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東方魂恋録  作者: 狼々
第2章 修行in白玉楼
13/90

第13話 死刑判決

どうも、狼々です!

不安しかないタイトルですが……どうなるんでしょうかね?

最近ちょっとUA数の勢いが上がってきて嬉しくなってます。

26、7日は100近く行っていて、思わず二度見した程です。

皆さんありがとうございます!

では、本編どうぞ!

俺は食事中、霊夢に『スペルカード』、通称『スペカ』というものを聞いた。

霊力のときに説明された弾幕ごっこに使う、得意技のことらしい。

御札のようなものに自分の得意技を書くらしいのだが、これが契約書のような役割となり、そのスペカが使えるんだとか。

また、その御札の数を事前に宣言すること、不意打ちをしないこと、スペカの美しさに意味をもたせること、負けはきちんと認めることが定められているそうで。その制限を『スペルカードルール』と言い、霊夢が考案・導入したようだ。

実は、御札がなくてもいいんだとか。宣言が相手に伝わればいいらしい。技の名前を叫ぶこともあるらしいが、それもなくていいらしい。

でも、叫んだほうがカッコイイよな。スペカには○符が多いらしい。一応それ以外もあるらしいが。

で、その中で一番強かったり、自身があるのを『ラストスペル』という。スペルを全部攻略されたり、敵わないと感じたら負けらしい。

妖夢も幽々子も霊夢も魔理沙も持ってるらしい。


「う~ん、必殺技的な感じか……?」


そして、その御札を霊夢から6枚ほどもらった。

でも、6枚全部使えるようにするにはかなりの霊力とか体力とか諸々必要らしい。

……ま、後でもいいよね。そのうち考えとこ。

俺は今風呂の中に入っている。

それにしても広い。広すぎる。妖夢一人で今まで掃除してたのか……?

今後は手伝うことにしようか。


俺は風呂から上がり、脱衣所で服を着替える。

ちなみに、今着ている服は外の世界で使っていた寝巻きだ。

俺は用意された自分の部屋へ向かう。場所は既に幽々子から聞いておいた。

俺の部屋の障子を開ける。


「やっぱ広いよな。ここに俺一人過ごすのもなんか悪い気がしてくるな」


幽々子の部屋もとても広かった。俺の部屋もそれより少しだけ狭いくらい。十分すぎる。


「さってと、明日に備えて寝るかな……っと思ったけど」


俺は部屋の時計を確認する。21時か……

俺は部屋に置いてあった神憑を手に取り、部屋の外の様子を探る。

俺は誰にも見られていないことを確認しつつ、外へ出た。

寝る前に、少しだけ練習しようか。

今日教わった、構え、受け、足運びと空を飛ぶ練習を2時間ほどした。

もっとしてもよかったが、昨日は一睡もしていないので早めに眠ることに。

部屋へ戻り、布団を敷いて中へ入り、目を閉じる。

案外疲れていたらしく、すぐに眠気に誘われて意識を手放した。





……はずだが。


「やっほ~天」

「……俺の魂の自由を頂戴。俺寝たいんだけど」


例の魂幼女に無理矢理魂だけ剣に連れてこられた。


「そんなこと言わないでよ。言いたいことがあるのよ」

「できるだけ手短にな」

「私の力、いつ使うの?」

「……そっちとしてはいつがいいの?」

「できるだけ早いほうがいいわね」

「わかった。明日にでも使わせてもらえるよう妖夢に言ってみるよ」

「あ、使う時は、霊力と同じように意識をしてね。刀に伝わってきたらその通りに使うから」

「……なあ、俺からも一つ聞いていいか?」

「できるだけ手短にな、よ」

「……何で俺に能力を使わせる? 問答無用で能力使って俺を殺せばいいじゃないか」

「それだと意味がないの。私は『器』が欲しいのよ」


俺がわからない点。それは、この魂幼女のメリットだ。

『器』が何かわからない以上、はっきりとは言えないのだが、ないように思える。

となると、目的は彼女ではなく刀の所持者自身(・・・・・・・・)にあることになる。

目的である所持者自身を殺してしまっては本末転倒だ。なのにこの幼女はそれをやり続けた。

ということは、その目的の所持者に何らかの条件があって、それを満たさないといけないことになり、

その条件が例の『器』と考えるのが自然だ。では、なぜ『器』が必要か?

