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【第一章】第八部分

三人は鞭を取り出して、やはり三方同時攻撃を展開。今度は、憂果莉の半袖服とミニスカートから剥き出しになっている白い肌を狙って、鞭を浴びせている。憂果莉の手足は見る見るうちに、ミミズ腫れだらけになり、血みどろになっている。

「これでいいのです。」

「はあ?ずいぶんな強がりを言ってるな。でもこれ以上痛めつけると、美少女が台無しになるから、ここらで止めておくかな。」

「悪にしては、慈悲のある言葉です。ありがたく受け取っておきましょう。」

「ンナことあるかって。これからがお楽しみなんだから。からだ以外を料理しないとな。」

「悪はそう来なくてはいけません。服を脱げとでも?」

「バカ言うんじゃねえ。自分で脱いだら楽しみ半減だ。イヤがるのを攻め立てるから面白いんじゃないか。こんな風にな!」

モヒカンはナイフを憂果莉に突き立てるが、憂果莉はその攻撃をこれまでと違い、軽やかにかわす。

「だんだんめんどくさくなってきたぞ。コイツの動きを止めないとな。」

モヒカンは憂果莉に向かって、ナイフを投げつけたが、これもさらりと避けた憂果莉。

「これでテストの提出は終了ですか?ならば不合格です。」

「モノの言い方を知らねえ口を縫い込んでやるぜ。ナイフ投げたら終わりと思うなよ。こう見えても『正装』してるんだからな。」

『ダンダンダン!』

モヒカンが放った銃弾の一発は憂果莉に当たった。明確な銃刀法違反である。

「激痛っ、です!」

憂果莉は凶弾の貫通した左腕を押さえて、片膝をついた。

『ガガッ。』

さらに流れ弾が、公園のゾウの滑り台を壊した。コンクリートの破片が周囲で散り散りとなっている。

「あ~あ、やっちまったね、リーダー。跡形を残すっと、やっかいだよ。」

「これで、委員です、生徒会長ですから!」

憂果莉は痛みに顔が歪みつつも、笑みを浮かべた。

「質量保存の法則!」

公園中に聞こえんばかりの大きな声を出した憂果莉。すると、散乱していたコンクリートの破片が宙に浮いて、大きな岩の塊のようになり、三人にぶつかって、ゾウの滑り台の横に落下した。

「あ~あ。これでまたも器物損壊です。始末書モノです。」

モヒカンたち三人は気絶して突っ伏したままである。


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