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私立椿姫女学院  作者: 北野ゆり
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第1章 第3話

だいぶ遅れてしまいました。すみません。

そして次の日になった。

「みさ、起きて朝だよ。」

「んっ~~もうちょっと・・・・」

「みさ!起きて!!」

「わぁ!・・ご、ごめん。」

「私、ちょっと町へお買い物に行くの。」

ここの学校の生徒たちは学園外のことを『町』と呼び区別している。

「え、でも・・お買い物日はまだじゃ・・・。」

今、渡部が言ったお買い物日とは月に1回のペースである、集団お買い物のことである。この日は先生が見ている中、学年で必要なものを買いにいくのである。

「早急に必要なものがあるから買ってくるの。」

「でも・・・いいの?」

「うん、昨日許可証もらうときついでに許可を取っておいたから、大丈夫。」

「そうなんだ。じゃあうちは自分の部屋に戻るね。」

「うん。」

そうして2人北川の部屋から出て、北川はドアに『外出中』のかんばんをぶら下げた。

「じゃあ、いってらっしゃい。」

「うん、いってきます。」

一方、そのころ沢村と塩田と川井の3人はというと・・・

「めっちゃ、グットタイミング。ちょうど北川(あいつ)が出ていくみたい。」

「ラッキー!、だね。」

「今、渡部さん以外誰もいないよ。」

「じゃあ、渡部が部屋に入ったら、行こう。」

沢村が提案すると残り2人が答えた。

「「了解!!」」

・・・・ガチャ、キー、バタン

 「よし。入ったよ。行こう。」

スタタタタ・・・

3人は北川の部屋の前まで、来た。

「じゃあ、私とちえこが中に入るから、かなは外でみはってて。」

沢村がそう言い、川井と中に入った。

・・・・・・・・

「よし、OK。行こう。」

「「うん。」」

戻って北川は・・・・・・

「えっと・・・・これとこれと・・・あっあとあれもいるか・・・。・・・うん、よし。」

・・・

「・・・・円になります。ありがとうございました。」

・・・・・・・・

こうして買い物をすませた北川は寮へ戻って来た。北川がドアを開けると、同時にぐちゃぐちゃになった部屋が目に入った。

「またか・・・・。しかしまぁよくここまでやるなぁ~。よっぽど暇なんだな~~。」

北川はあきれるようにそう言った。

「さぁ~~って片づけるか。」

北川への地味ないじめは続いた。しかし、北川はいじめに臆することなどなかった。いじめをしている奴らもバレるのが、怖いのか部屋荒らし以外はしてこなかった。そんなこんなで1週間経った・・・・。

―土曜日の朝―

「よし、OK。」

北川は準備を終え、部屋を出て『外出中』のかんばんをぶら下げた。

コンコン

「みさー?準備できた?」

「うん、できたよ~いま行く。」

ドアの向こうから渡部が返事をした。

「おまたせ。いこっか。」

「うん。」

渡部も北川と同じように『外出中』のかんばんをぶら下げた。そして2人は2日間、めいっぱい遊んだ。そして、そろそろ学校に帰る時間になった。

「あー、楽しかったね。」

「うん、すごく楽しかった。」

「でもそろそろ帰らないと・・・。」

「あのさ、みさは先に帰ってて。私は、親に会いに行くから。」

「え?でっでもいいの?」

外出しても、基本親とは会ってはいけないことになっている。これも、もちろん秘密を守るためである。どんなに信用できる奴でも親や兄弟などの前では気が緩んでしまうものである。

「校長から、親に渡してくれって頼まれたものがあるから。」

「うん、わかった。じぁね、また後で。」

渡部はそういいながら、歩いて行った。

「うん、じぁね。・・・・・さよなら。」

すでに少し離れていた渡部には北川の『さよなら』という言葉は届いていなかった・・・。そして北川は自分の家に帰ってきた。

「ただいま~~」

「あっ!!お帰り~」

北川の母親はそういいながら、北川のもとへ飛び込み抱きついた。

「わぁ!ちょっといきなり抱きつかないでよ~。」

北川が少し怒ったように言うと

「だって~~久しぶりなんだもん。」

「だからって・・・。」

この親子は、どちらが親なのかわからくなるような会話をしている。

「それより、本当に・・・・いい・・の・・?」

北川の母親が心配そうに聞いた。北川はほんの一瞬泣きそうな顔をしたが、

「・・・もちろん。」

と笑って言った。

「そう・・・・。」

北川の母親はやっぱり心配そうに言った。

これで第1章は終わります。続きはまたかなり遅くなると思います。たくさんの方々に読んでいただき、とても感謝しています。ありがとうございます。

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