――それを考えると、結局のところ最初に戻ってしまうのだ。

『器』=彼女の目的・メリット。でも『器』は何かわからないから目的もメリットもわからない、ということだ。


「いやそうじゃなくて、俺に能力を使わせなけりゃいいじゃん。貸す意味がわからないんだよ」


そうなると、俺に能力を貸す意味もないように思える。

問答無用で殺すは無いにしても、能力貸し出しといて命とるとか気前いいのか悪いのかわからん。


「『能力使わなかったから器を示せなかった』なんて言われたら嫌だもの」

「わかった。俺言わないから能力は一週間過ぎた後に使わせてもらうよ」

「……もう生きる前提なのね。生きられるかどうかもわからないのにね」

「生きられるさ。生きられなかったら、俺は『その程度』ってこった。悪いのは俺だ」

「……意外だね。自分が悪い、なんて言った人今までで一人もいなかったよ?」

「そいつらがまともじゃないだけだ。本来の責任は当人にある。能力使える刀がノーリスクで使えるなんて話があるか。だから俺はこの一週間を否定してないだろ」


この言葉は本心だ。俺は一週間を嫌だなんて言ってないし、思ってもない。

相応のリスクだと考えればいい。ま、死んでも幽々子がなんとかしてくれるって保険があるけど、

それを抜きにしても俺の考えは変わらないはずだ。


「……なるほど、ね」

「じゃ、俺はそろそろ寝るわ。……いや、今のうちに能力使って慣れたほうが良いのか?」

「はいはい、お好きにどうぞ。目を閉じてね。……うん、じゃ、おやすみ~」

「ああ、おやすみ」


俺は幼女の適当な笑いに同じく笑いを返して白の場所を去った。


―*―*―*―*―*―*―


白に囲まれた場所で私は一人暇を持て余していた。

さっき私が呼んだ人物の顔を思い出す。


「自分が悪い、その程度、か……意外にかっこよかったなぁ」


その潔さに私は素直に感心していた。

一週間後に有罪で死刑か無罪かの判決を言い渡されるのと同じだ。

普通そんな言葉は出ない。


「案外、あの子がいいのかもね……」


その言葉はこの白の空間ではなく、私の心に響いた。


―*―*―*―*―*―*―


「……くん、…らくん、天君、起きてください、朝ですよ!」

「うぁあ、眠い……zzz」

「もう起きてください、朝です、あ~さ~で~す~よ~」


誰かの声を目覚ましに起きる。


「やっと起きましたか。結構朝に弱いんですね、天君は」


重い瞼をなんとか開かせる。

眩しいながらも起こしてくれた相手を視認する。


「あぁ、妖夢か……ありがと……」

「朝ごはんですよ、行きましょう」

「ごめん、手伝うよ」


俺は少し頼りなくよろよろと立ち上がる。

すると妖夢が言う。


「いえ、もう私が作っておきました。もう食べる時間なので起こしに来たんです」


うわ……やらかしたな。

二日目そうそうにこれとは。妖夢に謝らなければ。


「ご、ごめん! 来てすぐなのに――」

「いえ、いいんですよ♪ 徐々に慣れていけばいいですよ。今回は天君の寝顔で許してあげますよ」


寝顔か……女の子に見られるのは恥ずかしい。

なんというか、子供っぽい所を見られてる感じがする。


「さ、行きましょう。幽々子様も霊夢も待ってますよ!」

「あれ、霊夢もいるの?」

「ええ。なんでも、天君が一週間過ごすまで泊まることになってます。幽々子様の提案で」

「了解、すまないな遅くなって。準備してから行くよ」

「わかりました。食事の準備は今からなので、急がなくてもいいですよ」

「ありがと」


洗面所へ行って歯を磨き、顔を洗ってから幽々子の部屋へ。

ちなみに部屋割りや場所は昨日の内に覚えた。広いが、なんてことはない。

障子を開ける。


「あら、『お寝坊さん』がきたわね♪」

「ホントよ、天。何してんのよ……」

「は、はは……」


霊夢と幽々子が迎える。

絶対こうなると思ってたんだよ……

はぁ、こうなるから恥ずかしいんだ。特に幽々子とか楽しそうにしてるし。


「私も見たかったな~。妖夢が私に、『天君の寝顔がかわいかったです~』なんて言ってきたのよ?」

「ちょ、ちょっと幽々子様! な、何言ってるんですか!」


おお、妖夢が来た。障子の前にいて、聞こえたのだろう。

てか、もう俺の寝坊についてはあまり触れないで欲しい……



俺たちは食事を終え、昨日のように修行に入る。

と、その前に……


「なぁ、妖夢。昨日剣の魂に言われちゃったんだよ。能力使ってくれってさ」

「ええ、いいですよ。私もちょっと見てみたいですし」

「ありがと。一応距離は取っておいてくれ」


俺は妖夢が十分に距離を取ったことを確認する。

最初は……じゃあまずは……火からいこう。

俺は自分の目の前に炎柱が立つのを意識する。


その瞬間、俺の目の前に燃え盛る炎が上がった。

おお……!やっぱカッケェ……!

んじゃ、次は水かな……

俺は水で龍を模らせた、いわゆる『水龍』を意識する。


その瞬間、今にも咆哮を轟かせんする迫力ある水の龍が現れた。

俺は、龍は火よりも水の方がしっくりくるんだよね。

まあ、それは置いといて……最後に雷かな?

俺は先程よりも少し離れた場所に刹那で落とされる雷を意識する。


その瞬間、雲も雨もない中、ただただ雷鳴と共に雷が落ちる。

雷は纏えたらかなり強そうに思えるよね。今度やってみよ。


……強すぎだろ。使用者これ使いこなせたのか?

