黄色い子猫
始まりは些細なことだった
プールで溺れかけている
君を助けた
黄色い毛並みの子猫
洞窟のある森の中
駆け回り遊んだ夢の跡
今は信じてないけれど
君は神の使いだと思っていたよ
「人は何かのために生まれてくる」
そんな、哲学者みたいな
神学者みたいなことばかりを考えて
恐怖を眠らせば
自然を味方にできるかな
もう、信じてないけれど
黄色い子猫を見つけ出して
もう一度会えたなら
失ったものに気がつけるかな
誰かを救うことができるかな
一人が好きだった
独りを知らなかった
ただ、祈ってた
神様に
いつしか忘れてしまったようで
呪われた声に狂う歯車
黒い怒りが
赤い憎しみが
神すらも消し去って見えなくした
もう、信じてないけれど
黄色い子猫を見つけ出して
もう一度会えたなら
この身も許されるだろうか
もう、信じてないけれど……?
……嘘だ
まだ、信じてる
罪を越えたその先で
失ったものに気がつけるなら
誰かを救えるのなら
ほら、生きるのも怖くないさ
ねえ
君は神の使いだったんだろう
黄色い毛並みの子猫
今、夢の跡を辿るよ
自分が保育園~小学校低学年の頃を思い出して書きました。今思い出すと、だいぶ頭の中が狂ってる子供でしたね(笑)