39 キタコレ!
誤字報告いつもありがとうございます。
只今75階層に俺達はいる。現在戦闘中でありオーガのグレイが素手で眼前の魔物を殴り倒している。アイシャもグレイの邪魔にならないよう立ち回りながら、こちらも殴ったり蹴ったりしている…
「主よ、こいつらは弱いが硬すぎじゃ。いくらグレイでももう少し時間がかかるであろうな」
「そうだね、どこからどう見ても硬そうにしか見えないよ。クローディアはどうする?」
「そうじゃのぅ… グレイがしつこく言うから手を出さずに任せておるが、そろそろ私も参戦して良い頃合いかもしれん」
「間違っても仲間を撃ったりしないようにね」
「侮るでない、そもそもこのステッキは目視で敵を討つのじゃ、間違いようがないではないか」
「それもそうか」
「アイシャよ、一度退くのじゃ」
下がってきたアイシャと入れ替えにクローディアは前に出ていった。
そう、この階層から新しく出てきた魔物… クローディアが言うにはアイアンゴーレムだそうだ。
非常に硬そうであり重そうなフォルム、期待を裏切らないゴーレムパンチは地面が揺れる程の重量感たっぷりの攻撃だった。
このゴーレム相手に剣などの武器は意味をなさないから、すぐさま身体強化を使って殴り始めたのだが… やはりロックゴーレムとは段違いの防御力のようでなかなかとどめを刺す事ができないでいるのだ。
「アイシャ、あいつらに弱点は無いのか?」
「うーん、良くわかんないかも」
「そうだよねー、初見で弱点が分かったら苦労しないもんねー」
やっぱりこれだけ深い階層にいるくらいだ、存在そのものは知られていても弱点なんて知れ渡っている訳無いんだよな。クローディアでも聞いた事はあるが初めて見たと言うくらいだし。
「でも動きが遅いから怖くないかも! あ、です!」
「あー、ですとか言葉使いは気にしなくて良いから普通にしてよ」
「はいっ!」
ガッシャァァァァン!
「おおう、イエローサンダーステッキの魔法は音がすごいな」
「びっくりしたぁ!」
良く見ると、雷撃魔法の轟音を不意打ちされたアイシャの尻尾はもっさりと膨らんでいた。
それはそうと、クローディアが魔法を放った先にいたアイアンゴーレム… ビリビリと余韻を残すような電気が残っているけど倒れていないな、表面を雷撃が滑っているって感じなのかな? やっぱり鉄は通電性が良いとはいえ濡らさないとダメなのかもしれない。
「クローディア、うるさいぞ!」
「仕方ないじゃろう、こういう魔法なのじゃから」
グレイからクレームが出たようだ…
「やはりこういった魔物にはマジカルビームが最適かもしれんな」
「だったら最初からそれをやってくれ」
「いやなに、アイアンゴーレム相手に範囲魔法が通れば楽になるじゃろ? それを期待して試したのじゃ」
「そうか、確かに戦うにはちょうどいい相手だが、殲滅を目的とするならば面倒な魔物だからな」
「そうじゃ! 主よ、ちょいとアイアンゴーレムに水をかけてくれるかの?」
お、クローディアも水による通電性に気づいたようだね。普通の状態で電撃を撃ったのであれば滑っている感じになっているが、関節部などから内部に水が入れば… なんて考えるのは都合良すぎかな?
「放水!」
注文通りにグレイに向かっていた数体のアイアンゴーレムに放水し、水圧によってグレイから離させる。
「グレイ撃つぞ!」
「ああもう好きにしろ、戦いながらじゃ耳も塞げぬ」
「そこは諦めてくれ。電撃!」
ガッシャァァァァン!
またしても落雷のような轟音が響く、今回は宣言してからの発動だったので心の準備は万全だ。アイシャも耳を伏せて対轟音防御をしている。
バキン!
