そのヒロイン、本当に平凡ですか?
個人的な意見でかなり偏っています。平凡ヒロインを否定するエッセイではありません。
私の名前は神楽 虹色七17歳。どこにでもいる普通の高校二年生。
黒髪黒目だし身長は平均だし顔も普通。成績も中の上。特に目立つところのない平々凡々な女の子だ。
という小説の出だしがあったら「すでに名前が平凡じゃねぇから!」とツッコミたい。
平凡ヒロインの名前が平凡じゃない件。
皆様思ったことはありませんか?
やたらと難しい当て字だったり苗字に「神」が入ってたりしませんか? 振り仮名ふってないと読めない名前だと私は出だしで躓きます。読みますが。(読むんかい)
平凡ヒロインちゃんは普通の黒髪と書いてあってもキューティクルのある艶々な黒髪ですよね。濃すぎて青に近いとか知らんがな。普通ちゃうわ。
まぁ、別に髪はいいんです。さらさらの黒髪って魅力的ですよね。
顔も普通って書いてあるのに後から別視点で「○○って超可愛いよな!」「美人なのに無自覚なのがいいよな!」「○○ちゃんって実はスタイルいいよね~」とか言うのはどうなの……。
それって『普通』じゃなくて『普通に可愛い(美人)』を略した『普通』なの!?
私は一人称の小説を書きますし、読むのも好きです。
一人称で書くと自分(主人公)の思った事や見たことしか書けないので、主人公ちゃんの容姿とかキャラを第三者から見てどんな感じなのか別視点で描くことがありますよね。その際にでてくる「この主人公ちゃん全然平凡ちゃうやん」っていう事実にビックリすることがあります。
男勝りの自称平凡主人公がまさか学校で一番の美人でスタイル良くて気さくな姉御肌とかビックリしません?
まぁ、日本人なんで綺麗な人も謙遜して「そんなに綺麗じゃないよぉ」っていうのはわかりますけどね。日本人だもの。
別に綺麗な女の子がヒロインでもいいじゃないか! とも思いますが読者が感情移入して読む小説を作るなら「普通の容姿」にしといた方がいいというのもわかります。 でも普通の子だと思っていて読んでいて突然「実はクラスで一番可愛い」とか後だしされると誠に勝手ながら私は萎えてしまいます。
続きは読むんですけどね。(やっぱり読むんかい)
その点悪役令嬢は最初からスペック高いし美人ですよね。あれはわかりやすくていいです。イメージもしやすいし。
私が小説を読んでいる時に文章から勝手にヒロインちゃんや他の登場人物の顔、声を頭に浮かべているから後々それが違った時に一気に萎えるだけかもしれません。
美少女のヒロインが最初の自己紹介で「私は美人」っていう訳にいかないので「顔は普通」って書くのもわかるんですけど! けど! もっとこう、何かプラスαな情報を追加して頂けると心構えができるというか、「顔は普通だけどなぜかよく告白される」なんて情報があれば「なんだただの可愛い子ちゃんか」ってなるじゃないですか。
全然容姿に関係ないけど『成績中の上』って結構いいから! 平均より上だから!!
自分で「平凡な女の子だ」「どこにでもいる普通の女の子だ」って言ってる子を見ると「嘘だー」と思ってしまう私にはきっと天邪鬼が憑いているのでしょう。
ただ、平凡な女の子でも好きになったら絶対可愛く見えるのでその子を好きな男の子視点で「世界一可愛い」っていうのはわかります。好きな人は絶対可愛いです。あと、仕草が可愛いとか笑顔が可愛いとか一緒にいると和むとか落ち着くとかそういう子はいいですよね。
でも出来たらでいいんで「ふぇぇ」は某さくらちゃんだけにしてください。(超個人的な意見)
現実で「ふぇぇ><」ってなってる人がいたら見てみたい。というか一回やってみたら超白い目で見られました。(経験談)
みんな! ふぇぇ>< は現実ではダメだよ! 引かれるよ!!
