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スペル・ソルジャー  作者: ゆっくりユキト
第2章 軍事高校編
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プロローグ

病院を出てから1時間半ほどが経過して時刻は7時を過ぎており周りはすっかり暗くなっている。


「黒木君そろそろ着くので起きて下さい」

「ほら、起きなさい相真!」

「……ぐはっ!?」


夢の中だった俺の意識は優しい声と腹部による圧倒的な物理的ダメージによって文字通りの意味で叩き起こされる。


「結梨……何すんだよ?」

「腹パンだけど、それよりとっとと起きなさいよ」

「……理不尽だ」

「……えーと、そろそろ着きますよ」


俺が結梨の圧力で消沈していると風間校長が苦笑しながら前の座席から顔を覗かせながら言う。


「えーと、ここは何処なんですか?」


風間校長に言われて窓の外を見るとそこは木が生茂る山の中だった。街灯1つ無い夜道の中、大した整備されてない道をバンが走る。


「ここは東京郊外の山の中です。軍校ならもうすぐ見えてきますよ」


(そう言われても明かりの1つも見えてこないんだけど……ってなんだ!?)


窓の外を見ているとさっきまで真っ暗だった山の中に、眩しいくらいの明かりを放つ巨大な建物が一瞬で現れる。


「ええ!? 建物が急に現れた!?」

「どういうこと!?」


驚いてるのは俺だけでは無かった様で、隣に座っていた2人もポカーンとしていた。


「あぁそれは軍校周辺には認識阻害の魔力結界が張られてるからです」

「「「……は、はぁ」」」


(そんな説明されてもちっとも理解出来ないんだが……)


『簡単に説明すると魔力で出来た結界があり、結界の外からあの建物は見えず、近づくことすら出来ないってことです』


ルナに補足してもらいようやく理解出来た。確かに一般人がこんな物騒そうな所に入ったりしたら色々とまずいだろうしな。


「お待たせしました。3人共、ようやく着きましたよ」


建物が見えてから約10分後周りの大自然には似つかわしくないマンションが聳え立っていた。


「ここはうちの学校の寮となっています。部屋はガードキーに書いてありますので」


風間校長はそう言って俺達にホテルとかでよく見るガードキーを渡す。


「あ、それとスマホなどの身分を証明出来る物は全て渡してもらいます」

「えっ、何でですか?」


俺達が顔を見合わせて戸惑っていると、風間校長が補足の説明をしてくれる。


「軍校に入学するという事は、君達はこの社会に存在しなくなるという事です。ようこそこちら側の世界へ」


風間校長は不適な笑みを浮かべながらそう告げる。


「あ、でも新しいスマホや偽の身分証は部屋に用意してあるので心配しなくて良いですよ。明日は入学式なので今日は早く寝て下さいね」





スマホやら何やらを全部渡して風間校長達と別れた後、ガードキーに書かれていた705番の部屋までエレベーターで登ってきた。結梨達は210番で同じ部屋らしい、というか部屋って2人部屋なのか。


「ここだな、705番室って」


扉の前のロックを解除して部屋に入る。

シンプルなデザインの特段変わった所の無い玄関で靴を脱いでいると、奥の部屋から同い年くらいの少年が走って来る。


「よう!あんたがルームメイトか、俺は片桐 圭一(かたぎり けいいち)だよろしくな」

「おう、俺は黒木 相真。こちらこそよろしく」


170センチ後半くらいの身長でガタイも良く、体育界系って感じだな。

軽い自己紹介を済ました俺は奥の自分の部屋に入る。どうやらリビングと風呂場の他に個人用の部屋が備わっているらしい。





(あー今日はめちゃくちゃ疲れたなぁ)


俺は風呂を済ますとベッドに思いっきりダイブする。現在11時過ぎたくらいで普段ならこんな時間に寝る事など絶対に無いが明日は入学式らしいので、まぁとっとと寝る事にした。




『フフ、おやすみなさい相真君。私は絶対に君を守ってみせますからね』

圭一は高身長でガタイがいい、身体能力も高い・・・・・・作者とは正反対です。

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