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『輝きのハーツ』

その心は…今……輝いていた…、


村長さんと話し合って、この村に住む前にやらなければならない事を、教えてもらった、それはこの世界に人間の体が耐えられず、一週間で灰になってしまうこと…、しかしそれを防ぐ事ができる事もわかった、それは転生をすること、この世界に適応した体になることだった、


「さぁて…、一つ質問いいかい?」


「なんですか?」


「キミは戦闘経験はあるかい?」


「え?」


好和は少し驚いてしまった、いきなり戦った事があるかと聞かれたら、誰だって動揺するだろう、とくに村長さんのこの真剣な顔を見たら…、


「この世界ではねぇ、戦えないと生きて行けないんだよ、魔物に襲われるなんてよくあるからねぇ…、まあ子供は戦えないからね、アタシ達大人が頑張らないといけないのさ」


「戦えないならアタシが教えるよ?」


「えー…と……、強いかどうかはわかりませんが、戦えます、でも魔物と戦いなんてしたことないので…、」


「そうか、ある程度できるんだね?、なら一度アタシ相手にやってみるかい?」


「え!?、いや…それは、」


「大丈夫さ!、アタシはこの村で一番強いんだよ!、まぁだから村長やってるってのもあるんだけどねぇ、」


「ですが…」


「自信が無いのかい?、」


好和はその言葉に違和感を感じた…、誘うような、挑発するような…、そんな感じを、自信が無い訳じゃない、ただ自分を守る為だけに使うと決めたから、やりたくなかった…、だが……、心の底で何かが熱くなる…、淀み燃えるように、


「やります!」


「…いいね、いい殺気だよ、じゃあ外に出ようか、ニーナはどうする?中に居るかい?」


「ううん!お兄ちゃんと一緒に居る!」


「わかった、そういえば武器は何を使うんだい?、やっぱり剣かい?」


「いえ、武器は使いません、」


「どういう事だい?それじゃあ戦えないよ?」


「戦い方は人それぞれです、自分は武器を使わないだけ…、」


「……まあいいだろう、命知らずにはお灸を据えないとねぇ…」


村長さんとニーナと三人で村長さんの家を出て、村の中心に位置する広場に来た、村長さんが愛用の武器である銃を持って歩いて居るので、村の人々は何か起こったのかと思い、村中の人を集めて村長さんを追いかけてきた、


「知らぬ間に随分集まったねぇ、まったく…」


「村長さんが銃を持ってるから不安だったんですよ、」


「そうかも知れないねぇ、みんなー!心配することないよー!ちょっと広場で模擬戦をするだけだからねぇ!」


村人達はそれを聞いて驚いたり、安心したりと様々だった、広場はかなり広く、大きな浅い穴のようになっていて、いつも子供達の遊び場になっていた、確かにここなら銃を使っても怪我はしないだろう、


「広いですね…」


「そうだねぇ、この村で一番の遊び場だからねぇ、今はちょうど子供達は学び屋に行ってるから1時間は使えるよ、」


「そうですか、」


「さてと…、始めるかい?」


村長さんは広場の真ん中あたりで、こっちに振り向いて言った、


「…はい、わかりました、」


好和は村長さんの言葉を聞いて返事をした後、ゆっくりと拳法の構えを取った、左手を相手に構え右手を引き、集中力を高め始める…、


「……こりゃ初めて見るねぇ…銃相手に素手かい?」


「……」


村長さんの問いに答えず、集中力を高め続けている、相手を真っ直ぐに見るその姿に隙がない、その事に村長さんは気づいていた、


「…(こりゃマズいねぇ、攻撃したらやられる……そう思わせる気迫がある…、)、」


「……」


好和は微動だにしない、ずっと村長さんを見据えている、その様子を見ていたニーナは、好和の姿を直視出来ないでいた、その姿に恐れを感じていたのだ、


「あのボウズずっとあのままだぞ…」


「それは村長さんも同じだろ…、もう10分くらいになるぞ?」


「武器も持たずに…、あの子やられるよ……」


村の人達はずっとひそひそ話している、村長のレイラもそれには気づいているが…、気を許せば攻撃される状況で気になどしてられない、いつしか村長さんの額には汗が滲んでいた、


