表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/12

「鈩《タタラ》爺、できたのか?俺の刀は」

タタラ爺、できたのか?俺の刀は」


「ああ、今しがたな」


炉の隣には二振りの大剣が置いてあった。


2メートルの俺の背丈に迫る大きさだ。


一つは燃えるような紅の装飾が走っている。


かたや鉄の鈍い光を放っている。


「なんだ、これは・・・・・」


持った瞬間、体の力が吸い取られるような感覚が走った。


「妖刀 鬼炎丸と鬼鉄剣 鬼本来の力を増幅させる二振りの大剣じゃ」


「鬼本来の力?俺には雷や、炎なんて」


「はぁ・・・いいか?鬼は本来、浮世ではない、地獄の存在じゃ。その存在は地獄と浮世を繋げておる。お主は煉獄の炎を呼び出す力を秘めておる。そのように、この大剣は語ったのじゃ」


「こいつが?」


「ああ、ものには感情がある。彼らが生まれるとき、わしには大きな感情が伝わってくる。こいつらは自分たちの主人の役に立ちたい、もっと力を引き出したいと、いろいろなことを教えてくれたよ」


「へぇ、こいつらに・・・・」


「だから妖刀じゃ。わしはその武器には特別、妖刀としてお前の力を引き出す仕組みを込めた。鬼炎丸はお主の煉獄の炎を操る力を呼び起こし、その力を増幅させる。鬼鉄剣はおぬしの身体能力を増強させる。どちらもわしの自信作じゃ」


「それは頼もしいな」


「お主、名前は?」


「名などない。俺は生まれつき若と呼ばれていた。好きに呼ぶがいいさ」


「そうか。ならば、殿と呼ばせてもらう。お主のように、刀に愛される男を支えてやる」


「ふっ、頼りにしているぞ」


俺は急ぎ、大量の武器がほしいことを伝える。


「まぁ、簡単な刀でもいいのなら大量に作成しよう。一日で40本作って見せよう」


「頼むぞ」


二振りの刀を肩に載せ、行こうとすると鈩爺が焦ったように呼び止めてきた。


「危ない、忘れとったわ。これを持っていけ」


鞘を二つ渡されたが、どう見ても入らなそうだ。


「これ、普通の刀の鞘だろ?」


「それに無理やり入れようとしてみい、勝手に小さくなるぞ」


なるほど、鞘に近づけると刀が勝手に小さくなって、持ち運びやすいようになった。


「時間がないから軽くすることはできなかったが、とりあえず、これでいいか?」


「十分だ。よく、これだけの時間でここまで仕上げたな」


俺は刀を腰の帯に刺した。


「もうすぐ戦争が始まる」


「戦争じゃと?それで、お前さん、武器を作れと」


「ああ、あと20時間くらいらしい」


「これは大変だ。すぐに大量の武器を作るぞ」


鈩爺は鉄を撃ち始めた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