自己紹介という名のキャラ設定
紅茶を勢いよく飲み干してから部長が立ち上がる。部長の説明を聞こうと腕を組み始めた部長を注視する。
『私がJOSHI部部長 池田静香である!』
部長はそう言ったなり目をクワッと開く。相変わらず元気が溢れているが声と反比例して背丈は小さい。そして背丈に応じた可愛らしい童顔で、髪型はお嬢様らしいハーフアップの亜種のウォーターフォールヘアという編み込みが多く手入れだけでどれくらい時間がかかるのだろうかという感じだが明るい茶髪の彼女にはとても似合っている。
『あのー 続きはないんですか?』
『私がJŌSHI部部長 池田静香である!』
『いや それはもう聞きました!』
『ふむ。そういうことか ならば次は私が 私がJŌSHI部副部長 細川由梨である!』
副部長は第一印象が知的ないかにもお姉さまと呼びたくなる風貌のTHE・美人である。スレンダーで黒のタイツがその美脚をより引き立てている。だが意外と部長の乗りに付き合うなど可愛いというと怒られるかもしれないがお茶目なところもあるみたいだ。
『あのー 何が始まったのか説明してください細川先輩?』
『私がJŌSHI部副部長 細川由梨である!』
『あー あれですねお姉ちゃん! じゃあ次は光莉さんお願いします!』
そういって声を挙げたのは隣のクラスの恵ちゃん。よくうちのクラスの平さんに会いに来るのでうちのクラスにも時たまお茶を振舞ってくれるまさしく女神。姉である部長と違い女性らしい丸みがある。さながらギリシア彫刻みたい。髪型は部長と同じくお嬢様っぽいシニヨン。とある戦車アニメのイギリスモチーフのダー様の髪型だと思ってくれればわかるだろう。
『分かった。 私が JŌSHI部会計 佐竹 アウロラ タフティアーナ 光莉 である』
おっとりと儚げにしゃべる姿と小動物のような見た目は、先ほどの大男もすっぽり入る竹籠を持っていたとは思えないギャップがあったシルバーブロンドで蒼い目で鼻が高いことから名前を聞かなくてもハーフと分かる。くせっ毛のウェーブがかかった肩まで伸びた内巻のミディアムが可愛らしい。色白なので黒のブレザーがとても映える。
『最後に私が JŌSHI部書記の 池田恵です!』
『自己紹介だったんですね!それならそうと言ってくださいよ!部長!』
『私がJŌSHI部部長 池田静香である!』
『あれ自己紹介は終わりましたよね? まだ続けるんですか?』
『はー これほどうろたえているのは見ものだったな それよりも新入部員武田! 青少年なら日本のジャンピングの名作“魁 漢塾”くらいは読んどけ!名作だぞ!』
『それとお前の自己紹介が残っているだろ 役職は庶務な。 まぁ雑用係だな。』
やはり入部は確定事項らしい。そしておもちゃ扱いされているみたいだ。まぁ放課後の暇な時間解消のために入る部活を探していたのだから気楽そうなこの部は最適なのかもしれない。
『えーっと1年10組の武田謙信です。うちの祖先が千葉に流れ着いた武田氏の庶流の祖となった武田信長って人に父が憧れてこんな名前になりました。』
『なんと!? 我が部に最適の名前ではないか!』
『そうなんですか?武田と上杉のどっちだよってなって最終的には川中島とあだ名されるようになってあまり良い印象無いんですけど。』
『まぁ そういうことも有るだろう。 だが我がJŌSHI部的には断然、有りだな!なぜなら我が部の活動に戦国時代は欠かせないからな!』
一応 魁 漢塾はあえて誤字です。光莉にミドルネーム加えて日本人らしい名前という場所を編集しました。