表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀翼の天使達  作者: 蛍蛍
動き出す世界編
72/85

カリバーン突破戦 1

 難攻不落。この言葉を関する国や砦は歴史上数あれど、ここほど如実に体現した例はない。

 ノイン王国。農業中心とした産業を持つ国家である。

 人口は勿論のこと、経済規模も相応に小さく、大戦中も共和国の被保護下にあり続けた。

 終戦の際に紆余曲折の末、独立国家として再成立。王族は戦前から続く土地に即した血筋であった為、住人としては前後で大差はなかったらしい。

 そんな特記すべきこともないノインだが、いつの頃からか王都に巨大な建築物が建造されるようになった。

 超大型レールガン・カリバーン。砲身の長さが6キロメートルにも及ぶ、空前絶後の巨大大砲である。

 大戦を教訓に自衛の為の備えを、という名目によって始まった計画。国家予算の範疇で少しずつ建造された為に国民の反感も少なかったものの、そもそも前例のない大型兵器に対する疑問の声は尽きることがなかった。

 整備士や天士、後方を支える技術者達。多岐に渡る出費が必要となる通常の軍隊を用意するよりは、確かに安上がりに済む。しかし戦力を一ヶ所単一に限定するというのは、対策が発見されたり破壊された時点で国防が丸裸となることを意味する。

 戦術的な問題ばかりではない。大国でも製造しなかった新兵器を小国が形に出来るのか、という不安もあった。

 そして、案の定の問題発生。大型兵器は正しく稼働せず、民衆は巨大なだけのオブジェと化したそれに激怒した。

 王は頭を抱えた。なんとかしてカリバーンに意義を見出ださねば、莫大な工事費が全て徒労となる。それだけは避けねばならなかった。

 しかし、技術的問題より頓挫していた計画はほどなく再開する。

 いままでの停滞が嘘だったかのように、瞬く間に完成した巨大砲台。人々は急展開の不自然さに首を傾げるも、その完成を喜んだ。

 ノインが諸外国に武力行使を伴う鎖国を宣言したのは、それから少し経ってからのことである。






 どこから狂ったのか、とノイン国王のアラサアは深々と溜め息を吐いた。

 大戦で戦死した前王に代わり、若くして玉座に着いたアラサア王。年齢はまだ30を少し過ぎた程度だが、外見はそれ以上に年老いて見える。

 先代が立案し、自身が承認した円卓計画。ほぼ円形の国土を円卓に喩え、ただ一振りの剣―――レールガン・カリバーンにて国土を網羅し防衛する。この計画にアラサアが込めた願いは、ただ国を守りたい、の一心のみ。

 当然のように現れた技術的問題、その解決をふらりと現れた者達に頼った。見たこともないほど巨大で美しい飛行機(ソードシップ)にてやってきた彼等……否、フィオと名乗る眼鏡をした女性は、まるで『どうすればいいか知っていた』かのように設計図を修正しカリバーンを完成させた。

 そこまでは良かった。だが、問題はその後だ。

 彼等の要求した技術提供の対価は、自分達を施設維持の責任者として雇うこと。

 整備運用ノウハウを自国で賄えないのは長期的に見て問題だが、それ以上にレールガンの存在は経済的に魅力だった。

 最終的にアラサアは折れ、ガイル達にカリバーンの運用を任せる。しかし彼等は突如凶行に走った。

 国境内に侵入した航空機への無差別攻撃。彼等はそれを外国からの攻撃であると主張し、もっともらしい証拠を幾つも提示する。


『ノインの外では愚かしくも、人は再び戦争を始めた。しかし安心してほしい、このカリバーンがある限りノインが戦火にさらされることはない』


 クリスタル共振通信が大規模ジャミングされている現在(ガイルは外国からの攻撃だと主張しているも、アラサアは自作自演と考えている。ただし証拠はない)、外国と連絡を取り合い確認する術はない。陸の孤島と化したノイン、だが人々はそれを良しとした。

 食糧は自給自足にて事足りる。外の戦火が国に振りかかるくらいなら、縁を切っていた方がいい。世論はそう考えたのだ。

 民衆がカリバーンを必要とする流れは、王すらどうしようもないレベルに達していた。アラサアはガイル達の欺瞞を暴こうとするも、外国には行けず連絡が取れない以上証拠も提示出来ない。


