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chapter:2

僕は少女とモンスターの群れへと突っ込んで行く。

「大丈夫ですかー?今行きますよー!!」

ここで助けますよーと言わないのがポイントだ。

助けるどころか僕まで死んじゃうかもしれないしな。

…さっきまでは少女がこちらへ走って逃げて来ていたのだが、途中で曲がっていってしまったため、今は僕が後を追う形になってしまっている。

…後を追うって、なんかこれから死ぬフラグみたいで縁起でもないけどな。


それはともかく。僕の声でこちらに気がついた少女は、明るい表情をこちらに向けた…かと思うと一気に顔を絶望の色が支配した。


「キャァァァァァァァァァァァァァァア!!!来ないで!!!『罪語』が聞こえたから誰かが助けてくれるのかと思ってたのに…!なんで上位悪魔に追いかけられてるわけえええええ!?!?」

途中よくわからない単語も出てきたが、とにかく拒絶されていることはわかった。

ーーだが。ここで僕が退いてしまうわけにはいかない。

上位悪魔だかなんだか知らないが、とりあえず誤解を解消しなくては。

「よくわからないけど、上位悪魔とかいう奴ではないよー!!人間だよー!」

僕自身、自分のことが人間なのかはよくわかってないが、少なくとも悪魔ではないのは確かなので、言ったのだが…少女は聞く耳を持ってない様で。

「やっぱりこの上位悪魔『罪語』を話してる!?何かのワナなんでしょ!?やめてよおおおおおお!!!」

…誤解がとけるどころか更にパニックになってしまったみたいだ。


それでもどうにかして少女に話を聞いてもらおうと追いかけていると、ある事に気がついた。


モンスターが散り散りになって去って行くのだ。


普通獲物が増えたら捕食者はもっと集まってくるものなんじゃないのか?

僕が獲物になるのかは別だけど。

そして今や視界に写っているのは、息を切らしたリュックの黒少女と一匹のゴブリンのみ。

あんなに大量にモンスターがいたのに残ったのはゴブリンだけとか…。

無駄にフラグ回収していくよな…。

なんて考えている間にも、ゴブリンは右手に握ったナイフで少女の命をおびやかしている。

ついに覚悟を決めたのか、少女はリュックの中をゴソゴソ、と漁り、

「……よし、…これを使えば……上位悪魔だって……。」

とかなんとか言ってる。

少女はリュックから手を取り出すやいなや宝石の埋め込まれた石板のような物を僕とゴブリンに向かって投げ……!

「え!?いや、ちょまっ、…!!!」


ドォォオォォォォォォォン……白い爆炎が僕とゴブリンを優しく飲み込んだーー。

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