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⭕ 投稿メール 3


杜代加有明古

「 ──今から投稿するのは約20年程前に体験した話です。

  体験したのは義理の姉と私,弟妹です。

  義姉はラジオ放送が好きらしく、特に御気に入りのラジオ放送は23時頃から放送されていたそうです。

  義姉は御気に入りのラジオ放送をカセットテープに録音しては後日( おもに日曜日だったと思います )、私や弟妹にカセットテープを再生してラジオ放送の内容を聴かせてくれていました。

  両親から21時には寝かせられてしまう私達にとって、歳の離れた義姉が聴かせてくれるラジオ放送の内容は心が躍るようにワクワクしていました。

  その日は暑い日で、義姉と弟妹達とキンキンに冷えたカンカン棒( 棒ジュースの方が分かりますかね? )を口に加えてラジオ放送が録音されているカセットテープを聴いていました。

  ──A面を聴き終わり、B面に切り替わるとカセットテープはか無言で、ずっと無言のままなにも喋らずに終わってしまいました。

  義姉は『 えっ? なんで?? ちゃんと録音されてたのに! 』って戸惑いながら、A面を再生していました。

  A面の内容は面白くて、多分なん聴いても飽きない内容だったと思います。

  弟妹はA面の内容を気に入ったみたいに感じてました。

  再びA面の再生が終わり、義姉がB面をセットしてラジカセの再生ボタンを押しました。

  すると、さっきは無言でなにも聴こえなかった筈なのに今度はラジオ放送の内容が再生されていたんです。

  これには義姉もホッと胸を撫で下ろしていて安心していました。

  リクエストされたアニメの歌は義姉も好きだったみたいで、ラジオを聴きながら一緒に歌った記憶があります。

  3度4度とラジオ放送を再生してA面,B面を聴きましたが、無言のままなにも聴こえなかった事は1度っ切りの事でした。

  あれは起こったのか今でも分からず仕舞いです。

  再生が終わったあとにカチッと音が鳴った記憶はあるので、再生していたのは間違いないのですが……。

  あんな奇妙?不思議?な事って起こるものなんでしょうかね?

  ──話はだ続きます。

  1人暮らしを始めた義姉が交通事故に遭い亡くなったあと、両親が義姉の遺品整理をしていた際に、義姉が好きだったラジオ放送を録音していたカセットテープの入った段ボールが出てました。

  私は弟妹と一緒に義姉と過ごした幼少期をなつかしみながらCDラジカセでカセットテープを再生してラジオ放送の内容を聴いていました。

  弟妹と昔話に花を咲かせながらカセットテープを再生していると、例のカセットテープを弟が見付けました。

  どうやら弟もB面が全く聴こえていなかった時の事を幼いながらも覚えていたらしく、学生の時に1人で実験をしていた事があったみたいです。

 妹はA面の内容は覚えていなかったようですが、B面で聴いたアニメソングは覚えていたようで『 あの歌、聴きたい! 』と言った妹はCDラジオにカセットテープをセットしてB面を再生しました。

  再生したのですが、待てども待てどもアニメソングは聴こえません。

  なにも聴こえないままカチッと鳴り、B面の再生が終わってしまいました。

  『 壊れちゃったのかな? テープが古い所為? 』と妹は不思議そうに取り出したカセットテープを見ていました。

  念の為に再度カセットテープをCDラジオへセットしてA面を再生してみると、なつかしい内容が聴こえてました。

  どうやらカセットテープもCDラジオも壊れていないようで、安心してA面の内容を聴き終わりました。

  弟も妹もA面の内容を聴いて笑っていたので、昔を思い出していたのかも知れません。

  弟が再度カセットテープをCDラジオへセットしなおして再度ボタンを押し、B面を再生しました。

  すると今度はB面に録音されていたラジオ放送の内容が再生されました。

  妹が聴きたがったアニメソングも問題なく流れていました。

  そのカセットテープと義姉が残した段ボールに入ったカセットテープは弟が持ち帰る事になりました。

  この話は終わりです。

  録音した内容が “ 再生したのに聴こえずに終わる ” って事は実際にある事なのでしょうか??

  やっぱり、今でも不思議に思っています。

  義姉の遺品を持ち帰った弟からの連絡は全くありません。

  電話をしても繋がりませんし、仕事が忙しいのでしょうかね? 」


児野豈德

「 …………意外とゾワッとする話だったね… 」


杜代加有明古

たしかに不思議な体験よね。

  これも採用だよね? 」


児野豈德

「 勿論だよ。

  ほんか作り話か僕達には分からないけど、企画が盛り上がるならなんでもいよ! 」


杜代加有明古

まだ(まだ)あるね。

  ラジオ関連の不思議体験って結構あるんだね? 」


児野豈德

「 中には創作品も混ざってるだろうけど、これだけの投稿があるってのは嬉しいよね。

  新企画の【 ラジオ de ホラー 】はみんなに期待されてるんだなぁ。

  もう一頑張りしますか! 」


杜代加有明古

「 コンビニで栄養ドリンク買ってるね!

  ファイトぉ~~~~いっぱぁつ☆ 」


 そう笑顔で言ったアリコちゃんは編集部社員達にも欲しいものはない聞き回ったあと、手のいている社員と一緒に編集部から出て行った。

◎ 訂正しました。

  杜代加有明子 ─→ 杜代加有明古

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