「そもそも、一つの兵器に国防を集中させたのが間違いだったのか……」


 執務室にて苦悶するアラサア。簡素な城の窓外には、巨大な砲台が悠然と鎮座していた。

 忌々しげにカリバーンを睨むアラサアは、だが次の瞬間の変化を直視する。


「―――なんだ、何が起こっている―――!?」


 最強過ぎる故に普段は注意すら払わない神術級兵器。

 その伝説が、今日崩壊する。








「作戦空域に到着。ソフィー、キザ男、そろそろだ」


「了解」


『う、うむっ』


編隊飛行にてノインを目指す白鋼(しろがね)赤矢(レッドアロウ)。既に速度はマッハ2,6に達し、航空機としての一つの限界に迫っている。

現在彼等はツェーン軍事基地上空をスイングバイし、ノイン国境に向け飛行していた。

国境線まで50キロ。後1分弱で国境通過である。

ノインの国境を越えてから加速しては意味がない。国境を超える前に加速しては燃料がもたない。

だからこそ、国境線を越えた瞬間に最大速度となるように加速を開始しなければならない。やり直しなど効かないただ一度のタイミングの判断を零夏は任されていた。


(ロケットブースターを使った加速は短時間で機体を最速までもっていく、およそ30秒ってところか)


単純計算で53秒後に国境線に侵入することとなる。既に超音速で飛行しているにも関わらず、加速までの残りの23秒が零夏にはとても長く思えた。

複座式となった白鋼のコックピット、その前席に収まったソフィーはただ目の前を静かに見据える。

彼女の集中力は今、極限に近い域まで達していた。彼女にとって操縦ミスなど可能性の考慮に値せず、ただ障害は不足の事態のみなのだ。

対しマンフレートはといえば、意外だがこちらも中々に腹を据えていた。以前の彼ならばプレッシャーで『へたれて』いただろうが、曲がりなりにも自由天士として多くの経験を積んだ成果が現れているのだ。


「レーカ?」


「どした」


振り向き名を呼ぶソフィーに、素っ気なく答える零夏。

ソフィーは固定ベルトを外すと機内で立ち上がり、零夏に唇を重ねた。


「……え、と?」


「おまじない」


マリアは作戦前に必ず『おまじない』を行うが、ソフィーが自ら求めるのは珍しい。だからこそ、零夏は意図を図り損ね困惑する。


「レーカ、固くなってたわ」


「そうか?……まあ、驚いた拍子に落ち着けたかもしれないないな」


零夏自身把握出来ていなかったが、作戦の現場指揮を担う以上は相応に緊張していた。それをソフィーは敏感に察知したのだ。


「でも俺のことなんて気を使わなくていいぞ、自分の仕事に集中していい」


「……うん」


後部座席の零夏には、その時のソフィーの表情は伺い知ることは不可能だった。


『いちゃくつな男の敵め!そろそろ時間ではなかったのかね!?』


「お、おー?」


存外気負っていないマンフレートに零夏は変な声を漏らす。

この様子では心配ないと考えるも、一応彼のフォローもすることにする。


「言っとくが、お前は本当に無茶するなよ」


『ははは、僕が悪運が強いというのはいっつも君が言っていることじゃないか』


「そうなんだが……」


『レールガンの性能は帝国軍がずっと調査してきたんだ、スペックは全て判明している。大丈夫、今回も乗り切れるさ』


軽薄で薄い言動から勘違いされがちだが、マンフレートは並の天士を越える実力を持っている。対等な条件でドッグファイトを行えばほぼ勝てる、という程度には。


(これまで、自由天士としての任務も及第点で達成してきたんだ―――あまり心配するのは逆に失礼か)


『ふふはは……ここでガツンと任務をこなしてみれば、ソフィーもきっと僕にグフフ……』


「おい気色悪い声が漏れてるぞ」


いまいち不安な零夏であった。


「……ってあれ、ちょ、本当にもう時間がない!構えろ二人共!」


ソフィーとマンフレートは追加されたスイッチに指をかける。

白鋼は通常の細い形状ではなく、重火力強襲ユニットを追加した重厚な姿だ。

かつてガイルに接近戦を挑む為に製造された重火力強襲ユニット。固形燃料ロケットブースターを4本抱え、絶大な火力を抱えたまま敵の空域まで侵入する追加装備だ。

本来は白鋼を飛行機としてのみ運用する状況での追加装備、つまり人型機(ストライカー)形態への変形能力を切り捨てて空戦に特化させる為のユニットである。このような装備が設計された背後には、完成当時の白鋼は人型機としては脆弱であり、戦闘機としては重過ぎるという問題があった。

改修に次ぐ改修を重ね半人型戦闘機(ソードストライカー)として完成度を増し、それぞれでの形態での運用にも過不足がなくなった。故に重火力強襲ユニットは文字通りの強襲装備として量産、準備されたいたのだ。

武骨なデルタ翼機ともとれる、20メートルの巨体となった白鋼。機体の大半に爆薬と燃料を詰め込んだ、火薬庫のような状態だ。

対し並走する赤矢は、翼下に目一杯のロケットブースターをこれでもかと吊り下げている。帝国軍にて正規採用されている量産品であり、大きさも長さ1メートルほどと白鋼の固形ロケットブースターより随分と小振りだ。

