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第二話 少年の部屋

私は今まで見た部屋の中で一番好きな雰囲気だった。

しかし、そこで腰を下ろすでもなく男の子は更に奥にある扉に手をかけた。この部屋は通過点だったらしい。今までの素晴らしい部屋の数々から、私は次にどんな部屋が出てくるのだろう、と胸に期待を膨らませていた。


外の扉とは違って鍵もなかった。今までの扉は重そうな分厚い片開きの開戸だったけれど、今回は両開きのようだ。

扉を開けると、そこに広がっていたのは壁、床、全てが真っ白な部屋。

それだけ聞くと洗練された部屋のように聞こえるが、違う。ただただ虚無。そもそも部屋と呼んでいいのかすら疑問が湧いてくる。


なにしろ、家具すらないのだから。


元々ここは、あの暖かな部屋のウォークインクローゼットのような扱いの場所だろう。


このお屋敷で部屋(・・)として息子に与えるには、少々手狭な・・・・・・質素すぎると感じた。


きっと彼はここに用事があって開けただけだと信じたけれど、彼は部屋とも呼べない部屋の床に腰を下ろした。

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