13話 まるで暗殺者だ
ルキナはどんどん下へと進む。条件2である討伐数1000体を達成するため、片っ端から殴って行く。
「敵が少なくなってきたな…。物足りない。ところでドッペルゲンガーはどこにいるのか。もっと下に潜ればいるのだろうか。」
ルキナはどんどん下へと潜る。地下25階層、30階層へと…。
「お、リザードマンが沢山いるな…。」
体に魔力を滾らせていく。そこからの神速のパンチを連続でお見舞する。そして、頭を吹き飛ばしたリザードマンの体を足場に次のリザードマンへ飛び移る。これだけの動作で数十体居たはずのリザードマンが2、3体まで減る。
その途中で条件2を達成していた。
その階層にはリザードマンの進化系だろうか。他のリザードマンよりも大きく、筋肉質なやつがいる。
(あいつが親玉だろうか。ビルマルキンと同程度の力を感じるな。今のこの力ならビルマルキンにも勝てるだろうか。それにレベルも上がっている。)
少し自分の力だけでも把握しておこう。
名前:ルキナ
種族:半鬼神
ランク:S
レベル:169
技能:【拳神】【蹴神】【威圧】【電速】【隠遁】【鬼神強化】【硬質化】【念話】【神気】【魔法の才】【腐敗無効】【鬼神化】【言語理解】【斬刃化】【魔力操作】【魔力感知】【闇魔法】【雷魔法】【虚無魔法】【加速】【自己再生】【状態異常耐性】【魔力生成】【障壁操作】【空間操作】【斬撃】【追撃】【無詠唱】【並列処理】【苦痛耐性】【変速】【影移動】【影隠し】【鑑定拒絶】
禁忌技能:【強欲】【暴食】【憤怒】
称号:無慈悲なる者、同族殺し、魔物の天敵、未来の鬼神、神速の殺し屋、禁忌の使い手、魔法の天才、武術の達人
おぉ、【影移動】と【影隠し】を覚えているな。
これはあれか?相手の影から影に移動したり、相手の影の中に隠れたりできるのか。これは使えるな。【隠遁】と組み合わせたら暗殺までいける。【並列処理】と【無詠唱】のおかげで一言も発さずにそれらができるのは強い。まずは殺気を抑えて…。
ルキナは殺気を徐々に消していく。そして【電速】【隠遁】【影隠し】【影移動】を用いてリザードマンの死体の影を移動して親玉のリザードマンに迫る。
一方リザードマンの親玉はと言うと。
「おい、ケディ。クマラはどうした。偵察から戻ってこないぞ。」
「親分…。クマラとの念話が絶たれたんす。何者かに襲われたとしか…。」
「あいつがいたのはもっと上の階層だよな…。」
「親分!シトゥラとも念話が絶たれやした!」
「何!?何者かが我々に攻撃をしているな。今すぐ探し出せ!」
親分と呼ばれているリザードマンは配下の者に侵入者を探すよう命令を出す。近くで待機していたリザードマン達は一斉に散開する。
「これは由々しき事態だな。」
「あぁ、そうだな。お前が俺の糧となるからな。」
んな!?ここは我々の領域のはず!どこから!
リザードマンは今まで感じたことのない衝撃を背中に感じる。
リザードマンは下を見る。
腹を突き破るように小さな、それでいて力の籠った手が見える。
「こ、小娘…。なん…て…ち…か……ら…を……。」
リザードマンは地面に倒れ伏した。
『ルキナのレベルが169から171に上がりました。』
『ルキナは鬼神への進化条件その2をクリアしました。残りはドッペルゲンガー討伐のみです。』
どうやら1000体討伐したらしい。
感傷に浸っていると、どうやら俺を探しに行ったであろうリザードマン達が戻ってくる。
バレるとめんどくさいので大きなリザードマンの死体の影の中に隠れる。
「な!親分!親分!大丈夫っすか!」
「な、何があったのだ!腹に穴が空いてる…。」
「侵入者じゃないのか!?どうやってここまで!」
「さっきまで生きてたっす!もしかしたらまだこの中にいるはずっす!」
「そうだな!親分の仇を取らねぇと!」
ルキナは影の中に隠れながら、様子を見つつ、影の中から闇魔法などを使えるか確かめる。
(お、どうやら影の中でも魔法は問題なく使えるな。それなら…【闇魔法】闇槍に【加速】を施してっと…。)
散り散りになったリザードマンの背後の影の中から闇槍が放たれ、それに気づくことなく頭を貫かれて、絶命するリザードマンや、気づきはしたものの魔法が速すぎて対応できずに首を貫かれて絶命する者もいた。結局でこの作戦でリザードマンの集落を1つ壊滅させることができた。
影の中から出てきたルキナは周りを見て、リザードマンの死体全てを【暴食】で吸収する。
『ルキナは【思考加速】を獲得しました。』
『ルキナは【恐怖耐性】を獲得しました。』
『ルキナは【挑発】を獲得しました。』
『ルキナは【熱感知】を獲得しました。』
『ルキナは【衝撃波】を獲得しました。』
『ルキナは【破壊耐性】を獲得しました。』
名前:ルキナ
種族:半鬼神
ランク:S
レベル:171
技能:【拳神】【蹴神】【威圧】【電速】【隠遁】【鬼神強化】【硬質化】【念話】【神気】【魔法の才】【腐敗無効】【鬼神化】【言語理解】【斬刃化】【魔力操作】【魔力感知】【闇魔法】【雷魔法】【虚無魔法】【加速】【自己再生】【状態異常耐性】【魔力生成】【障壁操作】【空間操作】【斬撃】【追撃】【無詠唱】【並列処理】【苦痛耐性】【変速】【影移動】【影隠し】【鑑定拒絶】【破壊耐性】【挑発】【思考加速】【恐怖耐性】【熱感知】【衝撃波】
禁忌技能:【強欲】【暴食】【憤怒】
称号:無慈悲なる者、同族殺し、魔物の天敵、未来の鬼神、神速の殺し屋、禁忌の使い手、魔法の天才、武術の達人、索敵の鬼、影の王、諜報の鬼
おお、こいつらにバレないように暗殺を心がけてたら、称号が増えてるな。諜報の鬼と索敵の鬼と影の王か。なかなか良さそうだ。
分からんがこの大きなリザードマンは直接相対していたら分からなかったが不意をつくことで勝てた。だが殴った感じ、Sでは無いだろうと思う。これならまだビルマルキンの方が強いだろう。むしろ名持ちですらなかったかもしれない。いや、どうだろうか。レベルが上がっているからビルマルキンよりも弱く感じるだけかもしれないな。
「まぁ、どっちにせよ、ドッペルゲンガー探しに行くか。」