赤矢は前後に大気整流装置を備えた機体である。前部のみの白鋼と違い、完全に機体周囲の空力を制御しきる赤矢は白鋼より空気抵抗が少ない為に小さなロケットブースターで充分なのである。

零夏は入念に計算した瞬間を二人に伝える。腕時計を睨み、一言ずつ確かに。


「5、4、3、2、1、―――」


「『補助ロケットブースター点火!』」


白鋼と赤矢に後付けされた筒が、爆炎を吹き上げた。

身体がシートに押し付けられるほどの超加速。濃厚な大気の壁に機体機首が突き刺さり、各所が悲鳴を上げる。

上下左右にシェイクされるコックピット、三人はそれを歯を食い縛り堪える。速度計がイカれたかのように回転し、マッハは3に達しようとしていた。

十数秒間での時速500キロの加速。その衝撃は重圧というより、事故で車両に吹き飛ばされるそれに近い。

表面温度計がレッドゾーンに突入。飛行機のこれ以上の加速は、金属すら溶かす高温によって阻まれる。

文字通り潰れそうになる肺から空気を吐き出し、零夏は叫ぶ。


「大気、整流装置、展開ッ!」


白鋼の機首に畳まれた3枚のブレードが、プロペラのように開きゆっくりと回転を始める。赤矢も同等に、前後の常時展開しているブレードが始動した。

ブレード表面の魔導術式が微かに光り、機体に不可視の半球状シールドを形成する。有害な気流を『受け流す』このシールドは、空気抵抗や断熱圧縮を防ぎつつ揚力やエンジンの稼働に必要な気流はシールド内に通過させるという、見た目以上に複雑な装置だ。

音の壁に続く航空機の難題、熱の壁を破ったことで速度制限から解放された2機は更なる加速を開始する。

一歩しくじれば空中分解するであろう速度、安易に操縦幹を動かすことも許されはしない。数ミリの動きで機体は大きく逸れ、そして天士には莫大な負担が押し掛かるのだ。

速度はマッハ4以上、時速5000キロに到達する。


「ソフィー、ブースターの燃焼反応を70パーセントに!キザ男、ロケットブースター投棄!」


計画以上の速度を出す必要もない。速いほど減速が困難になる上、どのような不具合が現れるか判らないからだ。

久々の時速5000キロの世界に武者震いする零夏。ソフィーが叫ぶ。


「レーカ、前から何か来る!」


即座に目を凝らし解析魔法を発動。遥か彼方にこちらを向いたレールガンの砲身を確認する。


「何が発射まで1分だ、早えぇじゃねぇか……!」


国境侵入より、30秒後の出来事であった。









 外敵のノインへの侵入を関知しているのは、ガイルの母艦であるヴァルキリーだ。

 地球で製造された超音速爆撃機であるヴァルキリーは、1000年の時を越えフィオによって大きく改造されている。

 その一つが強力なレーダー装置だ。近くで浴びれば人体に悪影響を及ぼすほどの電磁波によって、半径1000キロメートルもの目標を探知可能なレーダーは目視以外での索敵方法がなかったセルファークにおいてはまさしく神の目に等しい。


「あのガキどもね、空き巣とはいい度胸じゃない」


 だからこそ、ヴァルキリーのコックピットに座るフィオも外部より迫る異常のことを事前に察知していた。

 PPI指示機を兼ねたタッチパネルディスプレイに映る、国境の全方位より迫る100以上の光点。その全てが有機的に動き機動している。


『フィオ様!レーダーに大量の機影が、これは敵の大規模侵攻です!』


 ヴァルキリーとデータリンクした管制制御室の責任者が慌ててフィオに報告する。人間じみた動きから、彼はそれが全て有人の高速機であると判断したのだ。


「落ち着きなさい、これはほとんどがデコイ(無人機)よ」


 しかしそれに引っ掛かるフィオではない。迫る敵機の動きからパターンを読み取り、簡素な人工知能で制御された無人機であるととうに見抜いている。

 故に彼女はそれが零夏達の攻撃であると理解していた。帝国や統一国家の技術力では単純な機械式コンピューターが精々であり、ここまでの出来の無人機を設計出来ないと知っていたのだ。


「仮に本物の有人機だとしても、全て落とせばいいわ。カリバーンにはその能力がある」


 非情に命じるフィオ。彼女にとって、世界の大多数の存在はどうでもいい人間だ。


「ただし、カリバーンに何らかの対処をするような機影があればそれが敵の本命よ。他は放っておいて全力で潰しなさい」


『か、カリバーンが対処される、ですか?』


 今までの経験からそれが想像出来なかった責任者は思わず訊き返す。


「モタモタしていていいのかしら?ノインを戦火に巻き込みたくなければ頑張りなさい」


『は!了解しました!』


 レールガンの運用責任者に指示を与えた彼女は、両手の指を組んで静かに笑う。


「さて、レールガンと戦闘機のチキンレースなんて見物だわ」








 時折自由天士や他国による無謀な突破挑戦があり、それを迎撃するのは彼等にとっていつものことだ。

 だからこそカリバーンは常時スタンバイ状態であり、全方位より迫る目標に対しても即座に反応した。

 全長6キロ、総重量2000000トン以上のカリバーンは旋回にも巨体に比例した時間を要する。ゆっくりと回転しつつ100以上の目標を砲撃するならば、零夏達の理想としては最も時間を稼げる360度回転した時点で狙われるのが好ましい。

