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【第一章】第十五部分

凪河から見て、右側にシェパード、左側にチワワがいる。シェパードは『ウウウ』と警戒心を露わにして、牙を剥き出しており、チワワは『キャンキャン』と尻尾を振りながら、いずれも凪河を見ている。

「見た目は明らかに、シェパードが悪、チワワは善に見えるわね。でも何かが引っかかるわね。」

「うむ、そうじゃな。お主のパンツを見てみろ。」

「あれ、アタシのパンツが変だわ!」

「パンツの左側が赤くなっている。スカートが透けているので、パンツの色がよく見える。ほほう。お主の場合はパンツの色が変わるようじゃな。」

「これじゃあ、すごくパンツ目立っちゃうじゃないの!しかもツートンカラーとか、センス悪過ぎるわ。こんなパンツ、売り物にならないわよ!」

「仕方ないのう。善悪の判断結果は、人によってアウトプットが違うからのう。どちらが悪なのかはわかるな。」

「ちょっと、この悪って、いったいどういう意味なのよ。」

「世の中で一般的に語られる悪と、ワシらが退治する真の悪とは概念が違う。見た目悪であっても真の悪ではないことはよくあり、その逆も同じ。ただの悪は、他の人間に一時的な迷惑をかけたりするが、いつかは消えてしまう。しかし、真の悪はどこまでも消えることがなく、いつか災いを起こす。それはいつ、どのような形で発現するか、わからない。人や動物によっては、発現しないままで人生の終焉を迎える場合もある。」

「その二つの悪の違い、よくわからないわ。」

「悪は心で感じるもので形はない。コアがあるわけでもない。感じ取る能力は才能じゃ。スケパンデカは、まず相手にパンツを見せて、その反応が自分の脳に伝わり、見たもの、自分のパンツになる。特に禍々しい悪はすごい状態になる。スカートが透けてるのは、自分でパンツの変化がわかるようにするためじゃ。真の悪を倒して魔界に送ることがスケパンデカの使命じゃ。ゆりキュアよりもかっこいいじゃろ。」

「どうしてそんなことを知ってるのよ。履歴書にはゆりキュアのことを書いてないわよ。」

「スケパンデカはこれでも警察組織の一角じゃからな。国家権力で多様な情報を集めることは容易じゃ。」

「なんとなく、スケパンデカの方が悪に見えるけど、気のせいかしら。」

「そう思うように話しただけじゃ。大した意味はない。そのパンツには他にも使い方があるぞ。」

「それって魔法?」

「お主は公園でそれを見たであろう。真の悪との戦闘時に使う魔法と、真の悪を魔界に突き落とすための審判・ジャッジメントじゃ。そこまでできれば報酬もあるぞ。ちゃんとしたお金だからな。コスチュームはパンツの魔法で自在に着替えることができるぞ。なんならその姿で学校に行ってもよい。これでモテ期到来じゃて。」

「バカ言ってんじゃないわよ。生徒会長に捕まるわ。いや、生徒会長こそ捕まえるべきね。」「お主、いや凪河にはパンツを使える能力がある。ナギナギをスケパンデカとして採用する!」

「その名前で呼ばないで!謹まないけど、採用されるわ。」


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