「おう、なんという事じゃ」
「マジかよ…」
なんと、どういう原理かは知らないが、放水によって水濡れになったアイアンゴーレムは… 電撃を受けると駆動していた関節部からバラバラと分解されてしまったのだ。
手足が捥げるようなものだから当然立っている事ができなくなり、地面に前のめりで倒れ込む。
「ほぅ、ダンジョンに吸収されていってるな… つまり討伐できたという事か」
「そのようじゃの。しかしこれ… かなり効率的に狩れるんじゃないじゃろうか」
「確かにそうかもしれぬが、それだと技術は身につかないぞ」
「主のレベルアップには都合が良いじゃろ? どうせ戦闘技術なんてものはグレイなら勝手にやっておるじゃろうしな」
「まぁそうだが… しかしご主人のレベル上げには良いのかもしれんな」
「では主よ、ここいらで食事休憩を取り次からは二手に分かれてはどうかの? グレイとアイシャは戦闘技術の向上がメインじゃし、私は魔法使い… この方が効率的じゃと思うがの」
ふむふむ? まぁ濡らしてドカーンで簡単に倒せるんならそれも良いかもしれないね。どうせパーティなんだから多少離れていてもグレイやアイシャにも経験値はいくし… そうするか。
「分かった、じゃあそうしようか。それだとクローディアもバンバン魔法撃てるしな」
「そうなのじゃ! グレイは変に拘りを持っているからのぅ、邪魔するとうるさくてかなわん」
「…………」
グレイが少しだけむっつりしているようだけど、まぁ全員で戦闘していたらこうなる事は分かっていた。二手に分かれてとなるとこのフロアに停滞する事になってしまうが致し方なし… だな。
「ごっはん~ごっはん~」
アイシャは平常運航のようだ。
「ああああああああ! 来た! とうとう来たぞ!」
「うわっ!? 一体何事じゃ主よ」
「来たんだよ、スキルのレベルアップが! そして増えたハンバーガーが…」
「増えたハンバーガーが?」
「テリヤキビーフバーガーだ!」
「「「おおおお!」」」」
やったぜ、キタコレ! 待ち望んでいた大好物のテリヤキビーフバーガー!
あ、後増えたのはアップルカスタードパイとソフトクリームサンデー、これはストロベリーとキャラメルの2種類だな。うん、デザートも良い感じで増えてきてるね。
ヒビキ・アカツキ 19歳 Lv.35
力 D
体力 C
知力 B+
魔力 A+
敏捷 B+
ハンバーガークリエイターLv.4
現在作成可能なメニュー
テリヤキビーフバーガー:食べると全ステータスが3%アップする、効果時間は120分。NEW
エッグチーズバーガー:食べると全ステータスが3%アップする、効果時間は120分。
チーズバーガー:食べると全ステータスが3%アップする、効果時間は120分。
ハンバーガー:食べると全ステータスが3%アップする、効果時間は120分。
ソフトドリンク、オレンジジュース:飲むと内臓疾患、毒、寄生虫などを除去できる。
ソフトドリンク、コーラ:飲むと内臓疾患、毒、寄生虫などを除去できる。
ソフトドリンク、ウーロン茶:飲むと内臓疾患、毒、寄生虫などを除去できる。
ドリンク、バニラシェイク;飲むと受けているバフ効果が10%アップする、効果時間は120分。
ドリンク、コーヒーシェイク:飲むと受けているバフ効果が10%アップする、効果時間は120分。
ポテトフライ:食べると体力が少しずつ回復する、効果時間内であれば怪我も治癒する事が出来る。効果時間は10分。重症の場合は完治できない場合がある。
オニオンフライ:食べると魔力が少しずつ回復する。効果時間は10分。
チキンナゲット(BBQソース):食べると力が10%アップする。効果時間は120分。
枝豆コーンサラダ:食べると魔力が10%アップする。効果時間は120分。
アップルカスタードパイ:食べると敏捷が10%アップする。効果時間は120分。NEW
ソフトクリームサンデー(ストロベリー、キャラメル):食べると知力が10%アップする。効果時間は120分 NEW
お手拭き:クリーンの魔法が付与されたウェットティッシュ、乾くまで有効。
ゴミ箱:食べ終えたゴミやトレイなどを処分する事が出来る。ゴミ箱に入れた後も所定の行為を行わなければ削除はされない。