 しかし、零夏にそれを狙う術はなかった。100キロ先の砲台がどちらを向いているかなど、調べようもない。こればかりは運頼りだった。


『フライホイールとモーターを直結させろ!』


 蓄電装置とモーターが通電し、砲塔がゆっくりと回転し始める。

 地下のフライホイール施設に蓄えられている電力は、本来レールガンを発射する為のもの。その電圧は並の発電所を凌駕しており、射出体の射出の他に砲塔の稼動にも使用されている。

 カリバーンの全長6キロの巨体は、サイズに見合わぬ機敏な回転を披露する。砲の先端となる砲口と閉鎖機部分が音速近くまで達し、回転の負担にターレットのテーパーベアリングが軋み悲鳴を上げるものの、それでも問題なく稼動した。


『照準合わせ!測距規は使うな、速過ぎて意味がない!』


『データ来ました!計算します!』


 レーダーと望遠鏡での方位に加え、コリオリの力と弾道計算による修正を加え最終的な数値を出す。


『方位打ち込み!』


『撃ちいぃ方、始めえぇっっ!!』


 バシュウ、と圧縮空気にて弾頭が砲身に送られる。

 瞬間、一瞬の爆発音が一帯に轟いた。

 周囲に物理的なダメージすら伴う、広範囲に広がる衝撃波が国中に轟く。

 砲身が冷却の水蒸気を吹き上げ、カンカンと音を鳴らす。


「あれ、カリバーンが撃たれたっぽいな?」


「ははは、まだノインに挑むチャレンジャーがいるのか」


「物騒だねぇ、戦いたいなら勝手にやればいいのに」


 遠くに住む国民は一連の出来事をいつものことと受け流し、笑って受け流す。

 発射された弾頭など肉眼で見えるはずもない。目視されることもなく、極超音速の弾頭は白鋼と赤矢へと突進していく。









 彼等には不幸なことに、カリバーンが最初に狙った目標こそ白鋼と赤矢であった。

 到達など一瞬。事前に回避運動を行っていたにも関わらず、白鋼と赤矢……零夏、ソフィー、マンフレートの悪寒は止むことはない。


『きっ、機体がバラバラになるっ!』


「直撃すればバラバラでは済まないぞ!」


 マッハ4での軌道修正など自殺行為。平均15Gの世界で、3人は意識を必死に繋ぎ止める。

 あまりの高速故に、空中でプラズマ化しあたかもレーザー砲の軌跡のように輝くレールガンの弾道。散弾であるそれは回避不可能な速度と範囲で広がり、2機を飲み込む。


『ダメだ、うわあああぁぁっ!』


「キザうっさい!」


『―――操縦幹を動かすな』








 シモ・ヘイヘがツェーン基地に配属となったことと、カリバーンの存在は無関係であるはずがない。

 大戦時代に名を上げた天士は多くあれど、彼ほど短期間に成果を残し銀翼の名を賜った兵士は珍しいだろう。元々平穏な村の猟師であった彼は、徴兵にて僅かな軍事訓練を受けた後に旧式の人型機へと乗せられた。巨勇兵(きょゆうへい)。大戦初期の、当時としても旧式の機体を無理に改修した人型機だ。

 戦争は技術力を大きく進歩させる。かつての大戦はそれが特に顕著だった。

 だからこそ、型落ちし当時の共和国……王国主力人型機・戦巫女(いくさみこ)との戦闘に耐えきれない人型機が帝国には溢れていた。そこで軍部は現場の「火力不足なので強力な火器が欲しい」という意見も参考にし、旧式機に重装甲と大口径砲を追加することにする。

 移動能力を大きく削がれながらも、戦巫女と対等以上に渡り合える装備を手に入れた人型機。新たに巨勇兵の名を与えられたその機体は、それでも付け焼き刃の兵器として扱われるはずだった。

 そのコンセプトとシモ・ヘイヘとの相性の良さが、想定外の戦果を発揮する。

 何百、何千という獲物(モンスター)を魔法やナイフで仕留めてきたシモ・ヘイヘは、自身も気付かぬうちに狙撃の名手となっていた。重装甲故に安定した重心、強力な火器。彼は敵を近付けることもなく、視界に映る全てを撃ち抜き殲滅していったのだ。

