209 お屋敷!
誤字報告いつもありがとうございます。
翌日の午後、俺達は拠点であるバンガードに到着した。
「バンガードよ、私は帰ってきた!」
「クローディア、ご主人様は何をしているの?」
「そっとしといてやるのじゃ…」
おいクローディア! なんでそう残念な子を見る目で俺を見るんだい? アイシャ! 真似したらダメ!
「おお! ヒビキ殿戻られたか!」
「やあガラハド、久しぶりだね。少し込み入った話があるから後で時間をもらえる?」
「もちろんですとも。こちらも報告があるから都合も良い、夕食時でよろしいか?」
「そうだね、それでお願いするよ」
一応闇ギルドに関してのアレコレは共有しておかないとね… 俺達との関係性を調べられ、突然襲撃してこないとも言えないから心の準備くらいはしてもらった方がいいからね。
ぶっちゃけ今まで襲ってきた闇ギルドの暗殺者の実力なんだけど… 相対したグレイやクローディアに言わせると全然大したことはないとのこと。まぁやることは暗殺ですから、不意を突いたり意識を逸らしてからの襲撃なんかが上手いのではないかという話だ。
つまり、そこにさえ気を付ければ元魔術師団のメンバーでも後れは取らないんじゃないかって見込みらしい。まぁ気を付けると言っても四六時中周囲の警戒なんてできないだろうから、そこら辺の注意点なんかを今後は指導するとの事だ。あ、もちろんグレイとクローディアがね! 俺なんかは相変わらずの戦闘センスがなく、レベルアップによる恩恵の身体能力だけで逃げ回ることを前衛にやっているよ…
そしてガラハドに連れられてバンガード中央部にある屋敷へと案内される。なんとこの屋敷は… 俺達が滞在するためだけに作ったんだって!
普通中央部にある屋敷といえば、領都であれば領主とかが使う場所でしょうに… バンガードであれば、この地を用意したカヤキス商会のナイトハルトが使うべき場所だと思うんだが。
「それについてはナイトハルト殿の了承というか、ナイトハルト殿自ら提案した話なのだ。なので安心して滞在してほしい」
「そ、そうですか」
なんだよ、事の発端はナイトハルトだったか… ま、ナイトハルトは優秀な商人だから、俺達に価値があるうちは裏切ることはないだろうしここは素直に受け取っておこうかね。
そしてこのお屋敷… 3階建てだ! 1階部分は石造りだけど2階と3階は木造になっている。しかしナイトハルトめ、俺達パーティは4人編成なのに3階建てとか部屋が余ってしまうじゃないか! それともなんだ? 俺達を住まわせつつ来客も引き受けようと思っているのだろうか。
「いや違うじゃろ。主であればもっと奴隷が… いや、配下が増えると踏んでおるのじゃろ」
「そうだな。ご主人になら従ってもいいと思うやつはいるとおもうぞ」
「そんなこと言われたってねぇ…」
「別にいいではないか、どうせガラハド達魔術師団も主の配下みたいなものじゃろ? まぁ屋敷に住まわせるとなれば私達のように側近という事になるじゃろうがの」
「え? クローディアって俺の側近だったの? 俺は別にみんなの事をそういった目で見ていないんだけどな」
「主には私がついていないと危なっかしいからのぅ… 今後もしっかりとフォローするつもりじゃが?」
「ボクも! ボクも側近!」
アイシャよ… 君は側近の意味を理解していないね? なんとなくノリで言ってみただけって雰囲気がありありと見えるんだぜ。まぁピョコピョコ飛び跳ねている姿が可愛いから良し!
早速中に入り各箇所をチェック。お手洗いや風呂場なんかの場所は把握しておかないといけないからね… そしてこの世界の建築物を間近でみれるなんて良い機会だし!
「ふむ、なかなか良い造りをしておるの。衣類の洗い場に水浴び場… どれもそこらでは見かけないほどのレベルじゃ」
「水浴び場も俺に合わせたのだろうな、広くて結構だ」
水浴び場だとう!? 浴槽は無いのか!
「お湯に入るなど貴族でないとそのような習慣はないのじゃが… 以前言わなかったかの?」
「聞いてないよー! いや、今からでも浴槽を作ってもらって設置するべきだ!」
「まぁの… ブルーウォーターステッキを使えば水を張るのも容易じゃろうし、温めるのもレッドフレイムステッキを使えばなんとかできるじゃろうが… 別にわざわざ作らんでもよいのではないか? お手拭きを使えばサッパリするのじゃし」
「いや! お風呂は格別なのです!」
「よくわからんが好きにすればいいだろう、俺はお手拭きで十分だと思っているし暑ければ水を浴びればいい」
グレイもクローディアも全然わかってないね! だがいいだろう… すぐに2人ともお風呂の虜にしてみせるぜ! アイシャは… モフモフの尻尾を乾かす手段が必要になると思うがどうにかなるだろう、シフは言えば黙って入るだろうしね。
そうと決まれば早速注文だ! って、誰に言えばいいんだ?
「まぁアレじゃ、その辺を仕切っておるのはナイトハルトじゃろうから戻ってくるのを待つしかあるまい」
「ですよね…」
ちっ、しょうがないからそういうことにしておくか。
その後も屋敷の探索は続き、魔道具と薪を使う厨房などを見て回った。そしてそれぞれの寝室を決めようとしたとき…
「ボクはご主人様と寝るの!」
「私に部屋は必要ありません、ご主人様の部屋の前で番人として…」
「待て待て待て! まずアイシャ、せっかくのお屋敷なんだから広々としたベッドを堪能するのは楽しいと思うぞ! そしてシフ! 何度も言ってるけど機会があれば奴隷解除するって言ってあるでしょう? 番人とか言わないでゆっくり眠って疲れを癒してよ!」
アイシャの弁は想定内だったけど、シフはなかなか奴隷としての考え方から脱却してくれないんだよな…
「というわけでクローディア、シフの奴隷気質を早々に改善したいんだが?」
「難しいの… 私も何度も言って聞かせているのじゃが、主に捨てられたくない一心で尽くそうと決めておるのじゃろ。むしろ好きにさせてやればいいのではないか? そのほうが自分で考えて動くようになるじゃろうし… まぁそれをやると間違いなく奉仕に来るじゃろうがな」
「奉仕って…」
「別にいいではないかの? なんなら私も夜這いをしようかの? 主も若いのじゃし、2人くらいどうにでもなるじゃろう」
「いやいやいや!」
「以前奴隷だからと言ってそのようなことはやらせたくないと言っておったが、今は個人の意思で主に抱かれたいと思っておるのじゃ、無碍にせんほうがいいと思うんじゃがのぅ… ほれ、どうじゃ?」
「おおい!」
クローディアが突然抱き着いてきた! ちょっと待ってくれ、いくら小柄のクローディアとはいえ美人なんだから!
「あー! ボクも!」
あ… アイシャまで飛びついてきた…
先週は更新できなくて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ
仕事で山形市に2週間行っていたんですが、連日37度とか38度とか、なんと39度まで気温が上がった日もあり疲れ切っていました\(^o^)/ なんとか熱中症などで倒れることはありませんでしたが、(最高気温が)36度を下回る日が一日もなかったことに驚き、太陽が嫌いになりかけました! そんな中での肉体労働は非常に厳しく、エアコンの効いた部屋で寝る事だけが楽しかった良い思い出です…
今後もそういったことが多々あるかと思いますが、ああまた疲れ切っているんだなと思ってくだされば…




