112 パンパカパーン!
誤字報告いつもありがとうございます。
『パンパカパーン! ハンバーガーセットが通算1000個目になりました、1000回目記念特典でプレゼントがあります!』
「うわぉ! 久々すぎてびっくりだ!」
「むむ? 新しいステッキじゃな? 性能はどうなっておるのじゃ?」
「ちょっと待ってね」
クローディアが早速食いついてくる… イエローサンダー以来のステッキだからな、新しいステッキが気になってしょうがないのだろう。
【レッドフレイムステッキ】
少量の魔力で炎を操る事ができます。『フレイムランス』と念じると炎の槍を放つ事ができ、『フレイムピラー』と念じると炎の柱を出す事ができます。それぞれの魔法名を唱えながら使用すると威力が1.5倍!
んん? なんだか炎とか火属性っていうと序盤というか、ゲーム的な観点だと初級魔法ってイメージがあるんだけど… フレイムっていう時点で炎系の上位ってやつなのかな? それに今までのステッキとは違い、2種類の魔法が籠められている… これはやはりステッキの中でも上位の物と思って良いのかもしれないな。
まぁクローディアがはよ教えろって顔をしているから教えてやるとするかね。
「これはレッドフレイムステッキという名前で…」
見えていたステッキの情報を丸々伝えてやると、普段あまり表情を変えないクローディアの顔がニヤリとするのが見えた。
いやいや! どうせならもっと優雅に笑ってくれよ美人なんだから! どうしてそう悪役のような笑みをこぼすんだよ!
「さすがは主じゃな! 確かに火属性は初級魔法じゃし初歩中の初歩と言える魔法じゃ、魔力が少なくて攻撃に使えなくとも焚き火をするのに活用したりと非常に有用な魔法じゃ。じゃが炎系統となると話は変わるのじゃ、炎系統は火属性の中では中位から上位に当たる魔法が多くての… その難易度の高さからいずれ失われるといわれる魔法なのじゃ」
「難しい魔法なんだ… でもフレイムランスは何となくイメージできるけど、フレイムピラーってなんだ? ピラーは確か柱とかって意味だったから、炎の柱を作れるって事か? それでどうやって攻撃するんだろうな」
「ふむ、私にも良く分からんが炎の柱を立てるとなれば、攻城魔法になるのかもしれんな。強固な城門などに合わせてフレイムピラーを発動し、それらを焼き尽くすという使い方じゃろうか… まぁ実際に見てみぬ事には判断がつかんの! 後で試してみるのじゃ!」
「後でな! 後でだからな!」
「分かっておるのじゃ!」
レッドフレイムステッキをしっかりと抱きかかえて放そうとしないクローディア… これはちゃんと注意しておかないとすぐにでも試し撃ちを敢行しようとするっぽいね!
「ま、まぁ朝食にしようか。クローディアもステッキはとりあえず置いておこうか」
「む? 了解じゃ」
仕方ないという感じでステッキを脇に置き、朝食を食べ始めるクローディア。グレイは我関せずで既に食べているしアイシャも炎系の魔法は使えるのでスルーといった雰囲気だ。
しかしアレだな、早起きしたせいで約束の時間までは結構ある。だからといって時間まで王都から出て魔法の試し撃ちは無理だよな… だって王都だよ? 当然警備にしたって他の街とは比べ物にならないほど厳重なはず、そんなところで魔法をブッパしようもんなら… ねぇ? ああ怖い怖い。
しかしまたステッキが増えたか… 最近では攻撃系のステッキはクローディアが独占しちゃってるからな、これなら俺にも回ってきそうだな。
クローディアのお気に入りはブルーウォーターステッキとイエローサンダーステッキによるコンボ、そして威力高目なピンクマジカルステッキだ。俺が持っているステッキと言えばダークバリアステッキと、全然出番の無いホワイトヒールステッキだけ… 攻撃に使えるステッキはないんだよね。
でもこれなら! さすがのクローディアも使い切れずに持て余す事だろう!
広範囲に攻撃できる水と雷撃は外さないとして、ピンクも高威力だから手放さないと思う。つまりアレか? ついさっき出たレッドフレイムが俺に回ってくるのかな? フレイムランスか… 格好良いかもしれないな!
朝食を済ませ、出るにはまだ早いと思い食休みをする。
グレイは持たせてあるアイテム袋からミスリルの大剣を取り出し、ニヤニヤしながら磨いている。クローディアはレッドフレイムステッキをどこに差してやるかと悩んでいるようだ。ってか全部装備するつもりかよ!
アイシャはいつも通り、ケルベロスの毛皮に顔を突っ込んで尻尾を振っている… ああ和むわぁ。
「というかクローディア、さすがに全部持つのは厳しくないか?」
「何を言うか主よ、ブルーウォーターとイエローサンダーは外せんじゃろ? ピンクマジカルも強敵に対して効果的なのじゃからこれも外せん。それでレッドフレイムステッキじゃ! これがあれば90階層の巨大スライムだってあっという間に焼き尽くせるに決まっておる! やはり外せんの」
「うーん… これはクローディア用に、ステッキを入れられるアイテム袋を探すしかないかもしれないな。というか俺にも使わせてくれよ!」
「大丈夫じゃ主よ、主は私がしっかりと守るからの!」
「そうじゃなくて!」
ダメだこりゃ… やはり魔法に関してだとクローディアはいつにもなく強引になる。まぁパーティとしての安全度が高まるというのは歓迎なんだけど、やっぱり俺も魔法で無双とかやってみたいな…
「ご主人よ、クローディアにアイテム袋を持たせるにはダンジョンに行くしかないぞ。リャンシャンでも構わないが、新しいダンジョンに行くという手もあるぞ」
「うーん、とりあえずクローディアには鞄を持ってもらって使わないステッキをしまってもらった方が良いかもな」
「なんじゃ? 大丈夫じゃぞ! 腰に巻いてる紐に左右で二本ずつ差せば問題無かろう。この方が緊急時にも即座に対応ができて安心じゃぞ? 主は安心安全が好きじゃろ? ならば任せておけばよいのじゃ」
「ぐぬ…」
確かに安心安全は大好きだ、90階層のスライムみたいに場外から完封するなんてもう大好物ですよ!
仕方ない、ここは俺が折れるとしますか。
まぁそんな訳で、午前中にする予定だった買い物… クローディア用にベルトか何かを探す事になった。まぁ服を留めるだけの紐にステッキを4本も差そうだなんて無謀だと思うからな… 激しい戦闘中とかで落としたりする方が怖い。最悪はここで買わないでリャンシャンに戻ってから特注するかもしれないね、まぁ王都の品揃え次第だが。