 彼の抜きん出たスコアに、帝国軍部は試作80センチ砲を配備することを決定する。

 固定砲として製造された全長50メートル近いライフリング砲。人型の身長の5倍もの巨砲は、比率的に考えて人型機に扱えるはずのない兵器であった。

 元より致命的であった機動力は絶望的に低下し、巨勇兵の間接や無機収縮帯は稼働の度に悲鳴を上げる。機体の脆弱さは戦後ポルシェ博士によって改善されたが、運用上の無謀さはなんら変わりなかった。

 長距離移動には専門の中型級飛宙船(エアシップ)を必要とする欠陥兵器。ただ一人の操縦によって制御される超兵器は、だが運用コスト以上の結果を出すこととなる。

 一撃で都市区画ごと粉砕し、直径10メートルのクレーターを形成する80センチ砲。最初は巨砲主義の狂った産物であったはずが、最強の狙撃兵が持つことで神術級兵器の一つと数えられるようになったのだ。

 80センチ砲を手にしたシモ・ヘイヘはまさに戦場の支配者であった。半径30キロ圏内はヘッドショットの射程範囲内であり、撃たれた後に回避出来る超人的な反射神経を持つ一部の敵、即ち銀翼以外は逃れる術などなく気付いた時には死亡していた。

 そんなシモ・ヘイヘだが、彼は終戦を待たす大戦の戦場より退くこととなる。

 戦争末期、ラスプーチンに政治を乗っ取られ追放されたアナスタシア姫。彼女を保護したガイル王子は極少数の精鋭部隊にて帝国領土へと深く進行する。

 彼等は各地の帝国貴族を地道に説得し、味方にしていく。アナスタシアの交渉能力と生まれ持った地位をもってすれば、暴君より彼女を選ぶ者が多いの必然であった。

 帝国内部は次第に内戦の呈を成し、戦線は混線状態へと陥る。

 誰も、どこからが味方でどこからが敵かなど判らなかった。それを判断する材料は人型機や航空機に描かれたシンボルだけであり、迂闊に敵を奇襲も出来ない混沌とした状況となったのだ。

 無論、反乱軍など正規兵に比べれば少数だ。しかし帝国は王国と戦争中、国境より多くの兵は動かせない。故に、ラスプーチンは彼等を排除しきることが出来なかった。

 そして決戦の舞台は帝都フュンフへ。ラスプーチン指揮下の近衛兵に加え、命令のままにガイル達を排除しようとフュンフへと兵力を向ける帝国軍。対するはガイルや共和国の騎士に加え、アナスタシアが味方に引き入れた元帝国兵。

 帝都の内と外より迫る軍勢、その最中にて機体のシンボルをどんな長距離でも識別し、敵機を駆逐していく存在がいた。無論シモ・ヘイヘである。

 広範囲に渡って帝国軍機を抑え込み、ガイル達がラスプーチンを討つべくフュンフで激戦を繰り広げる中、彼等が憂いなく戦えるように雑魚を牽制する。その重要な役割を果たしたのである。

 シモ・ヘイヘは軍人であったが、その根底にあるのは忠誠心ではなく祖国への愛であった。

 だが彼とて人間、不敗を約束された軍神ではない。帝国軍天士が死ぬもの狂いで放った一発の砲弾が、彼の巨勇兵の頭部コックピットモジュールに直撃したのだ。

 薄い側面装甲を貫いた砲弾は巨勇兵のコックピットを半分抉り、座席に収まっていたシモ・ヘイヘをも襲う。顔の半分を失い意識を手放した彼は生死の境をさ迷い、一週間後にようやく目を醒ました。

 その時には、既に大戦は終結していた。英雄たるガイルとアナスタシアは人知れず姿を消し、大きな傷跡と焼け落ちた国土、そしてコックピットを半分失った愛機と顔半分を覆う大火傷だけが残ったのだ。

 元々は猟師であったシモ・ヘイヘだが、消耗した祖国を前に軍人として生きることに決めた。半分となった機体頭部に戒めとして粗雑な修復だけ行い、半面の巨勇兵を駈り帝国に仇なす者を撃ち抜く死神としての人生を送ることを選んだのだ。

 終戦より12年。帝国と国境を接する小国ノインが、超大型レールガン・カリバーンを配備する。

 世界のほぼ全てを攻撃可能な超兵器。民間機が多数撃墜されたことから帝国はノインへの調査、という名目の侵攻を決定する。ハダカーノ王にノイン程度の小国に対する野心などないが、民間船の撃破とは開戦に充分な理由であり、軍事国家としての帝国の威信を保つ為には『多目に見る』という選択肢はなかった。

