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一人で出来ないもん
【ストーリー】
初めてのお留守番。
冷蔵庫が壊れていて音が不気味。
大きな音量でテレビ付けてたら隣人が怒鳴り込んできたので上がらせて、風呂に行く話。
多分ラッキースケベ考えてたと思う。
【途中まで】
思えば今日が初めてだった。
いや、記憶がない頃にあったかもしれ無いけど、記憶がないのだから初めてと一緒である。
まあ、要するに。
「めっちゃカタカタいうー・・・」
初お留守番ということだ。
人一倍音に敏感だとみんなに言われ、自分でも耳がいい方だと自負している訳だけど、こういう時にはそんな特技いらなかった。
冷蔵庫から変な音がする。それも断続的じゃなくて、時折止むもそれが余計恐怖心を煽るのだ。
昨日までなんともなかったのに、何でいきなり・・・と思うも、きっと親は電話がつながらないし、弟はそもそも携帯を持っていない。
・・・・詰んだ・・・・。
風呂に入ろうかなと思うも、なんかいる気がして入るのは怖い。いや、いないのは分かっているものの、それでも気後れする。
一応女子であるから、どこかで入りたいのだけど。
「そうだ。テレビ大音量にして音が聞こえないようにすれば・・・」
名案である。
冷蔵庫の音が気にならなくなるし、誰かいると錯覚することができる。
リモコンのスイッチでボリュームをいつもの3倍近くまで大きくし、着替えを取り出していると、どん、という鈍い音が一回鳴った。
え、ま、これまさか。まさか本当にポルターガイスト?
テレビ付近の壁をじっと見つめながらふるふると震えていると、もう一度壁が鳴った。
「もうなに・・・」
涙目である。
それも仕方ないだろう。
冷蔵庫に次いで壁も音を出し始めたのである。
固まって動けないでいると、チャイムが鳴った。
そして、何度もドアを叩かれる。
ヤバいヤバい。幽霊が怒ってるの?何かしたっぽい?
「おい!開けろ!うるせえんだよこのバカ!」
その声にハッとした。
この声は聞いたことあるよ。
慌ててテレビのボリュームを下げ、ガウンをはおって玄関のドアを開けた。
「遅い」
現れたのは、不機嫌さを顔にめいいっぱい押し出していた由紀の幼なじみであった。
「ごめんね。亜紀斗くん。この壁薄いの忘れてたよ」
えへへ、と笑いで誤魔化してみると、目の前の男はさらに目つきを鋭くさせた。
お茶は出したし、ちゃんとお客様を座布団に座らせた。
由紀だってやれば出来る子なのです。
「俺、初めて壁ドンしたぜ」
そう言ってひらひらさせる手には傷は一つも付いていない。
由紀だったらすぐに赤くなるだろうなーと思いつつ、曖昧に笑って見せた。
「お前本当に謝る気あるのか?明日のテスト、点数が悪かったらお前の責任だぞ」
「やっだなぁ。亜紀斗くんが赤点出した日にはクラスの殆どが赤点だよぉ〜。大丈夫。由紀が保証するよ」
「お前の保証は当てにならん。まあ、正直明日のテストは楽勝だがな」
テストのこと忘れてたのだけど、まあ彼が何も言わないから
新幹線の暇つぶしに書いてたからプロットなど存在しない模様(普段も書かないけど