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57 飽きたらしい…

誤字報告いつもありがとうございます。

 いつものようにゴーレムたちをブルーウォーターステッキで押し出しつつ、動けないゴーレムに向かって雷撃でとどめというスタイルで戦闘を進めていく。色々試したが、やはり水に濡らしてからの雷撃が一番簡単に倒せるのだ。もちろん水濡れ具合も適当ではなくて、関節部分からしっかりと浸水させてからが最高の結果を齎してくれる事も分かっている。


「すでに作業化しておるからの、さすがに飽きてきたと言う他なくなってきたのぅ」

「そうだねぇ… まぁミスリルは多めに拾っておきたいからここでの周回は望むところなんだけど、やっぱり飽きるよね」

「じゃがゴーレムが相手だと通常戦闘の訓練にもならんからのぅ… 硬すぎなのじゃ、まったく」

「まぁ見返りがちゃんとあるんだからそこは我慢しようぜ」


 何の変化もない、延々と続く作業ゲー状態にクローディアですら飽きたと言ってくる。分かる、すっごく分かるよ! ゲームだと同じ所を行ったり来たりしていればエンカウントするけれど、こっちは実際のダンジョン内だからそんなことは決して無いのだ。端から端まで歩いて移動し、敵である魔物を探さないと戦闘すら起きない。

 まぁエンカウント率が低いというのは悪い事ではないのだろうけど、やっぱり経験ゲーをするならそれでは物足りないのだ。


「昼までやってみて、ミスリルの集まり次第では気分転換をしても良いかもしれないな。まぁグレイ達の意見も聞くけれどね」

「ふむ… まぁ奴らは肉集めで楽しそうじゃったからな、不満は言わんと思うがの。じゃが前に進むというのであれば反対はせんじゃろ」

「まぁね。違う階層に行けばもっと効率の良い場所があるかもしれないし、もっと美味しそうな素材がドロップする場所もあるかもしれない。ダンジョンって夢のある場所なんだな」

「そうじゃの。じゃからこうして命を懸けて探索する冒険者が大勢いるのじゃろう。とはいえ、弱い冒険者からどんどん死んでいくのもこのダンジョンじゃがの」

「そこなんだよねぇ…」


 まぁ他の冒険者が自分で選んだ道だから、俺がどうこう言う資格もないし元より言うつもりもない。だけど奴隷制度がこの世界にはあり、奴隷を先頭に立たせて楽して稼ごうとする冒険者がいるのも事実だ。おかげで俺も最初は白い目で見られたものだしな。

 そして生活苦の若い冒険者… どうしても無茶をしてしまうのだろう、気がつくと消えてしまってたりするんだよね。


「まぁアレだな、コカトリスの肉はすでに溢れるほどあるんだからどこかに寄付しても良いかもしれないな」

「そうじゃのぅ。まだ値段が付いておらん今がチャンスじゃと思うしの」

「うんうん。これで実は高級肉なんですってなった時、悪い連中は早速寄付された弱い者のところから奪いに来るだろうからな」

「うむ」


 この世界というのは地球に比べて命の値段が非常に安い、毎日どこかしこで働く事の出来ない者が餓死しているという。俺程度が何とかしたいと思っていても、出来る事はたかが知れているというものなんだよな。


「とにかくじゃ、主は自分の世界観で弱者の事を見る前に、まずは自分の事を考える方が先じゃろう。この世界に来てから割りとすぐに私達と出会ったのじゃから、この世界の事は知らなさすぎるのじゃ。まずは文字の読み書きからじゃの」

「分かってるよ。自分の事すら満足にできていないのに、他所の心配をするほど余裕は無いって事だよな。ちゃんと分かってるさ」


 クローディアの言う通りなんだよな。今いるこの場所は日本ではない、相手が子供だったとしても迂闊に手を差し出せば物盗りをしたいがために刺されてしまうかもしれない。日本ではあり得なくてもこの世界では割と普通の事なんだと割り切って考えないとダメなのだ。

 どうせならのんびりと心穏やかに生きたいんだけどな… でもそうするためにも力が必要なんだよな。ああ面倒だ。



 そろそろ昼になるな、クローディアは飽きたとかなんとか言いながらも楽し気に魔法を放ち、驚くほど大量のゴーレムを狩っていく。2人パーティとはいえ、ゴーレムと俺のレベル差を考えれば半日だけでもそこそこレベルは上がっていそうだな。昼飯を食いながらステータスを確認だな!