小説なのでキャラ設定がいるしキャラ的にあってるなら全然ありなんですけどね。現実では……うん。わかってた。
少し平凡ヒロインから離れますが、異世界転生によくある精神年齢大人っていうのも気になる時があります。
前世では四十後半過ぎて子どもは独立したっていうヒロインが転生(もしくは若返って転移)した場合の思考や言動が幼いと「書いてる人若いんだろうな」としみじみしちゃったりします。
その設定いるかな? ってなったりします。 前世は大人だったけど転生して体の年齢に思考が引っ張られるとかならわかりますけどね。
もう前世の詳しい年齢や子どもの有無はうやむやにしちゃっていいんじゃないかな。
「私、貴方が思ってるほど子どもじゃないんだから! 子ども扱いしないで!」っていうのがやりたいのかしら。
その設定でも上手な人は(精神年齢に見合った思考のヒロイン)全然気にならないんですが、時々「精神年齢がおばちゃんなのにえらい若い考え方やな」って思って小説の世界から現実世界に戻ってしまうことがあります。
逆に言うと私は今の年齢の思考では小説書けますが、現代の女子高生の思考では小説は書きにくいです。書きますが。(書くんかい)
でも本物の若さと思考には近づけないんです。
それを思ったのは昔読んだとある小説で、女子高生がお花見している社会人を見て「酒飲んでないで働けよ」って言った時です。その子のキャラもあるでしょうが、私にはこんなにリアルな若い子の気持ちを書くことはできません。目からうろこでした。若い子ってこんな風に考えるんだなって。いや実際の作者の人の年齢知らないので本当に若いかわかんないですけど、でも思考が妙にリアルに感じました。
女子高生がみんなこう思ってるとは言ってません。そんな風に感じるんだなってことで。社会人でも思う子はいるかもですが、私にはない発想でした。
だから私の書く女子高生はリアルが少し足りないのかもと思いました。おばちゃんならリアルに書けるんですけどね。ハハッ。
精神年齢大人でも女性は女性ですし、恋をしたら可愛くなります。イケメンに迫られたらドキドキしちゃうのもわかります。
でも時々「四十代(三十代)でこの考えは幼いんでは……」と思うことがあるんです。まぁ読みますけど。(だから読むんかい)
余談ですが、ヒロインじゃなくて小説内にでてくる子どもが年齢の割に色々できてたりすると「この子天才だな」ってなります。自分の子どもと比べちゃうからでしょうね。
さぁ、話を平凡ヒロインに戻しましょう。
平凡な割に周り(兄妹や友達)に溺愛されまくってる子、普通の容姿なのに笑っただけで「か、かわいい」ってなる子、スタイル普通なのに胸に谷間ができてくびれがある子(決して僻みではない)は本当に『平凡』なんでしょうか? ※胸の平均はCカップだと勝手に思ってます。谷間? 補正下着ならできるよ!
もう別に平凡とか普通とか言わなくてよくないですか?
あ、でも自分に自信のないヒロインちゃんならアリだと思います。過去にトラウマがあったりね。親兄弟がやたらと美形だったりすると感覚麻痺しそうだし。
もっと平凡ヒロインちゃんは自信持ちましょうよ! 平凡でも仕事できるじゃないですか! 何気なく料理も得意だったりお菓子が作れたりすごいことですよ!
個性って大事ですよね! みんな違ってみんなイイ!
……よくわからなくなってきました。
要するに、『そのヒロイン、本当に平凡ですか?』ってことです。
もう一度よくヒロインについてのキャラ考察してみてください。別に平凡ヒロインを否定している訳ではありません。むしろ大好きでよく読みます。
ただ、平凡というならぜひ平凡のままでお願いします。
という私からの勝手なお願いでした。
そんな私も平凡ヒロインちゃん書いてます。えぇ、このエッセイはブーメランです。痛い!
興味ある方は「偉そうに言って自分こそ平凡ちゃうやん!」と笑いに来てください。(宣伝)