第17章『にいふの覚悟』
第17章『にいふの覚悟』
1 プロポーズ
「ちょっと時間かかっちゃったなぁ、ごめんな。…………あのさ……俺……今まで愛藍に大きな我儘とか自分勝手なこと言ったことないと思うんだけど、っていうか、半年あるかないかの付き合いだけど、俺さぁ、今回だけは……強行手段に出るって決めて色々準備してきたから。今日の打ち上げの演出も“プレ・ウェディング”と“決意表明”だっ! 集まってくれた皆が立会人だから。愛藍……、俺たち……明日……、結婚するぞっ! 籍入れるぞ!」
と改めて愛藍にプロポーズをした。
「えっ? 結婚? 明日?」
「おう、電撃入籍だっ! ……」
「本当に?」
「うん! 本当」
「えっ、うそ……?」
「ううん、噓じゃないよ。本当に入れる! 嫌か……?」
「……いやっ、あっ、いやっ、えっと、あの……、うーんと、今の“いやっ”は……その“嫌”じゃなくて……えっと………………早くない?」
「早くないよ! ……だって、俺……初めて愛藍の家に行った時から、ずっと思ってたもん」
「……えっ、……初めて来た時から? ずっと?」
「うん! 玄関で……花、受け取ってくれて、ニコってしてくれた時」
「えーーーーーーーーーーっ!! それだけでぇーーーっ?」
「うん、そう。あの顔見た時に“あぁー、俺、この子と結婚するなぁ”って」
「…………何それ? ……もしかして、ビビッ! てヤツ?」
「…………ビビッ! だねーーw」
「……………………w」
2 国語の先生
「愛藍……」
と名前を呼んで、晃太郎は愛藍を抱きしめながら横顔にkissをして、頬に手を当てて見つめながら言った……。
「……どんなことがあっても、何があっても、これからは“2人”で乗り越える。愛藍が隣でいつも笑っててくれれば、俺は何があっても頑張れる。愛藍を初めて見かけたのが15年前だよ。真っ直ぐで、ひたむきに頑張ってたあの時の天涯孤独な女の子がさ、畑違いだし……もう関わる機会もないんだろうなぁって思ってた子がさぁ、15年ぶりに突然、成長して大人になって目の前に現れてくれて。また逢えてさ。……相変わらず真っ直ぐで純粋で何も変わってなくて。気がついたら好きで好きでたまらなかった。再会してから毎日『ひと回りも違う俺のこと、好きになってくれるなんて……あるのかなぁ?』って思ってたのが、いつの間にか一緒に過ごす仲になってて。逢うたびにもっと好きになって。抱きしめた時とか顔覗くとさ、いつもはにかんでて本当可愛くて。いつもね、そうやって俺のそばで笑っててくれる愛藍が本当に大好きで。本当幸せだなぁって過ごしてたのに、9月に突然逢えなくなって、この半年、本当に苦しかった。正直、こたえたよ。んーん、たぶん、人生で初めてかなぁ? って思うくらい。でもね、授賞式の時の愛藍を見て、『あぁ……本当に苦しいのって俺じゃなかったんだぁ』って。“愛藍”だったんだなって。もう、あんな顔見たくないし、させたくないっ。愛藍に笑っててほしい、俺の隣で、ず――っと。もう離れたくないから……気持ちだけじゃ守れないから、だから法律でも何でも使う。……もう邪魔されたくない。愛藍……正式に俺の妻になってください」
「……………………はい」
「……ありがとう。はぁー、良かったぁー。そこまで求めてないとか言われたらどうしようかと思った。ふぅ~ 」
「こうさん……」
「……ん?」
「どうしよう…………」
「どしたっ?」
「……………………好きが………………止まらない!……」
「wwwwwww いいよぉ~! 止めなくて」
と言って涙目の愛藍を自分の胸に再び引き寄せた。
「私……………………」
「ん? ……どした? ……何? 何? どした? どした?」
「……………………明日から…………新妻w」
「フフっw …………うんうん、新妻! 新妻! …………新妻……人妻……俺の妻……w」
「ねぇ……、新妻はあるけど、夫は? ………………新夫? ……あっ、新夫?」
「……んーん、愛藍……………………それはね~、残念だけど……、どっちも違うよw ……新夫だよ…………」
「…………あっ、(これ)ヤバいヤツ?w」
「…………うん、………………だねw …………軽めのねw 」
「……ンフっw」
愛藍は、自分の顔を晃太郎の顔に近づけて抱きついて顔を覗いてはにかんだ。晃太郎が、愛藍の頬をなでながら静かに
「そう……この顔。この笑った顔が…………ほんっとに大好きなんだよ、俺」
と言って、優しいながらも強さと熱さを感じさせるように愛藍を抱きしめた。そして、愛藍が晃太郎と出逢ってから初めて自分からkissをした……。2人史上、最高にsweetな夜となった。




