No.01 現代《ミライ》
昔、平成や令和といった元号の時代。この地球では驚くほどの進化を遂げた。
偶然なのか必然なのか………マルチバースやパラレ|ルワールド、そして異世界言った実際に存在するか分からないそういったものを確認する事ができた。
厳密には異世界のみだが、とある施設で研究段階で、実際に運用などまだ遥か先の転移装置なるものが暴走。次元の穴が出来た。空中に穴が出来たのだ。
研究者達も人間、映画や漫画だって見る。そんなあり得ないものをみればそれを基準に考え、吸い込まれると考え逃げようとした………が、何も起きない。
まったく不思議だ。そこで勇気のある若者がその次元の穴に手を入れようとすると弾かれてしまった。
そこで研究者達は興味が湧き、実験を始めた。
まず最初に実験動物を通そうとしたが若者のように弾かれた。次に適当なえんぴつを投げ入れると………通り抜けたのだ。
その後科学者達はホイホイと物を入れてったようだ。それでわかったのは生きてる物以外ならなんでも通るという事だ。
そこで、ライブ中継のできるカメラ搭載のドローンを穴の中に通してみると急激に電池残量が減り2分と持たない電池残量となってしまったがそんな事を科学者達は気にしてなかった。
映ったのだ………ファンタジーな世界が。ラノベなどにあるようや異世界がそこにあった、そして耳の尖った俗に言うエルフがそこに映った………ところで映像は途切れた
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「………せ…………ろせ」
うるさい…………
「く…….せ………黒瀬!!」
「んん………」
呼ばれたからゆっくり起き上がった。目を擦り、声のする方に視線を送ると呆れたような目で見つめてくる先生がいた。
「黒瀬、お前はまともに授業を受けれないのか。それとも俺が嫌いか?」
「センセー!くろせくんは他の先生の授業でも寝てますよー」
「そうなのか黒瀬」
「まぁ………はい」
「そうか……じゃあ罰としてここから先の説明をしなさい」
「………」
「寝てたやつが分かるわけねえよ。いいから先生がすすめ──」
僕はそっと読んでもない教科書の電源を落とす
「………その後、手紙の交流を行い意思疎通を図ると異世界人にも言葉が通じ、異文化交流ならぬ異世界交流を始めました。
向こうの世界には魔法というものが存在し、向こうの住人に実験に協力を申請。その力でこちらに来る事ができるがわかりました」
そして、こちらの世界には魔法を使うための元素が極端に少なく次元の穴の前でしかまともに魔法が使えないこともわかった。
その後、政府にこの話が持ち出され、向こうの世界の住人の代表とこちらの世界各国のお偉いさんが集まり、大きくなった異文化交流が行われた。
その結果、次元の穴を繋ぎ続け、お互いの世界の技術を交換することにした。
交換といってもお互いに教え合い共に生きようということ。
それが令和と呼ばれる元号に起きたこと。
そして今では次元の穴はいわゆる国際空港のように向こうとこちらを繋ぐ交通手段のようになり、向こうの住人がこちらの世界に移住してくることも多くなった。もちろんこちらの人間が向こうに行くこともできるが、危険らしく旅行程度に行く者しかいない。
こうして、今地球ではエルフや獣人と言った亜人と言われる種族が当たり前のようにいてその者達の技術を輸入することでエネルギー問題などの解決、火力発電や原子力発電が
「もういい!もういいぞ黒瀬!もう!」
「そ、そうですか?でもまだ終わって」
「行き過ぎだ!これから色々掘り下げたりするのに進み過ぎなんだ!」
「そうですか。わかりました」
頭を困ったように先生は頭を掻き、一回咳払いをする。
「まぁ、黒瀬の言った通りだ。今では昔より技術が発展して車も完全自動運転が当たり前。
昔はスマートフォンと呼ばれる携帯端末があったが今ではスマートリングやメガネ、コンタクトに付ける小型チップが開発されたりしてうんぬんかんぬん」
先生の話を聞き流し、外を見る。
窓際の席だから外がよく見える。
教科書や歴史の本を見ると車はもっと音がするものだったらしいが、今ではほぼしないし自分で運転も好きな人くらいしかしてない。
携帯端末も腕輪型のものになり、空中に映し出される3Dモニターが普通。
今ではこれが当たり前。