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【第一章】第十七部分

「ははは。勉強の結果があまりよろしくなくて、心の知恵熱が出たのかもしれませんね。念のために、体を診てみましょう。制服の上を脱いでください。あっ、シャツも一緒ですから、下着姿になってください。」

「えっ?熱もないのに、そこまでやるんですか?」

「私は医者です。患者の健康状態を知る権利がありますから。」

医者が好色的な顔をしてないか、凪河はしっかり観察していたが、特に変わった様子はなかった。

(でも権利っていうのは、変じゃないの?)

疑問を持ちつつも、『ここは病院だし。』と自分を納得させて、医者に背中を向けて脱衣する凪河。

(でも、本当に体調悪ければ別だけど、何ともないのにこの姿を見られるのは恥ずかしいわ。)

チラリと医者の方を振り返る凪河。医者の表情は先ほどと変わりなかったが、なんとなく薄く黒い空気が流れてるように凪河は感じた。

「じゃあ、こっちに来て。聴診器を当てますから。どれどれ。」

医者は精神を集中して心音を聴いているようで、目つきは真剣で、凪河の純白で花の刺繍入りのブラジャーには焦点を合わせている風情ではない。

「では下着の上を脱いでください。」

「えええ。そ、そんなあ!」

「あ、すみません。間違えました。」

「そ、そうですよね。お医者さんゴッコでも、そこまではやりませんよね。ふぅ。」

「ではスカートを脱いでください。」

「はあ?そんなことまでする必要があるんですか?」

「私は医者です。医学的見地から確認する権利があります。」

「また権利ですか?う~ん。」

凪河はしばし沈思黙考した。

(拒絶したいけど、これは仕事、仕事よね。大女優も必然性があればあっさり脱ぐんだから、仕方ないわ。)

うら若き乙女ながら、大女優の看板に敗北した凪河。しかし凪河は決して大女優ではなく、新米のスケパンデカに過ぎない。これでは全然割に合わない任務に見えてならない。

凪河はスカートのジッパーに手をかけて、ゆっくりと下ろした。

スカートは、力なく、ストンと落ちた。純白可憐なパンツが花開いた。


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