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五・舜兵VS月見 其之参

「さぁ、そろそろ姿を現しても良いんじゃないかしら?」


その言葉の後、辺り一帯に静寂が包まれた・・・が、


「クッ、クックックックックックッ・・・・・・」


徹底的に低く、濁り、地の底から響いて来るような声がその静寂を破った。


「いやぁ流石だねぇお嬢ちゃん。大切なご友人に取り憑いてる俺様に気付いたとはなぁ。」

「・・・・・・・・」

「おぉ怖い怖い、友達にそんな顔しちゃグオゥ!」


突然舜兵の体は地面に伏し、発していた言葉はムリヤリ中断された。

そして地面に伏した舜兵の体の上にはしばらく見なかった男がのっかっていた。


「こら月見、てめぇどれだけ待たせればいいんだオイ。」

「ごめん、鬼縛りが使えたから必要ないかなぁって思って。」


しばらく見なかった男・・・斗束大吾、すっかり無視されていたのが気に食わないらしい、メガネがカタカタ揺れている。


「それはともかく、こいつどーすんだ?」


こいつ(舜兵)の上に乗ったまんまの大吾が月見に聞く。


「勿論封印するわ。このままだと舜クンの自我が完全に喰い尽くされちゃうから。」


そう言いながら焔烏からふんだくった呪獄を取り出し、舜兵の腕に取り付ける月見。

ちなみに舜兵に持たせた呪獄は革製の腕輪に、梵字が彫り込まれた銀が付いているものである。

そして、呪獄が取り付けられた舜兵の腕を地面のどす黒い物体に押し当てた。

すると、呪獄は白い光を発し、やがてどす黒い物体を取り込んでいった。

どす黒い物体を取り込みきると腕輪の銀色の飾りが一片の濁りもなく黒く染まった。


「これで完了ね。焔烏、もう良いわ、戻って。」

「主の御心のままに。」


すると焔烏は月見の脇差に憑依するのと逆に脇差から飛び出し、月見のネックレスに入っていった。


「久し振りに見たな、お前の憑依状態。」

「無駄話はさっさと省きましょ、それより時枝、早く幻想空間から出して。」

「てっめぇぇぇ・・・・・」


メガネがカタカタ揺れているのに付け足して髪の毛がブルブル振るえだす大吾。だが、月見と時枝はお構いなしである。


『了解しました。それでは伏葉月見、斗束大吾、各務舜兵の三人を幻想空間から退去させます。』


その言葉の後、月見と大吾の視界はホワイトアウトした。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「お帰りなさい、二人とも。各務君を渡していただけますか?医務室に連れていきますので。」

「え?わ、私がやります。」

「分かってないですねぇ、いくらあなたが呪獄で封印したとは言え、いつアイツが再び暴走するか。

 一年後?半年後?一ヶ月後?一週間後?いやいや、一時間後、はたまた一分後かもしれない。万全の準備がいりますからあなた方は待機していてください。」

「そう言うことだ、俺らは医務室の外で待ってようぜ。ま、俺は用事も済んだしこれから帰るけどな。」

「はい・・・・・」

「いい子ですねー、では、連れていきますよ。」


そういうと時枝は舜兵を抱えてサッとどこかへ行ってしまった。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜


時は今に戻り、場所は鬼闘幇団の医務室。

 いまだに眠っている舜兵のベッドの近くの椅子に座ってうなだれている月見はなんとなく今にも泣きそうである。


「ん・・・・・・・・んぅぅぅ。」


は、と月見がうなだれていた頭を上げると、舜兵の瞼がかすかに開こうとしている。


「舜クン?」

「ん・・・・・・つ・・き・・み?」


舜兵がわずかながら目を開け、月見のほうを見る。どうやら『クックックックックッ』と笑っていた人格は消えたらしい。


「あれ・・・・・俺、ホコ天に居たんじゃ・・・・」

「ここは鬼闘幇団の医務室、ホコ天なんかじゃ無いわよ。」

「あ・・・そう。」














「ねぇ。」

「何?」

「何でそこで会話が終わるの?」

「ごめん、なんかダルいからしばらく休ませて・・・・・・・Zzzz」


今度はいびきをかいて眠り始める舜兵。それを見て最初は憮然としていた月見だが、もう彼に『あの人格』が無いのを確認すると緊張の糸が切れたのか、椅子に座ったままベッドに伏して寝てしまった。


それはもう天にかかった鋭利な鎌のような三日月が顔を潜め始めた頃だった。


え?なんで遅れたかって?


それはお話の先のこと制作してたんすよ。今回はほぼ行き当たりばったりじゃありませんからね。

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