何か好き放題やらかす姿しか思い浮かばないんだが。てか、ここまできたら『天才』じゃなくて『天災』だな。

危なすぎだろ。そりゃ暴発したら死ぬわな。


「す、すごいですね天君!」


妖夢が目を輝かせながら迫ってくる。

ちょ、顔近いよ。女の子に迫られるのは嫌じゃないですむしろ嬉しい――じゃなくて。


「あ、ああ、ありがと。けど、まだまだわからないことがあるけどな」


実際今考えてる中だけでも、纏えるかどうか、別物質――具体的には水を氷に変換できるか等が挙げられる。

今度呼ばれた時聞いてみるか。俺から会いにとか行けんのかな? 今日の夜やってみるか。


「じゃあ、能力と一緒に刀も練習しましょう。……そういえば、天君はどうやって神憑を運んで、抜刀するんですか?」

「あ~……そう、だな……」


俺は抜刀は横にしてしかできない。腰に帯刀するにも、背中に背負うにしても、一回外さないといけない。

どうしたものか。


「じゃあ、背中に背負うのはどうですか?」

「いや、それだと抜けないんだよ」

「それ、柄はどっちの肩を向いてましたか?」

「えっと……右、だな」

「天君は右利きですよね?」

「ああ、そうだが……」

「それじゃあ抜けないですよ。柄を左肩に向けて、腰を捻りながら抜刀させてみたらどうですか?」


俺は妖夢に言われたように左肩から右肩に背負う。

結構アニメとか漫画とかは右から左が多いが、あれどうなんだろうか。


「それで、抜き方ですが、鍔元を左手で持って鯉口を切って引き抜くんです」


鍔元とか鯉口とか言われてもわからんのだが。


「あー……ごめん妖夢、わからない」

「ですよね、言うと思いました。私がやってみますから、見ててください」


妖夢が楼観剣を左肩から右肩に背負い、抜刀する。

かなり洗練されたその動きに、純粋に目を奪われる。


「……そらさ~ん、そ~らく~ん、見てましたか~」


気づいたら妖夢がジト目で俺の目の前で手を左右に振っていた。

ジト目もなかなか……じゃなくて、


「あ、あ~ごめん、もいっかいお願い」

「はぁ、わかりました。次はちゃんと見ててくださいね」


これ以上注意されるわけにもいかないので、覚えに入る。

なんだかんだ言ってもう一度やってくれる妖夢の優しさに感謝、感謝。

妖夢は、先程と同様の抜刀をした。

流石にこんなに流れるようにはいかないが、なんとか抜刀くらいはできるだろう。


「じゃあ、やってみてください」


妖夢に促されるがまま、俺は妖夢の刀の抜き方のみを参考にする。

楼観剣と神憑は長さが結構違うので、完全に真似しようとすると、多分抜けないだろう。

柄を左に持ってきて、鍔元と思われる所を左手で持って、腰を捻りながら、抜く――!

すると、横にして抜いていたよりも遥かに楽に、スムーズに抜けるようになった。

でも、やっぱり達人ほど上手くいかない。少しマシな程度。


「まだ動きがぎこちないですが、これから練習していけばいいですよ」

「どのくらいかかる?」

「天君の能力も考えると……最短で二、三ヶ月くらいですかね……?」


流石に一週間は無理か……

生きてたら練習できるな。まあそれができるかはわからんが。


「天君、今『一週間じゃ無理か』、とか考えましたよね……?」


妖夢が少し怒ったような表情を貼り付けて言う。

てか、なんでわかったの?


「はぁ……顔に出てるんですよ、顔に」


今度は呆れた表情で言う。

俺そんなに顔に出やすいわけじゃないんだがな……?


「顔全体じゃなく、目ですよ、目」

「目? 目なんて変わらないだろ。どうやって見抜くんだよ」

「……少し、悲しそうになるんですよ。私はその目を見るたびに胸が痛くなるんです。その目はあまりしないでくださいね。一週間じゃなく、もっと先のことを見てください。天君なら生きられますから」