「……(来る!)」


レイラが先手を取り銃を構えた…だが銃を構えた方向に、好和の姿は無く、見えるのは粉塵のみ、確かにレイラはずっと好和を見ていた、構える瞬間まで見えていた筈なのに、そこにはいない、


「!!」


レイラは動けなかった…、後ろに殺気を感じ銃を向けようとしたが、好和の一撃で銃を吹き飛ばされ、気づた時には目の前に好和の拳があった、


「…速い…」


「レイラさんの負けです、」


その言葉を言ってもなお腕を降ろさない…、好和にとって相手が引くまでが戦いなのだ、


「……参ったねぇ…」


レイラは自分でその言葉を言っているのに、負けを認めていない…そんな顔をしているが、体を引いた、


「どうして…そんな動きが出来るんだい?普通ならそんな事は…」


「……生きる為の技ですよ……」


好和も安心したように腕を引き、昔の自分の事を話し始めた……、


「生きる為?人間の世界には獣はいないだろう?」


好和はゆっくりとその顔を横に振った…、


「この世界では見たことの無い獣が脅威となる、ですがこっちの世界では……人間が脅威となるんです…、今まで友達だった人でさえ……生きる為に銃を向ける……」


「……まさか……子供もかい?」


「子供なんて近寄れないですね…その小さな笑顔で人を惑わし…油断した所を銃で撃つんですから………こっちの世界は騙しあって生きてるんです…小さな子供さえも…」


「自分達がどれだけ恵まれてるかを知ったよ……ごめんねぇ……嫌な事を聞いちゃったかねぇ…」


「いいんです…もう過ぎた事ですから…」


好和の話を聞いていたニーナは、好和の話を聞いていたが、好和がニーナの様子がおかしいと思い、言葉をかけようと思ったが…泣いている事に気づいた…、


「…う…うぅ」


「ニーナ?…泣かなくていいんだ…ニーナが泣かなくてもいいんだよ」


好和はニーナの頭を優しく撫でてあげた、


「…ぅ……だって……お兄ちゃん…は……恨んで…恨まれて…傷ついて……そんなの……酷すぎるよ!」


ニーナの涙は止まらなかった、感情が抑えられず涙はとめどなく溢れてくる、


「……アンタ、この村に住みたいんだろ?」


「…はい…ニーナと一緒に」


そう聞いて来たのはエプロン姿の大きなおばさんだった、その人からは少しだけパンのいい匂いがした、


「スーラさん、知ってたんですか?、私はまだ村の人に話してないんだけどねぇ、」


「そんなの見れば分かるよレイラさん、その子の心はまだ輝いてるからねぇ、守りたいものがある、そういう輝きだよ、最初見た時は心が死んでいた…、それが今は輝いてるんだよ?、そりゃあこの村で生きる力を得たって事だろう?、それにレイラさんの所に行ったって事はそういう話をしてたんだろう?、」


「スーラさんは全部知ってるんだねぇ…流石いつも美味しいパンを作ってるだけはあるねぇ♪」


「それは関係ないだろう……好和ちゃんだっけ?、遠慮なんかせずに住んじまいな!、ちゃんと住めるようになったらウチのパン屋にきな!、美味しいパンをあげるよ!」


「ありがとうございます、でもちゃんずけは…」


「わかったよ好和ちゃん!、」


「……」


「その時はニーナも来るんだよ?いいね?」


「え?……その…」


「好和ちゃんと一緒なら大丈夫だろう?」


「……はい………」


「よし!決まりだね!レイラさんもいいだろう?」


「この村に好和くんは必要だよ、ニーナの唯一心を許した子だからねぇ、」


その時ニーナはスーラさんに頭を撫でられていた、その時のニーナは少しだけ喜んでいた、

やっと3話目に突入しました♪、疲れましたよ~…特に戦闘シーンはどう書いていいかわからず、少し遅くなりました…、


さてと次を考えないと!

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