「少し早いかもしれんがそろそろ待ち合わせ場所に向かおうかの、ミスリルゴーレムのリポップ時間を考えればこの場で粘っても意味はないじゃろ」

「そうだな、そうしようか」


 ちょうどミスリルゴーレムを倒したタイミングでクローディアが提案してくるので、俺もそれに賛成する。まぁ次にリポップするのは1時間後だから、戻ってアイアンゴーレムを狩るまでもないだろう。

 あ、ミスリルがドロップしているぞ! よしよし、良い感じだな。


 ボス部屋を通り抜けて、転移陣前の待ち合わせ場所に到着する。


「うはっ!? コカトリスの肉で山ができてるじゃないか!」

「ふむ、ドロップ品じゃとダンジョンに吸収されるのに時間がかかるから、それを利用してこの場所に積んでおいたのじゃろうな。しかし狩りすぎじゃろう」


 一体何個あるのやら… まぁいつまでも置いておくのもなんだから収納しておくか。しかし経験ゲーをしているはずなのに、ドロップは全部拾ったって感じになってるな… 肉の魅力はそこまでだったのか。


「じゃあ陣地構築の方を頼むよ、俺はちょっとステータスの確認をするから」

「うむ、承知したのじゃ」


 クローディアに昼休憩のたの陣地をお願いし、俺はとっととステータスの確認をしておこう。食いながらと思ったんだけど、先に確認しておかないと午後からの行動について話し合う事が疎かになりそうだからな。


 ヒビキ・アカツキ 19歳 Lv.70


 力 D+


 体力 B


 知力 A


 魔力 A


 敏捷 B+



 ハンバーガークリエイターLv.4



 現在作成可能なメニュー


 テリヤキビーフバーガー:食べると全ステータスが3%アップする、効果時間は120分。


 エッグチーズバーガー:食べると全ステータスが3%アップする、効果時間は120分。


 チーズバーガー:食べると全ステータスが3%アップする、効果時間は120分。


 ハンバーガー:食べると全ステータスが3%アップする、効果時間は120分。


 ソフトドリンク、オレンジジュース:飲むと内臓疾患、毒、寄生虫などを除去できる。


 ソフトドリンク、コーラ:飲むと内臓疾患、毒、寄生虫などを除去できる。


 ソフトドリンク、ウーロン茶:飲むと内臓疾患、毒、寄生虫などを除去できる。


 ドリンク、バニラシェイク;飲むと受けているバフ効果が10%アップする、効果時間は120分。


 ドリンク、コーヒーシェイク:飲むと受けているバフ効果が10%アップする、効果時間は120分。


 ポテトフライ:食べると体力が少しずつ回復する、効果時間内であれば怪我も治癒する事が出来る。効果時間は10分。重症の場合は完治できない場合がある。


 オニオンフライ:食べると魔力が少しずつ回復する。効果時間は10分。


 チキンナゲット(BBQソース):食べると力が10%アップする。効果時間は120分。


 枝豆コーンサラダ:食べると魔力が10%アップする。効果時間は120分。


 アップルカスタードパイ:食べると敏捷が10%アップする。効果時間は120分。


 ソフトクリームサンデー(ストロベリー、キャラメル):食べると知力が10%アップする。効果時間は120分


 お手拭き:クリーンの魔法が付与されたウェットティッシュ、乾くまで有効。


 ゴミ箱:食べ終えたゴミやトレイなどを処分する事が出来る。ゴミ箱に入れた後も所定の行為を行わなければ削除はされない。

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