そう言う妖夢の顔も少し悲しそうな表情に見えるのは俺だけだろうか。

でも、まあ。なんというか……


「ありがとう、妖夢。妖夢もそんな悲しそうな顔すんなよ」

「……誰のせいだと思ってるんですか」

「お、それそれ。その笑顔、いいね。……一週間後、笑ってられると、いいな」

「……まだ少し足りてませんね。笑おうとするのが模範的です」

「――そうだな。笑おうか、一週間後を」

「そうですね……約束ですよ?」

「……ああ」


俺達は、この日の修行を終えた後、少し笑顔を相手に見せる回数が増えた気がする。




そして、時はどんどんと加速していった。

二日目が終わり、三日目、四日目……と時は過ぎていき、今は最終日、七日目の朝。台所で妖夢と朝食を作っている

毎日同じように、料理して、修行して、寝てを繰り返した。だけれども、退屈だとか、飽きたとかは微塵も思わなかった。

妖夢には本当に感謝している。一週間ずっと俺に身を入れて刀を教えてくれた。

けれども、一週間で上手くなるほど甘くない。一日目と同様、他の日も夜の課外の努力は欠かしていない。

でも、一週間なのだ。いくら努力の能力持ちでも限界がある。

実践の練習を一切していないことにもあるだろうが、その腕にも届いていない。

だが、霊力、飛行は少し上手くなった。霊力は、霊夢曰く『私の三分の一くらい』だそうだ。

……いや、どんだけ霊夢は霊力多いんだよ。だが、強化後の霊力が少ないというわけでもないらしい。

結構強いスペカだけならギリギリ二回使えるらしい。その後霊力切れで倒れるらしいが。

飛ぶことに関しては、飛行なら上に10mほど飛べるように、滞空なら10分間保つようになった。


まあ、今日が笑えるか笑えないかは『器』にかかっているんだけど。

結局『器』に関しては何もわからなかった。情報が少なすぎるのだ。判断のしようがない。

昨日、夜寝たときにあの魂幼女と会ったが、結果は13時に魂を刀に連れて知らせるとのこと。


寝坊したのは二日目だけで済み、三日目からはちゃんと朝食も一緒に作れた。

この期間で距離を一番詰められたのは妖夢だと俺は思う。妖夢がどう思っているかは知らないが。

修行の時間がやっぱ大きい。それに、こういう料理の時間もなにかと一緒にいた。


そんなことを考えていると、包丁で指を切った。


「あいたっ! ……あ~」


痛い。結構痛い。包丁は案外サクッといくよね。

おお、恐い恐い。


「……絆創膏持ってきますね」

「ああ、ありがとう。お願いするよ」


妖夢は料理を中断し、絆創膏を取りにいってくれる。

考え事してて指切っちゃいました、なんてアホすぎる。仮にも刃物持ってんだから気をつけろよ俺……

俺がそう思って自分に呆れていると、妖夢が戻ってきた。


「……貼りますよ、絆創膏」

「ありがとう。助かるよ」


