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紅蓮の魔女  作者:
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第三章:悪役の仮面


 謹慎明け、紅蓮は再び宮廷に姿を現した。

 しかし、彼女の態度は変わっている。

 以前は正論を貫き、高潔を装っていたが、今では冷酷で、策略に長けた「悪女」へと変貌した。


「紅蓮姫が、皇太后の庭に毒草を植えたと?」

「まさか! あの牡丹の根元に、夜蘭花やらんかが……あれは、皇室の紋を模した花を枯らす毒を持つ」


 噂は瞬く間に広がり、皇帝は激怒し、紅蓮を召喚する。


「お前がやったのか?」

「はい」


 紅蓮は平然と答えた。


「なぜだ! 皇太后に恨みがあるのか?」

「いいえ。ただ、この宮廷が偽善に満ちているのを、少しでも壊したかっただけです。皆、美しさを装い、忠義を語る。けれど、心の中では、誰もが誰かを憎み、殺し合いを望んでいる。

ならば、私はその象徴になろう。悪役となって、この腐敗した世界を映し出す鏡に」


 皇帝は言葉を失。

 皇子、暁は冷たい声で言った。


「お前は、本当に狂っている」

「いいえ。狂っているのは、この宮廷です。そして、あなた方全員」


 その日から、紅蓮は「紅蓮の魔女」と呼ばれ、宮中から忌み嫌われる存在となる。

 だが、彼女の策略は止まらない。



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