 多数のアプローチからのノインへの侵攻作戦。しかしそれは尽く失敗し、遂に帝国は切り札を切ることを決定した。

 それがシモ・ヘイヘ、超兵器と渡り合えるであろう唯一の超人。

 彼としてはカリバーンを完成させたのがガイルやギイハルト、フィオといったかつての戦友であることなどどうでも良かった。帝国国土を脅かす存在は全て敵であり、以上でも以下でもない。

 そしてカリバーンとシモ・ヘイヘは遂に直接対決の時を迎える。しかし、それは一方的なものであった。

 シモ・ヘイヘの80センチ砲とて、100キロ先の敵を撃破する性能は有していなかったのだ。

 彼は自身に迫るレールガンの弾道を、尋常ならざる視力と『勘』によって全て迎撃していく。だが80センチ砲も弾切れとなり、シモ・ヘイヘは撤退を余儀無くされた。

 その際に巨勇兵は脚部を撃ち抜かれ、中破認定を受ける。零夏達がツェーン軍事基地を訪れたのは、それよりしばらくのこと。


「零夏殿、奴は私とて攻めきれなかった怪物―――しくじるなよ」


 国境の森にて静かに80センチ砲を構える巨勇兵。移動は出来ずとも、狙撃するだけなら問題ない。

 しかし位置を特定されれば、カリバーンより逃れる術はない。作戦の失敗はシモ・ヘイヘにとっても死を意味するのだ。

 遥か彼方より届く小さな閃光。超音速飛行する2機に迫るレールガンを認識したシモ・ヘイヘは、引き金を引きつつただ一言だけ忠告した。


「―――操縦幹を動かすな」








 弾頭と飛行機の間に割り込む飛翔体。

 火薬を満載した全長3,6メートル直径80センチの弾頭は、レールガンの散弾を飲み込み起爆。700キロの炸薬は空中に僅かな安全領域を作り出す。

 その隙間を抜けてレールガンの軌跡より離脱する白鋼と赤矢。彼等は何が起こったのかと困惑し、理解した。


「ヘイヘさん!?」


『……長距離スナイプの記録更新です。公式記録には残せませんが』


 国境より48キロ。前人未到の長距離狙撃は、レールガンの軌跡と2機の戦闘機の合間を完全に射貫いたのだ。


『あ、ありがとうっ!ありがとうございますぅっ!』


『どういたしまして、リヒトフォーフェン君。だがこれ以上の支援は出来ない』


 単純に、48キロの狙撃とはシモ・ヘイヘが駈る巨勇兵の主力兵器・80センチ砲のスペック理論限界なのだ。


『そんな、30秒で一発撃ってきたってことは、更にもう何発かあるってことでは!?』


『その通りだ、頑張りたまえ』


 逃げ出したい、そんな臆病な衝動に駆られるマンフレート。だが彼はすぐに思い出す。

 自分がなぜ、ここにいるのかを。


(僕の役割はソフィアージュ姫を守ること、いざという時は僕が―――)


 白鋼の一部、ロケットの一本が爆発する。


「3番ロケット出力低下!?レールガンがかすっていたか!?」


 零夏は即座に一1番と4番のロケット出力を上昇させる。

 重火力強襲ユニットは姿勢制御の一部をロケット出力の上下に任せている。飛行中でも固形燃料の燃焼速度を変化させ、機体を操ることが可能なのだ。

 ロケットが火を吹いたことで一時は崩れかけたバランスも、零夏の補正により即座に持ち直し直進飛行へと戻る。胸を撫で下ろした零夏だが、ソフィーは目の前に迫る更なる危機を知らせた。


「カリバーン次弾来るわ!」


 30キロ先で発射の兆候を見せたカリバーンを、ソフィーは肉眼で確認した。

 レーダー上では直撃したはずのカリバーンを乗り切ったことで、管制制御室のオペレーターは初弾の目標こそ敵機の本命であると気付いたのだ。


「大丈夫、この距離なら砲身角度から回避方向が解る……マンフレート、白鋼に着いてきて!」


『どこまでも着いていきますとも!』


 操縦幹を引くソフィー、しかし白鋼は動かない。


「レーカ!?」


「ロケットが死んだ影響だ、レスポンスが悪い!上以外に回避しろ!」


「無理よ、上以外はレールガンの弾道に含まれているわ!」


 真っ正面より高まるプレッシャー、どうすべきか思考する零夏だが答えはでない。


「避けきれ、ない……!」


(せめてソフィーだけでも脱出を―――駄目だ、生身で超音速の世界に放り出されて生きれるはずがない)


