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『愛斗、勝負』
懐かしい声が聞こえる。
『え、どういう……こと?』
困惑に震えた声。
『マナト……そっか。じゃあマナトくんって呼ぶね』
どこか噛みしめるような声。
『マナトくん、変なこと考えてないよね!』
必死に訴えかけてくる声。
『会いにきてよ、そんなこと言わずにさ。 ――』
波紋が1つ生じる。
ぷかぷかと、脱力しきった状態。ただ呆然と暗く何もない空間を見つめている。
『』
誰かに促され、俺の意識は再び沈んでいった――
『……え? マナトくんが私の心配した……?』
意表突かれたような反応。
『あ、マナトくん。おつかれ』
やさしく迎え入れてくれる微笑み。
『これで優勝してきてよ』
大事な人の声……。
『大丈夫。任せて』
つい手を伸ばしてしまう……失いたくない人の声。
『私、死んでも死ななない魔法使いだから』
「ダメだ。行っちゃダメだ……っ!」
『キミにとって大事な人を教えてくれるかい?』
『会いにきてよ、 ――』
『そうだったかい? 本当に、彼女で違いないかな?』
合ってるよ。彼女はシアだ。
瞬間、遠くと耳元で誰かが笑った気がした。
『 ――』




