紫陽花の会目を細め


 父の名で呼ばれうれしき夏楓


 ひなげしと言えど何やら妖艶な


 渡し舟目線下がりぬ夏の川


 短夜の電車道の別れかな


 暮れるまで咲いているから覚えてて


 暑い頭ひんやりするまで選り好む


 発電所見え隠れして夏木立


 メリザンド朝焼け見遣る小満や


 夏暁や水の中にも動くもの


 サボテンは植物のねこ日向好き


 梅雨間近つつじに別れとありがとう


 雨やめば恋を探しに出かけよう


 紫陽花の浴衣の似合う近所の子


 鉄橋を夏風渡り紫陽花へ


 トマト齧る少女の腕の日焼けかな


 夏の陽のあたしの中の黒いもの




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