 あらゆる手段を却下し、苦渋を浮かべる零夏。

 そこに、少し上ずった声が届く。


『僕が―――僕にお任せ下さい、ソフィアージュ姫!』








 彼にキザ男と渾名を付けたのは零夏だが、無論マンフレート・リヒトフォーフェンというれっきとした本名がある。

 リヒトフォーフェン家に生まれた三男である彼は、実を言えば政治的にはあまり意味のある存在ではなかった。

 二人の兄は既に士官学校を卒業し、軍人として活躍中。貴族の家としての面目は彼等が充分保っている為に、三男のマンフレートに対する期待は小さかったのだ。

 立場はあれど未来の指針はない。軍人家系の慣例的に士官学校への入学は決定していたものの、真っ当な仕事でさえあれば世間も家族も文句は言わない。

 なまじ将来が限定されていないが為に、人知れずそれはマンフレートにとってプレッシャーとなっていた。

 そんな少年が好奇心を向けたのは、飛行機と異性。生まれもっての操縦センス、そして調子のいい口調。幸いにして、彼はそれらの才能をほどほどに有していた。

 セルファークは各地で航空機の大会が開かれている。優秀な整備士と良質な機体を用意したマンフレートは各地で連戦連勝を重ね、瞳を輝かせる異性に愛を語っては逃げられていた。

 そして大陸横断レース幼少の部への出場を決意。かねてより目を付けていた大戦の試作機をレストアし、共和国首都ドリットへと挑む。

 マンフレートはそして、ソフィアージュと出会った。

 他の少女達とは別格の輝きを宿す美少女。内気な性格はどのような砦よりガードが堅くマンフレートを以てしても苦戦させられたが、多少の会話を成し遂げた。

 だがレース当日。決勝にて、マンフレートはテロリストに撃墜される。どのように生還し、占拠された首都より脱出したかは割愛したところで問題なかろう。

 一連の出来事の後帰国した彼は、父よりソフィーの正体を聞かされる。共和国と帝国の合の子であり、世界で最も尊い姫であることを。そして自身の家系こそ、彼の姫を代々守る騎士の血筋であることを。

 彼は父からソフィーの護衛を命じられる。貴族としてのエリート街道から外れ、宛のない旅に同行するのは過酷な生活が予想されたものの、彼にとってそんなことは些事であった。

 マンフレートは天恵を得た心持ちであった。それまでの漠然とした与えられた将来ではなく、始めて自分から成し遂げたいと思えた目標であった。

 それよりマンフレートの行動原理はソフィーが中心となる。それが親愛か敬愛か恋愛感情かなど、彼自身にすら解らない。

 しかし、その在り方は、あるいは騎士と呼べるのかもしれない。








 覚悟など、ずっと前から決めていた。


『―――はは、見せ場には事欠かないなあぁ!』


 赤矢が白鋼の下に潜り込む。亜音速では可能な機動も、極超音速では強烈なGによって自殺行為になりかねない。

 無茶なシザー運動はマンフレートの血を脳より奪い、意識を刈り取りとらんとする。


(まだだっ!あと数秒でいい、堪えろ!)


 想定以上の重圧に機体が歪み、マンフレートの指先が内出血で紫色になる。眼球の毛細血管から血が抜け視界が暗くなるものの、彼は自身の唇を噛み千切らんとするほどに噛み締め意識を繋ぎ止める。