絆創膏って片手だと結構ズレるときあるよね。

やっぱり人にしてもらうのが一番だな。ズレる心配がない。

そんな考えを巡らせていると、絆創膏を貼っている途中、妖夢に視線はそのままで言われる。


「……やっぱり、不安ですよね」

「……何が?」


俺はとぼける。意味がわからないわけじゃない。


「……終わりましたよ。――もう、大丈夫です」


妖夢はそう言って料理に戻る。



今の妖夢の『大丈夫』には、どんな思いが、いくつの意味があっただろうか。



朝食を済ませて、12時まで修行をする。

いつも通りのはずだったが、少し、体が重い感じがする。いや、体だけじゃないのだろうか、重いのは。

妖夢も俺と同じく、いつもの様に身が入っていなかった。元気がなかった。

辛そうな顔と目を見て、胸が痛くなり、俺は気付いた。

ああ、妖夢はこんな思いをしていたんだ、と。


幽々子、霊夢、妖夢、俺が同じ場所に集まる。

もうすぐ、13時。


「ねえ、天……」

「どうした、霊夢?」

「私があんだけ教えたんだから、絶対今日死なないでね」

「……ああ」

「私は、天を信じているわ。まだ私達と暮らさなきゃいけないんだから、死ぬなんて許されないわよ」

「……わかってるよ、幽々子」


そこまで言って、空間にスキマができる。

ああ、これは、このスキマは……


「こんにちは、天。……事情はわかってるわ。ずっと聞いていたもの。」

「そうか。久しいな、紫。一週間ぶりくらいか。あん時はありが――」

「ああ、いいのよ。私がしたくてやったんだし。それに、どうしてもお礼が言いたいっていうなら生きることが決定した後に聞かせてもらうわ」

「……そうさせてもらうよ、紫」

「約束、覚えてますか?」

「……一週間後を笑う、だったか」

「約束、破らないでくださいね?」

「……そんなつもりは毛頭ないよ」


……13時になる。


「じゃ、行ってくるよ」


そう言った瞬間、意識が途切れた。



もう見慣れてきたこの空白の空間と目の前の幼女。

今日は今までとは訳が違う、そう思うだけで目の前の景色が見慣れなくなる。


「こんにちは、天。来てくれたね」

「そっちが呼んだんだろ。別に行かない理由もないしな」

「んじゃ、手短に言うよ。良いか駄目かでね」


俺は無意識に一層の緊張感を体中に走らせる。


「天、あなたは――






















――――駄目だよ。『器』が足りない。」



俺は、死刑判決を下された。


ありがとうございました。

修行一日ずつ書いていたら長くなるので、最初以外は飛ばしました。

あえてのタイトルネタバレ。

ですが、まだまだ続きますからね?

ではでは!

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