47 本格的レベリング開始!
誤字報告いつもありがとうございます。
丸1日かけて探索し、ついに階段を見つけた。せっかくなので今日はこの場所で野営となる。
明日の予定はこのまま一緒に80階層に昇る階段まで戻りそこで別れる事になる。グレイはこのまま81階層でレベル上げを兼ねたコカトリスの肉集め、俺達3人は80階層に戻ってミスリルゴーレムを周回する予定だ。
ちなみにボス部屋の魔物は数時間すると復活するそうな… まぁ復活にかかる時間は詳しく分からないという事なので、周辺にいるアイアンゴーレムを倒しながら要確認という事だな。
クローディアがパパっとダークバリアステッキを使って陣地を構築し、俺は完成までの間に各人の夕食の用意をしておく。
グレイは相変わらずハンバーガー全種類とチキンナゲット、ウーロン茶も欠かせない。クローディアはテリヤキバーガーが気に入ったようで、ダブルチーズとテリヤキに枝豆コーンサラダが定番になりつつある。まぁその後にデザートとしてアップルカスタードパイも食べるんだけどね…
アイシャも食べる量が増え、テリヤキをメインに日替わりでもう1種類のハンバーガーを食べ、チキンナゲットも食べてしまう。そして食後にはソフトクリームサンデーのストロベリーだ。
そういう俺もアイシャのことは言えず、食べる量は増えてきている。ハンバーガー2種類を基本とし、気分で枝豆コーンかチキンナゲットを食べる。まぁハンバーガー2種類といってもテリヤキは外せないんだけどね!
「それにしても、81階層の魔物をソロで回れるなんてグレイの強さもすごいよな」
「俺だけの力でこの場所に来れたのなら確かに誇るが… 間違いなくこのパーティだったからこそ到着できた事だから自慢はできんな」
「そうじゃのぅ。グレイ1人であればアイアンゴーレムで躓いたじゃろうしの」
「相性というのは恐ろしいものだ」
「じゃあ明日からの行動についてだけど、残念ながら時計を持ち合わせていないから自分達の腹具合を信じよう。朝に解散したら次は昼飯の時、俺達は80階層の転移陣のところで待つからグレイも合わせてくれ」
「承知したぞご主人、アイシャほど正確ではないが腹が減ったら行くとしよう」
相変わらず黙ってじっとしていると少し肌寒いダンジョン内、アイシャを湯たんぽに俺とクローディアで挟んで眠るのだった。
翌朝、いつものように朝食を終えて4人で80階層へと続く階段まで移動をする。そしてここからグレイとは別行動だ。
「じゃあグレイ、一応チキンナゲットとポテトにオニオンフライを出しておいたからおやつの時間にでも食べてくれ」
「おお、感謝するぞご主人。俺もここで一気にレベルアップをしてみせる」
「よろしく頼むよ。それじゃあお昼にな」
「承知した」
グレイは俺からおやつを受け取ると、大剣を担いで81階層に消えていく。
「よし、では私達はミスリルゴーレムを周回じゃ。ミスリルゴーレムのリポップにどれほど時間がかかるか分かっておらんからな、待ちながらアイアンゴーレムも狩るつもりだ」
「了解だよクローディア。それじゃあ一応現状の把握だけはしておくか… 俺は今のレベルは35だな」
「ボクは38だよ」
「私は49じゃな… できればミスリルゴーレムのリポップが早ければ良いんじゃが、こればかりはダンジョン次第じゃの」
「アイアンゴーレムだってこの階層に相応しいほどの高レベルなんだろう? 狩り尽くす勢いでやれば行けるんじゃないかと思うけどな」
「まぁそうじゃな。目標としては昼までに主とアイシャのレベルが40に… 私は50に届けば御の字じゃのぅ。では作業になってしまうがサクサクやってしまおうかの」
こうしてクローディア主導のレベリングが始まったのだ。
まずは80階層に戻り速攻でミスリルゴーレムを倒す。そして79階層に向かう階段の方に進み、ミスリルゴーレムの様子を窺いながらアイシャの索敵によって見つけられたアイアンゴーレムも倒していく。
うん、確かに作業だね。アイシャは先導してアイアンゴーレムを探していき、見つけ次第クローディアが水濡れにしてから雷撃でとどめを刺していく。アイアンゴーレムの発見から討伐までほんの数分しかかからないのだ… おれはただ小走りで後をついて行くだけ、そしてドロップを拾って収納するだけなのだ!
まぁゲームでもレベリングとなれば効率重視で、全体攻撃を持つキャラがいればそれを多用し、そうすると手を出さないキャラも出てくるからな… まさに今、俺がそうなっている。
そんな感じでレベリング作業は進められていった。
ミスリルゴーレムについてはリポップにかかる時間は1時間ほどである事が分かり、秒殺して戻ってアイアンゴーレムを掃除していく… まさにそんな感じだった。
「ご主人様! そろそろご飯の時間です!」
「お、やっと昼になるのか… 歩きっぱなしだったから時間経過が遅く感じるよ」
「そうかの? まぁ私は楽しんで狩っておるからそうは思わなかったが」
「ああ、クローディアは楽しそうだったよね…」
そう、クローディアはやはり戦闘狂なのか、それはもう楽しそうに魔法を放っていた。戦闘しながらブルーウォーターステッキの使い方を変えてみたり、イエローサンダーステッキでもアレコレと試し撃ちを繰り返していた。
まぁブルーウォーターステッキに関してはいつもの放水以外の使い方は見つけられなかったようだが、イエローサンダーステッキに関しては朝には考えられないほどの使い方を見出していたのだ。
狙う先が目視だからか、複数のアイアンゴーレムがいても敢えて真ん中だけを狙ったり、放電の具合を調整して通路いっぱいに広がる雷撃を放ってみたりとワンランクもツーランクも格が上がったような使い方を覚えていたのだ。
「さて、では転移陣に向かうかの。グレイを待たせるとうるさそうじゃしな」
「あはは、じゃあ急ごうか」
こうして午前中の狩りを終了させ、待ち合わせ場所へと向かうのだった。ちなみにレベルの方は俺は一気に49まで上がってた! まぁ3人で頭割りとはいえレベル80前後と思われるアイアンゴーレムを絶滅させるかの勢いで狩り倒したからな… アイアンゴーレムが落としていく鉄のインゴットはすでに300個を超えている。
アイシャは想定以上の50を超え、レベル51。クローディアも俺達ほどではないがレベル56まで上がっていた。うん、グレイがどれだけレベルを上げたか分からないけど現状この世界での最高レベルに達した可能性があるね!