 天士は元より、機体にとってすらその機動は無茶であった。


『キザ!?何を!』


「マンフレートだ、アホレーカ……!」


 大気整流装置を出力全開に解放し、白鋼を上に押し上げる。地面効果……真下に物体があることで翼の生む揚力が増加し、白鋼は赤矢と接触することなく上に押し退けられた。


「どうだ、やったぞ―――」


『減速しろキザ男!大気整流装置が!』


 零夏には赤矢がどうなるか、マンフレート以上に明確に予想出来た。オーバーロードした大気整流装置の術式は焼け付き、性能を失う。

 装置の3枚のブレードが、機首が、主翼のエッジが。断熱圧縮によって熱を帯び、塗装が剥げアルミ合金が溶け始める。


『マンフレート……!』


「おお、名前を呼んでくださるのは貴女だけです、我が愛する君よ!」


『お前、俺達だけ助けて死ぬ気か!?』


「うっさい!誰が男の為に死ぬものか、それになレーカ!」


 マンフレートは獰猛ににやりと笑う。


「僕は不死身だ、悪運の強さが取り柄だと、君とて散々そう言って―――」


 その瞬間。

 カリバーンの散弾は、プラズマの帯となって白鋼の真下を通過した。

 それは墜落でも爆発でもない。

 見間違いようのない、『消滅』。消え失せるように、刹那の間に赤矢は塵と化したのだ。








 小さく声を漏らしたソフィーに、零夏は叫ぶ。


「ッ!ソフィー揺らぐな、揺らいじゃダメだ!接敵まで、後2秒ぉ!」


 零夏とソフィーの目の端に光るものがあったが、拭う余裕すら彼等にはない。


「3発目!」


 ソフィーは最後の砲撃の予兆に気付く。

 彼我の距離は後1キロ、回避するほど急旋回は出来ない。

 零夏は本来の予定であったカリバーン側面に回り込んでの破壊を却下し、更に危険な手段を決断する。


「加速だソフィー!砲身に入れ!」


 撃つ前に砲身へと飛び込み、内部より破壊してしまえばいい。

 限界を迎えた重火力強襲ユニットのロケットが3本ほぼ同時に火を吹く。巨大なユニットを付けたままではカリバーンの砲身には飛び込めず、ソフィーはユニットをパージする。

 弾け、バラける重火力強襲ユニット。その内部より細くスマートな、白鋼の本体が現れる。

 後方でロケットが爆発するも、その爆風も音も白鋼には追い付けない。

 マッハ4,5で砲口に突入した白鋼。周囲の砲身内壁はこれから通過するであろう弾丸の為に電気を帯びはじめ、異物の白鋼との間にも火花が散る。


「逆噴射―――」


「それじゃ間に合わない、操縦幹借りるぞ(アイハブコントロール)!」


 ソフィーより強引に制御を奪い、白鋼は零夏の操縦にて人型に変形する。

 白鋼は接近戦に特化した全身ミスリルブレードの凶器。四方八方に切っ先を突き立て、制動を試みる。


「止まれ止まれ止まれ―――!」


 高電圧を抵抗もなく流しきる超伝導体の砲身も、ミスリル製のブレードには敵うはずもない。白鋼が進むごとに砲身は傘のように放射状に裂け、無惨な姿へと化してゆく。

 バチバチと高圧電流が白鋼を襲う。しかし、それがコックピットに届くことはない。

 ミスリルとは炭素の四次元立体構造体である。炭素は一般に電気を通すとされているが、炭素同士が共有結合しているミスリルは優秀な絶縁体であり二人を電圧から守っていた。

 ブワリ、とソフィーは機外に風を感じる。

 弾頭が圧縮空気にてレールに押し込まれる、その空気の流れを過敏に感じ取ったのだ。

 零夏も解析魔法にてそれを知る。


「弾頭に電力が通ったら終わりだ、ローレンツ力で白鋼ごと吹き飛ばされる!」


 砲身内部の直径は人型機が直立出来る程度。逃げ場などなく、音速すら越える慣性が残っている以上は砲口まで引き返しての脱出もしようもない。

 進行可能な方向は正面のみ。故に、零夏は覚悟を決める。


「進むしかないのなら、進めええぇぇ!!!」


 エンジン全開、両手にミスリルブレードを構え加速。左右の電源供給ケーブルを一瞬で見極め、同時に剣を突き立てる。

 瞬間、白鋼は砲弾に弾かれ、砲身内を押し戻された。


「う、ぐあぁっ!」


 白鋼のクリスタルが発生させる魔法障壁がダメージを防ぎきるも、大質量の砲弾を軽量機の白鋼が止められるはずがない。

 結果、大きく後退したものの、砲身途中で静止する白鋼。それは砲弾が電圧にて加速をしなかったことを意味していた。


「間に合った……のか」


 大きく肩で息をする零夏とソフィー。レールに高圧電流が流れていれば、弾頭が砲身内にて加速し続け白鋼ごと撃ち出されていた。

 零夏は賭けに勝ち、電流供給ケーブルの切断に成功したのだ。

 切り刻まれた砲身は裂けて、複数本に別れて地上に落下してゆく。隙間より脱出しホバリングする白鋼からは、それが嫌にゆっくりと落ちていくように見えた。

 続いて、砲身が崩壊したことでバランスを崩したカリバーンの機関部が台座より傾き倒壊していく。

 2000000トンの鉄塊は大地に沈み、無惨な姿を国民に晒す。国を守っていたはずの超兵器の最期に呆然と立ち尽くす人々は、その残骸の頂点に佇む白亜の人型機を目撃した。

 僅かな間、静止する白鋼。


「キザ男―――」


 一瞬の黙祷。


「―――ソフィー、やるぞ!」


 零夏は刮目し、作戦目標の捜索に移行した。


〉三人組の戦い方がどうやってもベトナムでのゲリラ戦

確かにあの戦争をモデルにしました。戦場は地獄だぜ!


〉これサンダーボルトⅡとか乗ったらマジで焦土になりそう

ルーデルとガーデルマンの搭乗機である雷神はA10がモデルですよ。色々と魔改造されていますが。


改造箇所

・30ミリガトリング(いわゆるアヴェンジャー)を三門に増設。

・主翼を延長し積載量を増加。浮遊装置を追加し積載量を更に増加。設定上の積載量は30トン(だったと思う)。

・エンジンを強化。劣悪な運動性をサポートする為に、推力偏向装置も付加。


フィクションとはいえあまりに無茶な改造ですが、ルーデルは存在自体がギャグ枠なのであまり気にせず強化しまくりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